カストキングの「スパルタカス」を海釣りに使ってみたインプレ!
カストキング「スパルタカス」を海釣りに使ってみた
今やAmazon売れ筋ランキングベイトリール部門で堂々の第一位(※2019年11月時点)を誇る、カストキングのリール「スパルタカスプラス」と、残念ながらランキング圏外ではあるけれども多数の高評価を得ているロッド「スパルタカス」。
以前の記事でロッドとリールそれぞれブラックバス釣りでのインプレやオフショアタックルとの比較をしてみました。
個人的にメインに使いたいのは海、特にボートでの釣りで、先日タイラバやライトジギングなどで実釣してきましたのでそのレビューをお届けしたいと思います。
結果を先に言うと、金額以上の性能でいろんな釣りに使える!
ということで早速インプレ!
カストキングのベイトリール「スパルタカスプラス」とベイトロッド「スパルカタス」のスペックを改めて
その前に「スパルタカス」のスペックを改めて書いときますね。
ツインティップ(硬さの違う穂先部が2本セットになってる)
M
- 全長:1.98m
- 適合ライン(lb):6-12
- 適合ルアー(g):8-21
- 先径(mm):1.98
- 元径(mm):12.99
- 自重(g):143.5
ML
- 全長:1.98m
- 適合ライン(lb):4-8
- 適合ルアー(g):6-15
- 先径(mm):1.60
- 元径(mm):12.99
- 自重(g):143.5
※シルバー色のスペック。カラーによって若干スペックが異なる。
※MとMHセット仕様もあるよ。
- 自重:215g(EVAハンドルモデル)
- ハンドル1回転巻取長さ:68cm
- 最大ドラグ力:8kg
- ギア比:6.3
- ボールベアリング:11個
- ライン容量
- フロロ、ナイロン(lb-m):10-115、16-90、20-75、22-60
- PE(号-m):1.2-115、2-90、2.5-60
- デュアルブレーキシステム(遠心、マグネット)
- ステンレスベアリング
- 4層カーボンファイバーワッシャ式ドラグシステム
- ワンウェイクラッチシステム
- CNC(コンピュータ数値制御)加工アルミスプール
- 精密加工真鍮ギア
- 強化グラファイトボディ
- セラミックラインガイド
- 海水対応
やっぱり何度見てもベイトリール「スパルタカスプラス」のスペックがすばらしい。
ドラグシステムやデュアルブレーキシステムの性能は文字だけではわかりにくいけど、ベアリング11個とか最大ドラグ8kg、これで約5,000円ですからかなりの破格。
スペックだけ見るとダイワやシマノだと3万円以上するようなリール並ですね。
※ライン容量がオフショアだと少ない感があるけど、無視してPE2号150m巻いて使用しても多少スプールの余裕はあるのでしょう、問題なしでしたw
オフショアユースにおけるグリップが短い問題については?
船釣り用ロッドほどではないけど、それなりの長さはあるため肘付近で支えられるのはかなりラク。
前回のロッド記事でも書きました、グリップの短さ問題。
バスロッドと比べると若干長め、とはいえ船用のロッドと比べると短いという不安がありました。
ただ肘付近までの長さはあるため、実際にジギングやタイラバするときなどでもグリップエンドを肘で支えながら操作してやることはでき、十分実用レベル。
脇で支えないとシンドイレベルの大型の青物などがかかった時は大変かもしれませんが、それも腕の使い方(肘を体側に引く)によって脇に挟むことも可能な長さはあるため何とかなりそう。
そもそもこのタックルをそんな大型魚を狙う釣りに使うこともないでしょうから、普段は肘をうまく使って、不意の大物にも何とか対応できるっていうことで及第点ではないでしょうか。
タイラバとライトジギングには十分使える、特にリールがイイ
今回の実釣ではタイラバとライトジギング、エサ釣りなどをしてみた。
ロッドについてはグリップ長さ問題をある程度クリアしている、ということであとは海釣りでどう使うか?
