【2023年】アブガルシアのタイラバロッド、ダイワ「紅牙」シマノ「エンゲツ」と比較!

アブガルシアのタイラバロッドを「紅牙」や「炎月」と比較しながらまとめてみた

アブガルシアのタイラバロッドってどうなの?
タイラバ用ロッドといえばラインアップの豊富さや釣具屋さんでの取扱数などでどうしてもダイワやシマノが選ばれがちですよね。
ですがアブガルシアにもタイラバロッドのラインアップはあり、ダイワやシマノにも負けず劣らず個性的。
全部で4モデルあり、それぞれのスペックや金額、大まかな特徴の紹介やダイワ「紅牙」やシマノ「炎月」と簡単に比較してみます。
タイラバロッドの選び方
アブガルシアのタイラバロッド紹介の前に、テーパーとか素材などロッド選択の材料になる項目を簡単にご説明。
まずはベイトかスピニングか。
キャスティングタイラバするなら迷わずスピニングモデル。
ただ、最近はベイトリールでもアンダーハンドキャストなら対応になっているブレーキ付きのリールも増えてきているため、それと組み合わせればベイトリールの方が万能ではあります。
適合ルアー重量は名前の通りロッドが耐えられるタイラバの重さです。
深場や潮流の速いポイントが多くて、重いタイラバを使用するならパワーのあるモデルを選択しましょう。
「掛け」重視か「乗せ」重視か。
タイラバって従来の考えであれば、アタリがあっても乗るまでひたすら等速巻きする、という「乗せ」重視の考えでしたが、最近はアタリに対して積極的にあわせて掛けていく「掛け」のタイラバも普及してきました。
「乗せ」か「掛け」かはテーパーなどから判断しますが、ファーストテーパー(先調子)が「掛け」調子でレギュラーテーパー(胴調子)に近づくほど「乗せ」調子になります。
ソリッド(ロッドの中に素材が詰まっている)やチューブラー(ロッドの中は空)といった製法の種類もあり、ソリッドティップの方がロッドを細く仕上げることが可能で、小さなアタリをより視認しやすいです。
使用されている素材にも大きくカーボンとグラスというのがあって、ほとんどのモデルが軽量で感度が良いカーボン素材がメイン。
ただ一部モデルではグラス割合が多くなっているものもあり、ゆっくりじわりとしなやかに曲がり、同じくゆっくりじわりと戻る性質を持っているため、食い込みが良くバラシにくいという「乗せ」調子っぽい特徴を持っています。

少し重くなってしまうのが弱点ではありますが
以上ロッド選択の基準になる項目を参考にしながら各ロッド見ていきましょう!
約10,000円「オーシャンフィールドタイラバ」(2016-2018年モデル)
オーシャンフィールドタイラバの特徴
実売価格約1万円のアブガルシアでもっとも安いタイラバ用ロッドです。
ベイトまたはスピニングモデル、チューブラーまたはソリッドティップ、ライトからミディアムライトまでのパワーなど幅広いラインアップがあります。
使われている技術としては「Xカーボンテープ」というネジレ防止し、トルクを向上させる技術ぐらい。

特にコレ!といった見るべきところもないですが、値段も手ごろでタイラバ入門、予備ロッドなどにオススメ
- ダイワ「紅牙X」
- シマノ「エンゲツBB」
- シマノ「エンゲツTT」
他社製と比較すると、ダイワ「紅牙X」、シマノ「エンゲツBB」「エンゲツTT」などが金額的には近い。
スペックだけみるとはダイワやシマノの方が平均細く、自重も軽いため、これらを重視する方はダイワやシマノの方がオススメ。
ただ「OFTC-672MLT-120」のように「乗せ」に特化した、グラス素材割合が29%と高いといったキャラクターのロッドもあったりします。
その他の機能としてはよく似ているため実際に触ってみたり、曲がった感覚など好みで選択しましょう!
オーシャンフィールドタイラバのラインアップ
掛け調子モデルが3種類と乗せ調子モデルが2種類、キャスティングモデル1種類の合計6種類のラインアップ。
掛け調子
OFTC-672LT-80

