安くて使えるオススメのタイラバロッド?
タイラバに限らずですが、ロッド選びってこだわり始めるとなかなか難しいですよね。
何を買うか悩むのもまた楽しみのひとつではありますが、カタログを見たり、店頭で実際に触ってみてもイマイチ分からない…
ということで本記事では予算約1万円で買えるタイラバロッドについて、カタログやホームページだけでは分かりにくい部分も簡単に解説しながらまとめてみました。
ちなみに約1万円あればダイワやシマノなど有名メーカーから、聞いたこともないような無名メーカーのロッドまでたくさんの種類がありますが、今回は無名メーカーのは不安、ということである程度有名メーカーから5種類のタイラバロッドをピックアップ。
それぞれのロッドの特徴や、選び方についての解説、また最後にこの中からもっともオススメロッドも紹介してますので、タイラバロッド選びの参考になれば幸いです。
メジャークラフト「NEWソルパラ タイラバ」
2019年発売。
「NEWソルパラ タイラバ」の特徴
ソルパラシリーズ最大の売りが定価で1万円を切る安さ。
安いながらもソリッドまたはチューブラーか、グリップ脱着式または完全2ピースか。といったようにバリエーションも豊富でフィールドに最適なロッドを選択することができます。
チューブラーティップモデルはメーカーがどてら流しでも使えることを推奨しているように、重量が重めのタイラバにも対応しています。
チューブラーティップとは…ロッドの穂先の中が空洞になっている製法。
中空であることで軽量で感度が良い→鯛のわずかなアタリをキャッチしやすい
深場、潮流の速いポイントが多い場合はコチラがオススメ。
反対に浅場や潮流の緩やかなポイントメインであればソリッドティップモデルの選択になります。
ソリッドティップとは…ロッドの穂先の中身にカーボン素材がぎっしり詰まっていること。
細身に仕上げることができ、アタリに対してよく曲がることでアタリを弾きにくい
またアクションはソリッドティップモデルがEXファースト、チューブラーティップモデルはレギュラーアクション。
ソリッドティップのEXファーストアクションとはいわゆる先調子のことで、ロッドの先端部分であるティップは柔らかく曲がり感度がよく、胴部分(バット)はしっかりとした設計により、鯛のアタリに対して積極的にアワセをいれて掛けていくことができる調子です。
また、チューブラーティップのレギュラーアクションとは胴調子のこと。
アタリがあっても等速巻きを続けることで自動的にフッキング、乗せることを得意とします。
ただやはり安価なロッドのため感度や強度はそこまで期待できず、もうほんの少しの金額アップが許されるなら、マイクロピッチクロスフォースなど強化構造が採用されている以下クロステージなどのロッドをオススメします。
「NEWソルパラ タイラバ」のラインアップ
グリップ脱着式か、コンパクトに収納できる完全2ピースか。
その中からソリッドティップモデル(掛け調子)かチューブラーティップモデル(乗せ調子)を選べるようになっていて、計7種類のラインアップ。
ソリッドティップモデル(掛け調子)
SPXJ-B69LTR/ST・SPXJ-B692LTR/ST
全長:6.9ft
適合ルアー:MAX80g
適合PEライン:0.6-1.2号
定価:9,000円
SPXJ-B69MLTR/ST・SPXJ-B692MLTR/ST
全長:6.9ft
適合ルアー:MAX120g
適合PEライン:0.6-1.2号
定価:9,000円
チューブラーティップモデル(乗せ調子)
SPXJ-B70MTR/DTR・SPXJ-B702MTR/DTR
全長:7.0ft
適合ルアー:MAX160g
適合PEライン:0.6-1.2号
定価:9,200円
SPXJ-B70MHTR/DTR
全長:7.0ft
適合ルアー:MAX200g
適合PEライン:0.8-1.5号
定価:9,200円
メジャークラフト「クロステージ」
2017年発売。
「クロステージ」の特徴
「マイクロピッチクロスフォース」により強度アップ
同じメジャークラフトでも「ソルパラ」より定価4,000円ほど上がった分、バリエーションが豊富になったことと、「マイクロピッチクロスフォース」という製法が新たに採用されています。
これは横、縦、横と3層に巻き付けた繊維のさらに外層をX状にテーピングし補強することでネジレに対して強くする製法です。
ロッドにネジレが発生すると、ロッドのパワーがうまく伝わらなかったり、耐久性ダウンにつながります。
それなりに耐久性があって長期間使えるロッドをお探しなら、「ソルパラ」より「クロステージ」を選択しましょう。
「クロステージ」のラインアップ
「ソルパラ」と同じくグリップ脱着式かセンターカット2ピース、チューブラーかソリッドティップか。
大きく4種類、計14種類と豊富なラインアップになっていますが、「掛け」か「乗せ」で分けると以下のように。
