タイジギング用スピニングタックルを流用してティップランエギングをしよう!兼用にオススメのロッドとリール紹介も
タイジギング用スピニングタックルを代用してティップランエギングをしよう!
最近徐々に広まり始めたタイジギング。
地域によって異なりますが、一般的にイワシなどの魚をベイトをする夏~秋頃の時期にかけて有効な釣り方です。
逆に冬~春にかけてはほかの釣り方(例えばタイラバやエサ釣りなど)や別の魚を狙う方が釣果だけを見るといいかもしれません。
そんな時にタイジギング用タックルを眠らせておくのではなく、別の釣りに使えないか!?と考えたとき同じスピニングタックルでライトな釣りといえばティップランエギング。
本記事ではこのタイジギング用タックルを代用してティップランエギングができるか検証してみます。
タイジギングとは?
タイジギングは鯛用のメタルジグを使用して真鯛を狙うジギングのこと。
普通のジギングと比べてタイジギングは小さめのシルエットのジグを使用します。
例えばこういう40gの軽いジグ。
タイラバで反応しない時、タイラバでも反応するけどジグの方がより反応が良い時があります。
例えば夏から秋のベイトがイワシである時期など
それらの時期とポイントに応じて、タイジグはいろいろな使い方ができます。
キャストしてもバーチカルに(真下に)フォールさせてもどちらでもOKで、浅場では軽くキャストして広く探るなど、状況に応じて使い分けが可能。
基本アクションは「着底後ただ巻き」ですが、ゆっくり→早巻き、ワンピッチワンジャークなどのアクションをつけるなどいろんな演出をすることも有効ですね
アクションの幅が広いタイジグは、鯛が釣れない時期やスレたポイントでも口を使わせることができる可能性のある釣りの一つです。
ティップランエギングとタイジギングの違い
続いてティップランエギングとタイジギングの違いを検証。
まず狙いの水深はどちらも比較的似ていて50m以内の浅場が多いと思います。
タックルやルアー重量を変えることにより水深50m以上あるようなポイントも狙うことは可能
続いてそれぞれの基本的な動作ですがタイジギングは先ほど紹介したようにいろんなアクションができます。
そのアクションに対して前アタリなくジグを丸呑みしてくるような活性が高いときがあったり、ただ巻きやフォール中についばむような小さなアタリがでることも。
一方ティップランは基本的にキャストすることなく(状況によっては軽くキャスト)着底後しゃくる→ステイ→再度しゃくる(または再度着底後しゃくる)というアクション。
ティップランはこのステイ中にアタリがでることがほとんど。
そしてこのアタリのほとんどがイカパンチやそっと触ってくるような小さなアタリで、これらのアタリを取っていく必要があります。
以上、タイジギングとティップランエギングは対象が魚とイカという大きな違いはありますが、しゃくるアクションやそれに対して発生する小さなアタリを感知する必要がある、という点では似ています。
ティップランエギングとタイジギングのタックルの違い
それでは具体的にそれぞれの専用タックルの大まかな仕様の違いを見てみましょう。
ロッド
まずはロッドから。
・全長
タイジギング:約6.1~7.5フィート
ティップラン:約5.1~7フィート
・竿の曲がり方(テーパー)
タイジギング:ファースト~スローテーパー(先~胴調子)
ティップラン:ほとんどファースト~たまにスローテーパー(先~胴調子)
・素材
タイジギング:ほぼカーボン(穂先がチタンやグラスもある)
ティップラン:ほぼカーボン(穂先がチタンやグラスもある)
・自重
タイジギング:約100g~140g
ティップラン:約80g~120g
(※マイボ!調べ。すべてのメーカーの全商品がこの仕様に該当するわけではありません)
以上のようにタイジギングとティップランロッドはよく似た仕様。
ロッドの大まかな性質としてはしゃくるアクションと大物が掛かった時対応できるよう胴部分にある程度のパワーがありながら、小さなアタリも取れるように繊細なティップになっています。
ただタイジギング用ロッドの中には、ただ巻き中に「のせる」ことに特化し胴の部分から曲がるいわゆるスローテーパー(胴調子)モデルもあり、これはアクションを必要とするティップランにはあまり適しません。
ほかに注意する点はティップランロッドの方が操作性を上げるために平均短めということ。
つまりロッドがしゃくり易いように短めになっており、最短で5.1フィートというロッドもあります。
対してタイジギングはキャスト飛距離がでるように平均6~7フィートぐらいとティップランと比べて少し長めのモデルが多め。
船べりから水面まで高さのある大きなボートであればロングロッドの良さを活かせるので問題ないですが、マイボートとして所有している場合(漁船やプレジャーボート)は小さめのボートで水面に近い場合が多いでしょう。
ティップランエギングはエギをしゃくった後ロッドを下に向けた状態でステイするのが基本。
この時長いロッドだと穂先が海中に入らないように、水面に対して角度をあまりつけることができません。
対して短いロッドだとより角度を付けた(下に向けた)状態でステイできるので、その状態からアタリがあってフッキングするにも、再びしゃくり始めるにしてもより大きくしゃくることができます。
つまりステイ、アクションの幅が広がるということですね
また、遊漁船など乗合船や狭いボートだと短いロッドなら隣の人へとの間隔も気も使わないでいいでしょう。
以上ロング、ショートロッドそれぞれ良し悪しありますが、ティップランエギングに流用することにおいては短めのロッドの方が操作性は良いです。
リール
続いてそれぞれのリールの違いの検証。
リールは現状タイジギング専用リールはなくライトジギング用リールか、タイラバ用リールを流用します。
今回はティップラン兼用ということでスピニングリールの話ね
タイジギングに求められる性能としては、タイラバと同じくただ巻きした場合に等速で巻きやすいようにローギヤであるということ。
ワンピッチジャークなどアクションをつけるとしても、タイジギングの場合は大きく速く動かすことはあまりないと思われますので、この場合においてもローギヤモデルが有効です。
また外道に青物などの大物が掛かる可能性もある釣りですので、それに備えてローギヤだとパワーがあるため安心。
一方ティップランエギングは一般的にエギング用リールで代用します。
エギング用リールはローギヤからハイギヤまで幅広くラインアップあり、1回転あたりの糸巻長さも70~90cmぐらいまで。
その中でティップランエギング用として使用するならローギヤモデルがオススメ。
理由は通常のキャストするエギングに比べてシャクりの幅が小さいことと、釣れる獲物の平均サイズが大きいからです。
シャクりの幅が小さいということはリールの1回転あたりの糸巻長さが短いほうがシャクりやすい、ということだね
つまり1回転あたりの糸巻長さが短いということは、先ほど紹介したショートロッドにも相性がよいのです。
しゃくる動作を考慮すると軽いリールならなお良し!