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’7″/2.01
- 標準自重(g):130
- 先径(mm)/元径(mm):1.8/9.3
- 適合ルアー(g):40-100
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ライト
- テーパー/アクション:ファースト
- 製法:チューブラー
- メーカー希望本体価格(税抜):14,000円
OFTC-69LS-80

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’9″/2.06
- 標準自重(g):158
- 先径(mm)/元径(mm):1.2/10.6
- 適合ルアー(g):60-120
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ライト
- テーパー/アクション:ファースト
- 製法:ソリッドティップ
- メーカー希望本体価格(税抜):14,000円
OFTC-692LS-80

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’9″/2.06
- 標準自重(g):130
- 先径(mm)/元径(mm):1.2/9.3
- 適合ルアー(g):60-120
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ライト
- テーパー/アクション:ファースト
- 製法:ソリッドティップ
- メーカー希望本体価格(税抜):14,000円
乗せ調子
OFTC-672MLT-120

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’7″/2.01
- 標準自重(g):150
- 先径(mm)/元径(mm):1.9/11.0
- 適合ルアー(g):60-180
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン71%,グラス29%
- パワー:ミディアムライト
- テーパー/アクション:レギュラーファースト
- 製法:チューブラー
- メーカー希望本体価格(税抜):14,000円
OFTC-67ULT-60

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’7″/2.01
- 標準自重(g):139
- 先径(mm)/元径(mm):1.5/9.8
- 適合ルアー(g):40-100
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ウルトラライト
- テーパー/アクション:レギュラー
- 製法:チューブラー
- メーカー希望本体価格(税抜):14,000円
キャスティングモデル
OFTS-66LT-60

- スピニングモデル
- 全長(ft/m):6’6″/1.98
- 標準自重(g):154
- 先径(mm)/元径(mm):1.5/10.5
- 適合ルアー(g):20-80
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ライト
- テーパー/アクション:レギュラーファースト
- 製法:チューブラー
- メーカー希望本体価格(税抜):14,000円
約20,000円「ソルティステージKR-X Tai Rubber」(2014-2019年モデル)
2014年発売(SXTC-652L80-CMGや3ピースモデルは2019年発売)。(2012年発売の下3モデルはすべて完売中、廃版か?)
ソルティステージKR-X Tai Rubberの特徴
下位モデルの「オーシャンフィールドTaiRubber」と比べると、遊動式タイラバ専用ということで7フィートと少し長くなっています。(残念ながらその分自重も重くなっています)
ロッドが長いメリットは水面まで高さのある大型のボートや、波の高い時に衝撃を吸収しやすく有利。
そして遊動式専用と言われていてはいますが、あくまで有利である、というだけで、もちろん従来通り普通のタイラバも使うことはできます。
また「STC-702UL60-KR FS-SP」は穂先だけがソリッドであるソリッドティップではなく、フルソリッドモデルになっています。
フルソリッドということはロッドの根元までチューブラー(中身が空洞)ではなく、ロッドの中身にぎっしりカーボンが詰まっているということです。
フルソリッドならではの強度を活かすことで極限まで細いロッドに仕上がり、細いことでより曲がる=柔軟性のあるロッドになっています。
このフルソリッドはやはり「乗せ」調子のロッドにあった製法であると言えるでしょう。
その他基本性能としては感度やフッキングパワー、ロッドバランス、ライントラブル低減など、あらゆる面で性能アップしています。
2019年に「ソルティステージ KR-X タイラバ モバイル3」2モデルが追加。
仕舞寸法76~85cmとコンパクトに収納できる3ピースモデルということで、電車釣行や荷物の多い車移動にも便利に。
- ダイワ「紅牙エアポータブル」
- シマノ「エンゲツSS」
同価格帯の他社製品でいうと、ダイワ「紅牙エアポータブル」やシマノ「エンゲツSS」。
「SALTY STAGE KR-X Tai Rubber」と比較すると、自重はダイワ、シマノの方が軽く、フルソリッドモデルもあるなどラインアップも豊富。
また、「紅牙エアポータブル」はセンターカット2ピースで仕舞寸法100cmちょっと、に対してアブガルシアは3ピースモデルでよりコンパクトに収納可能。
ソルティステージKR-X Tai Rubberのラインアップ
全7種のラインアップがありますが、発売が比較的古い3モデルは完売状態が続いています。
おそらく廃番かと思われますが、公式サイト上でラインアップがまだ残ってる…
掛け調子
SXTC-652L80-CMG