ソリッドティップモデル(掛け調子)
CRXJ-B66ULTR/ST・CRXJ-B662ULTR/ST
全長:6.6ft
適合ルアー:MAX80g
適合PEライン:0.4-1.0号
定価:12,000円
CRXJ-B69ULTR/ST・CRXJ-B692ULTR/ST
全長:6.9ft
適合ルアー:MAX80g
適合PEライン:0.4-1.0号
定価:12,500円
CRXJ-B69LTR/ST・CRXJ-B692LTR/ST
全長:6.9ft
適合ルアー:MAX80g
適合PEライン:0.6-1.2号
定価:12,500円
チューブラーティップモデル(乗せ調子)
CRXJ-B69LTR/DTR・CRXJ-B692LTR/DTR
全長:6.9ft
適合ルアー:MAX80g
適合PEライン:0.6-1.2号
定価:12,500円
CRXJ-B69MLTR/DTR・CRXJ-B692MLTR/DTR
全長:6.9ft
適合ルアー:MAX120g
適合PEライン:0.6-1.2号
定価:12,800円
CRXJ-B70MTR/DTR・CRXJ-B702MTR/DTR
全長:7.0ft
適合ルアー:MAX160g
適合PEライン:0.6-1.2号
定価:13,000円
CRXJ-B70MHTR/DTR・CRXJ-B702MHTR/DTR
全長:7.0ft
適合ルアー:MAX200g
適合PEライン:0.8-1.5号
定価:13,300円
アブガルシア「オーシャンフィールドタイラバ」
2016年(センターカット2ピースは2018年)発売。
「オーシャンフィールドタイラバ」の特徴
「乗せ」か「掛け」かどちらにするかで選択しよう
乗せ重視のタイラバをしたいなら、レギュラーアクション(R)の「OFTC-67ULT-60」、またはレギュラーファースト(RF)でグラス素材割合29%と粘りがある「OFTC-672MLT-120」(自重150gとちょっと重いけど…)がオススメ。
掛け重視ならそれ以外のモデルの中から使用するタイラバ重量などに合わせて選択しましょう。
クロステージに採用されている「マイクロピッチクロスフォース」に似た「Xカーボンテープ」というネジレに対して強度を上げた製法も使用されています。
「オーシャンフィールドタイラバ」のラインアップ
1ピースかセンターカット2ピース、チューブラーかソリッドティップ、そしてスピニングモデルの大きく5種類の組み合わせから選べる計6種類のラインアップ。
以下「掛け」「乗せ」「スピニング」の3種に分けてみました。
掛け調子モデル
OFTC-672LT-80
チューブラー
継数:2
全長:6.7ft
自重:130g
先径/元径:1.8/9.3mm
適合ルアー:40-100g
適合PEライン:-1.5号
パワー:ライト
定価:14,000円
OFTC-69LS-80
チューブラー
継数:1
全長:6.9ft
自重:147g
先径/元径:1.2/10.6mm
適合ルアー:60-120g
適合PEライン:-1.5号
パワー:ライト
定価:14,000円
OFTC-692LS-80
ソリッドティップ
継数:2
全長:6.9ft
自重:130g
先径/元径:1.2/9.3mm
適合ルアー:60-120g
適合PEライン:-1.5号
パワー:ライト
定価:14,000円
乗せ調子モデル
OFTC-67ULT-60
チューブラー
継数:1
全長:6.7ft
自重:139g
先径/元径:1.5/9.8mm
適合ルアー:40-100g
適合PEライン:-1.5号
パワー:ウルトラライト
定価:14,000円
OFTC-672MLT-120
チューブラー
継数:2
全長:6.7ft
自重:150g
先径/元径:1.9/11.0mm
適合ルアー:60-180g
適合PEライン:-1.5号
パワー:ミディアムライト
定価:14,000円
スピニングモデル
OFTS-66LT-60
チューブラー
継数:1
全長:6.6ft
自重:127g
先径/元径:1.5/10.5mm
適合ルアー:20-80g
適合PEライン:-1.5号
パワー:ライト
定価:14,000円
ダイワ「紅牙X」
2015年発売。
「紅牙X」の特徴
すべてセンターカット2ピースでソリッドティップモデルで基本的にはすべて「乗せ」調子。
「ブレーディングX」で強化されながら軽量、そして先径が細い
ネジレ対策として「ブレーディングX」という強化構造も採用されていて、それなりの操作性、バットパワー、耐久性が確保されています。
さらに強化構造ながら自重120g前後という軽量さも大きな武器ですね。
また先径0.9mmという細さも特筆すべきで、シマノ「炎月BB」の1.3mmより細く感度に期待できます。
約1万円という安価ながらダイワ製という安心感もありますので、タイラバ初めての方やサブロッドにしてもいろんな釣りにもガンガン使えます。
「紅牙X」のラインアップ