まとめ タイジギングタックルでティップランエギングはできる
- ロッドはタイジギングロッドの中でも短めでファーストテーパー(先調子)モデルがオススメ
- リールはローギヤで軽いものを
以上比較の結果、全般的な特性はよく似ておりあまり意識せずそのまま兼用することが可能という結果になりましたが、タックル選択の際は上記2点の特性に注意して選択すれば良いでしょう。
あとはタイジギング、ティップランエギングどちらも狙う水深と使用するエギ、タイジグそれぞれのウェイトに合ったタックル選択すれば問題ないです。
深場のアオリイカを狙うディープティップランエギングをしたい場合は、タイジギングタックルの中でも少し強めのものを組み合わせた方が良いかもしれません。
ティップランエギングで兼用できるオススメのタイジギングロッドとリール
最後にティップランエギングに兼用できる、オススメのタイジギングタックルの紹介。
ロッド
ロッドはシャクる動作を考慮すると短めがオススメ。
とはいえティップラン専用ロッドのように5ft台のものはないため、6ft台のものがメインになります。
あとはやはり軽いほど良いです。
ヤマガブランクス SeaWalkTaijigging SWTJ-75ML
ヤマガブランクスのシーウォークシリーズの中でもファーストテーパー仕様のタイジギングロッド「SeaWalkTaijigging SWTJ-75ML」。
適合ジグウェイト20~100g、適合PRライン0.6~1.5号と浅場から深場まで幅広い状況で使えます。
またキャスティングタイラバやひとつテンヤにも対応!とメーカーが謳っていて汎用性あり。
ただ、ティップランエギング用としては7.5ftと少し全長が長いため取り回しの工夫が必要かも。
ダイワ 紅牙AIR タイジギング 610HS
短くて軽い(101g)、ティップランエギングには最適なロッド「紅牙AIR タイジギング 610HS」。
タイラバ用として有名なダイワ紅牙シリーズのタイジギング専用モデルです。
適合ルアーウェイト40-120g、適合PEライン0.8-1.5号という重めのルアーにも対応しているしっかりしたモデルとなってますので、ティップランエギング兼用する場合は少し深場狙いに良いでしょう。
テイルウォーク TAIGAME TZ J&C S610L
テイルウォークのタイジギングロッド「TAIGAME TZ J&C S610L」。
その中でも短くライトなモデルでティップランにも最適。
適合ジグはバーチカルで80g、キャスティングは40gまで対応。
またフルソリッドブランクスによりトルクがあり、またアタリをはじかずしっかり曲がることで食い込ませることを得意とします。
上記紅牙より浅場狙いにオススメ。
リール
リールはタイジギング専用リールのラインアップないため、タイラバ用スピニングリールとライトジギング用リールの中でご紹介です。
ダイワ 紅牙EX 2510RPE
巻き取り長さ72cm、最大ドラグ力7kgでエギング用リールにそっくり仕様でティップランにもオススメなスペック。
自重250gはエギングリールの中でも軽量なモデルよりは少し重いですが、ティップランにも十分代用できる軽さ。
メインシャフトとラインローラーに「マグシールド」とドライブギヤー両軸に「マグシールドボールベアリング」を装備し耐久性がアップ。
「2510RPE」はローギヤモデル、ハイギヤモデルの「2508RPE-H」もありますので使用するフィールドにあわせて選択しましょう。
シマノ ヴァンフォード C3000
2020年発売のシマノの汎用リール「ヴァンフォード C3000」ですが、驚異の軽さ180g!
エギング専用リールに勝るとも劣らない軽さでありながら、最大ドラグ9kg、巻き取り長さ78cmでタイジギングにもティップランエギングにも最適。
さらに「マイクロモジュールギアⅡ」や「マグナムライトローター」、「サイレントドライブ」など搭載により軽くて滑らかな巻き心地や「HAGANEギア」「コアプロテクト」により耐久性と軽さの両立を実現しています。
最上位モデル並みの性能を持ちながら、2万円台で買えちゃう、シマノのコスパ最強リール。