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’5″/1.95
- 標準自重(g):144
- 先径(mm):1.2
- 適合ルアー(g):50-100
- 適合PEライン(号):-1.2
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ライト
- 製法:ソリッドティップ
- メーカー希望本体価格(税抜):24,500円
STC-702LS80-KR

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):7’0″/2.13
- 標準自重(g):154
- 先径(mm):1.2
- 適合ルアー(g):40-120
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ライト
- 製法:ソリッドティップ
- メーカー希望本体価格(税抜):26,400円
STC-702HS120-KR

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):7’0″/2.13
- 標準自重(g):145
- 先径(mm):1.2
- 適合ルアー(g):60-160
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ヘビー
- 製法:ソリッドティップ
- メーカー希望本体価格(税抜):27,400円
乗せ調子
STC-702UL60-KR FS-SP

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):7’0″/2.13
- 標準自重(g):165
- 先径(mm):1.4
- 適合ルアー(g):20-80
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ウルトラライト
- 製法:フルソリッド
- メーカー希望本体価格(税抜):29,800円
3ピースモデル 掛け調子
STC-653L80-KR

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’5″/1.96
- 標準自重(g):147
- 先径(mm):1.2
- 適合ルアー(g):50-120
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ライト
- 製法:ソリッドティップ
- メーカー希望本体価格(税抜):23,800円
STC-703LS80-KR

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):7’0″/2.13
- 標準自重(g):143
- 先径(mm):1.2
- 適合ルアー(g):50-120
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン98%,グラス2%
- パワー:ライト
- 製法:ソリッドティップ
- メーカー希望本体価格(税抜):26,400円
STC-632UL60-KR(完売?)
STC-652L80-KR(完売?)
STC-642L70-KR FS-SP(完売?)
約30,000円「ソルティーステージ プロトタイプ タイラバ」(2023年モデル)
ソルティーステージ プロトタイプ タイラバの特徴
「ソルティーステージ プロトタイプ タイラバ」のブランクス素材は国産カーボン100%。
さらに「TAF製法」と呼ばれる、カーボンシートを多層に重ねるなど高強度、高感度化されています。
なかなか言葉では説明が難しいので、詳細はアブガルシア公式ページを見てね!!
https://www.purefishing.jp/TAF_abugarcia/
赤とかピンクでツヤツヤに塗装されていることも多いタイラバロッドですが、「ソルティーステージ プロトタイプ タイラバ」は無塗装。
「プロトタイプ」という名前らしく、シックなデザイン!!
- ダイワ「紅牙MX」
- シマノ「エンゲツXR」
対抗モデルとしては、ダイワ「紅牙MX」やシマノ「エンゲツXR」。
ティップ種類もたくさんあったり、カーボン素材や製法についても甲乙つけ難いですが、わかりやすい違いとしては「ソルティーステージ プロトタイプ タイラバ」にはロングモデルがあること。
逆にダイワやシマノにあるフルソリッドやメタルトップ仕様は「ソルティーステージ プロトタイプ タイラバ」には無いので、この辺の好みでの選択になりますね。
ソルティーステージ プロトタイプ タイラバのラインアップ
XTRC-642ULS60-ST

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’4″/1.93
- 適合ルアー(g):20-100
- 適合PEライン(号):-1.0
- 自重(g):131
- 使用材料:カーボン100%
- パワー:ウルトラライト
- テーパー/アクション:スロー
- ティップ:ソリッド
- メーカー希望本体価格(税抜):31,500円
XTRC-692LS80

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):6’9″/2.05
- 適合ルアー(g):40-160
- 適合PEライン(号):-1.2
- 自重(g):137
- 使用材料:カーボン100%
- パワー:ライト
- テーパー/アクション:ファースト
- ティップ:ソリッド
- メーカー希望本体価格(税抜):31,500円
XTRC-702LT100