すべてセンターカット2ピースでソリッドティップモデル3種類という分かりやすいラインアップで、使用するタイラバ重量とラインの太さにあったロッドを選択しましょう。
紅牙X 69MHB
全長:206cm
自重:118g
先径/元径:0.8/9.9mm
適合PEライン:0.5-1.0号
適合ルアー:30-80g
カーボン含有率:85%
定価:14,000円
紅牙X 69HB
全長:206cm
自重:123g
先径/元径:0.8/10.9mm
適合PEライン:0.6-1.2号
適合ルアー:40-100g
カーボン含有率:86%
定価:14,000円
紅牙X 69XHB
全長:206cm
自重:128g
先径/元径:0.8/10.9mm
適合PEライン:0.6-1.5号
適合ルアー:60-150g
カーボン含有率:87%
定価:14,000円
シマノ「炎月BB」
2016年発売。
「炎月BB」の特徴
ティップはすべてソリッド。
ダイワ、シマノともに上位機種含めタイラバロッドはソリッドティップがほとんどですね。
スパイラルガイド採用
そして「炎月BB」最大の特徴が「スパイラルガイド」。
通常ベイトロッドはガイドが上向きですが、この「スパイラルガイド」はトップに向かうにつれて徐々に下向きに設定されています。
これによりブレが抑制されタイラバ動作の安定性向上し、高感度になっているということです。
とにかく軽い!けど…
さらに軽量である点も「炎月BB」の大きな武器です。
最も軽いB69L-Sでなんと自重90g。
一日中手持ちで巻き続けるタイラバにおいて、持ち重りせず疲労しにくいロッドになっています。
ただ気になるのが、「紅牙X」や「クロステージ」などに採用されているクロス状にカーボンテープで補強する技術が採用されていない点。
シマノでいうと「ハイパワーX」ですが、もう一つ上位の「炎月SS」からの採用になってい剛性には不安が残ります。
「炎月BB」のラインアップ
グリップ部で分かれるグリップジョイントかセンターで真っ二つに分かれるセンターカット、そしてスピニングモデルか、全8種類。
グリップジョイント2ピースモデル
炎月BB B69L-S
グリップジョイント2ピース
全長:2.06m
自重:90g
適合ルアーウエイト:20-80g
適合ライン:MAX1.0号
定価:16,500円
炎月BB B69ML-S
グリップジョイント2ピース
全長:2.06m
自重:95g
適合ルアーウエイト:30-100g
適合ライン:MAX1.0号
定価:17,000円
炎月BB B69M-S
グリップジョイント2ピース
全長:2.06m
自重:105g
適合ルアーウエイト:40-130g
適合ライン:MAX1.2号
定価:17,500円
炎月BB B69MH-S
グリップジョイント2ピース
全長:2.06m
自重:115g
適合ルアーウエイト:45-200g
適合ライン:MAX1.5号
定価:18,000円
スピニングモデル
炎月BB S610M
グリップジョイント2ピース スピニングモデル
全長:2.08m
自重:115g
適合ルアーウエイト:30-130g
適合ライン:MAX1.2号
定価:17,500円
センターカット2ピースモデル
炎月BB B69ML-S/2
センターカット2ピース
全長:2.06m
自重:93g
適合ルアーウエイト:30-100g
適合ライン:MAX1.0号
定価:17,500円
炎月BB B69M-S/2
センターカット2ピース
全長:2.06m
自重:106g
適合ルアーウエイト:40-130g
適合ライン:MAX1.2号
定価:18,000円
炎月BB B69MH-S/2
センターカット2ピース
全長:2.06m
自重:113g
適合ルアーウエイト:45-200g
適合ライン:MAX1.5号
定価:18,500円
まとめた結果。もっともオススメは…
以上約1万円で買える主要メーカーのタイラバロッドをまとめてみました。
どれもそれなりの金額で、性能的にもそれなり。
ではあるのですが、個人的なオススメはダイワ「紅牙X」です。
ダイワ「紅牙X」
アブガルシア「オーシャンフィールド」もいい勝負ですが、自重が「紅牙X」より重い。
メジャークラフトは自重など公表されていない部分があってわからないのが残念。
シマノ「炎月BB」の軽量は大きな武器ですが、「ハイパワーX」が採用されておらず剛性が不安。
ということで強化構造「ブレーディングX」採用されていながら120g前後という軽量であることと、先径0.9mmという細さで高感度である「紅牙X」をチョイス。
ただ、最後はメーカーやデザインなどの個人的な好みも大きいと思います。
実際に釣具屋さんで触ってみるなどして、持って握った感覚や重さのバランス、デザインなど、自分にあってる!っていう感覚が重要かも。
実際に触われるお店がない!とか持っても分からない!ということ方は、とりあえず「紅牙X」の選択で間違いないはず!(たぶん)