今回はタイラバやライトジギング、胴突きのエサ釣りやアジの泳がせ釣りなどいろんな釣りを試してみましたが、ロッドはタイラバやライトジギングに相性が良いと感じました。
船でのエサ釣りは違和感なくエサを食べてもらえるよう、ロッドは穂先が柔らかくて感度よく、かつしなやかな方がベター。
ロッド「スパルタカス」は後で掲載する写真の通り、ライトジギングロッド並の硬さや曲がり方をするため、こういった繊細な釣りは向いていないかもしれませんね。
あくまで僕がやってるエサ釣りの知識の範囲ね!「スパルタカス」に合ってるエサ釣りもあるかもしれませんので悪しからずご了承を
ロッドの好み、釣り方の相性は選ぶかもしれませんけど、逆にリールは割と守備範囲が広そうな印象。
剛性に不安が残る樹脂ボディだったり、小型のダブルハンドルということで大型青物など相当なパワーが必要な釣りは難しいでしょうけど、中~小型魚はルアー、エサ釣り問わず幅広く使えそう。
タイラバは重めがイイね
「スパルタカス(ML)」とダイワのタイラバ専用ロッド「紅牙N69MHB-S」(旧モデル)との曲がり比較。135gのジグをぶら下げてますが、当然よく曲がってる方がタイラバロッド。
「スパルタカス(ML)」はやわらかめのタイラバロッドと比較するとかなり硬め。
てことで軽いタイラバを使って、小さなアタリをとっていくような繊細な釣り方をするには向いてないですが、深場や潮流の速いポイントで100gオーバーとか重めのタイラバには相性良し。
リールに関してもベアリング11個はダテではないですね、感度と巻きの滑らかさはかなりのものだし、巻き重りもない。
目隠ししてダイワやシマノの3万円以上するようなリールと巻き心地比較してどっちが「スパルタカス」?って聞いたら半分以上の人は間違えるんじゃね?ってレベル。
たぶん僕は分からないw
まあ高額なリールはそれだけじゃないですからね。耐久性とか剛性とか、ドラグシステムとか。
あくまで負荷があまりかかってない通常の仕掛けの巻上レベルでは、ってこと。
まあそれだけでも約5,000円で実現できるのはスゴイ。
ちなみに比較写真のタイラバロッドのスペック↓
ダイワ 紅牙 N69MHB-S
全長:2.06m
ルアー重量(g):30-80
ライトジギングは割と使いやすい(個人的に)
「スパルタカス(ML)」とライトジギングロッド「スローダンサー」の比較。コチラも135gのジグをぶら下げて比較してるが、よく似てる。
当日はMLティップを使用、100~150gほどのジグを使用してみた。
結果120gぐらいのジグで一般的な振り幅のワンピッチワンジャークをするのがもっともやりやすかった。
まあこれは個人的な釣り方ですので、人によりジグウェイトやアクションの好みはあると思いますが。
また、リアグリップが短いためシャクリにくいだろうな、と思ってましたけど、思いのほかやりやすかったですね。
ただ、上の写真でも分かるようにどちらかというとスローテーパーよりのロッドだと思うので、ガンガンハイピッチでシャクるジギングより、スローに動かす方が向いてるかなと。
また、リール「スパルタカスプラス」も巻き取り長さ68cmでジギング用としてはローギヤ気味であるため、速く、大きくシャクるのは難しいということも一因。
ただ、これら「スパルタカス」のロッドとリールの組み合わせでライトジギングは十分できる!という印象でした。
ゴールデンミーン スローダンサーⅡ SLC-62ML
全長:1.88m
ルアー重量(oz):2~4(約56g~113g)
その他エサ釣りなど
タイラバやライトジギング以外にも虫エサで根魚を狙う胴突き仕掛けや青物、アオリイカを狙ってアジの泳がせ釣りなどもしてみました。
オモリ30~40号(約110~150g)をぶら下げて行いましたが、リールの巻き取りパワー不足を感じることもなく、全然OK。
ロッドのパワーも問題なしですが、感度やしなやかさについては本家船竿と比べるとお世辞にも良いとは言えない。
ただ、まあカワハギとかメバルとか、軽量な仕掛けで小さなアタリをとる繊細な釣りに使わなければ使えるかな?という印象でした。
そもそも「スパルタカス」をそんな繊細な釣りに使う人はいないか
タチウオやシーバスにも使えそう
今回はしていないですが、その他に相性が良さそうなのが比較的浅場でのタチウオジギングやタチウオテンヤ、ボートシーバスなど。
デュアルブレーキシステムなどでキャスティングも対応しているので、ショアからのシーバスゲームもできなくはなさそうですが、飛距離とかは未知数…
港湾など比較的飛距離を必要とせず、軽量ルアーをメインにするようなポイントであれば使えそう(な気がする)。
そんなカストキング「スパルカタス」まとめと今後の可能性について
以上「スパルタカス」ロッドとリールインプレをお届けしました。
あと気になる点として耐久性ですが、ある程度負荷が掛かった状態できつめのドラグが出るぐらいの巻取をしてみたり、使用後に流水でジャブジャブ洗って放置してみたり…あえて荒っぽい使い方をしてみましたが、今のところ異音やゴリ感などの異常はなし。
激安無名メーカーリールにありがちな、負荷が掛かると一発で破壊!っていうようなモノではなく、最低限以上の耐久性は持ってそう。
あとはこの僕の荒っぽい使用の繰り返しにどれだけ耐えられるか…
また限界点を突破してぶっ壊れたらその耐久性についてレビュー書きますw
最後に総評として、それぞれ約5,000円という価格を考えると十分すぎる性能を持っててコスパに優れるロッドとリールですね。
いろんな釣りにも気兼ねなく使いまわせて、さらに耐久性もそれなりにあれば、ホントに最強。
「やっぱり釣具はダイワかシマノやろ!」なんてコダワリがあったり、「高額な道具を所有して他人に対してステータスを示したい!」とかいう人には見向きもされないであろうカストキングですが、その性能とポテンシャルはかなりのものがあるなと。
そしてそれをうまく引き出して使いこなせるのが、本当の釣り上手ともいえるのではないでしょうか…