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):7’0″/2.13
- 適合ルアー(g):60-180
- 適合PEライン(号):-1.2
- 自重(g):144
- 使用材料:カーボン100%
- パワー:ライト
- テーパー/アクション:レギュラーファースト
- ティップ:チューブラー
- メーカー希望本体価格(税抜):32,000円
XTRC-762ULT80-ST

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):7’6″/2.28
- 適合ルアー(g):30-120
- 適合PEライン(号):-1.0
- 自重(g):142
- 使用材料:カーボン100%
- パワー:ウルトラライト
- テーパー/アクション:スロー
- ティップ:チューブラー
- メーカー希望本体価格(税抜):32,000円
約30,000円「エラディケーターセブンスペシャル」(2014-2018年モデル)
エラディケーターセブンスペシャルの特徴
下位モデルと比べると7.4~7.6ftと少し長くなっていることと、ラインアップすべてフルカーボンソリッドになっているのが特徴。
自重や先径などのスペックは公表されていないため不明ですが、すべてフルソリッドモデルのため細身で感度に優れており、レギュラーアクションであることと合わせてアブガルシア究極の「乗せ」調子のタイラバロッド。
その他にチタンフレームで感度抜群の「KRコンセプトガイド」や「テトラアクシャルカーボン」というクロス状にカーボンテープでロッドを締め上げることでネジレ防止、力を伝えやすくトルク向上につながる製法が使用されています。
- ダイワ「紅牙MX」
- シマノ「エンゲツXR」
他社と比べると、ダイワでは「紅牙MX」が金額的には近く、フルソリッドモデル(=スリルゲーム)もありますが「Eradicator Seven Special」の方が全長は若干長いです。
また「紅牙MX」の方がメタルトップモデルなどラインアップは豊富。

その他基本スペックはアブは公表していないため一概に比較できません…
シマノでいうと「エンゲツXR」が同価格帯。
「エンゲツXR」にもフルソリッドモデルあり、ただロングモデルでも最長7.2ft。
以上からフルソリッドで少しでも全長が長い「乗せ」モデルのロッドを探している方はアブガルシアの「Eradicator Seven Special」がオススメ。
エラディケーターセブンスペシャルのラインアップ
ESSS-74UL60-FS-Limited

- スピニングモデル
- 全長(ft/m):7’4″/2.24
- 適合ルアー(g):20-80
- 適合PEライン(号):-1.2
- 使用材料:カーボン100%
- パワー:ウルトラライト
- テーパー/アクション:レギュラー
- 製法:フルカーボンソリッド
- メーカー希望本体価格(税抜):43,000円
ESSC-76UL60-FS-Limited

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):7’6″/2.29
- 適合ルアー(g):40-80
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン100%
- パワー:ウルトラライト
- テーパー/アクション:レギュラー
- 製法:フルカーボンソリッド
- メーカー希望本体価格(税抜):42,900円
ESSC-74M120-FS-Limited

- ベイトモデル
- 全長(ft/m):7’4″/2.24
- 適合ルアー(g):100-250
- 適合PEライン(号):-2.5
- 使用材料:カーボン100%
- パワー:ミディアム
- テーパー/アクション:レギュラー
- 製法:フルカーボンソリッド
- メーカー希望本体価格(税抜):46,000円
ESSS-76ML100-FS-Limited

- スピニングモデル
- 全長(ft/m):7’6″/2.286
- 適合ルアー(g):40-150
- 適合PEライン(号):-1.5
- 使用材料:カーボン100%
- パワー:ミディアムライト
- テーパー/アクション:レギュラー
- 製法:フルカーボンソリッド
- メーカー希望本体価格(税抜):46,000円
まとめ
以上アブガルシアのタイラバロッドをまとめてみました。
実売価格およそ1万円、2万円、3万円、と分かりやすく1万円づつ高くなっていく4機種のラインアップ。
軽さなど基本性能やラインアップの豊富さで見るとダイワやシマノにはどうしてもかないません。
しかし安価なフルソリッドモデルや仕舞寸法の短い3ピースモデルなど、個性的なロッドも。
その中でも筆者がもっともオススメするのは…


また他人と一緒の道具を使うのがイヤだ!という方にも、ダイワやシマノと比べてあまり売れていないアブガルシアはオススメ(失礼)