シマノのエリアトラウトに使えるリール8選。個人的コスパ最強ベスト3も。

シマノのエリアトラウトで使えるリールは?
シマノのトラウト用スピニングリールと言えば「カーディフ」。

エリアトラウトで使えるのは「カーディフ」だけなの?

いえいえ、他にも汎用で使えるリールがたくさんあるよ!
シマノHPにて製品情報検索で「リール」→「スピニングリール」→「トラウト」って絞っていくとヒットするのは19件。(2023年時点)
この19件すべての性能や金額を調べていくのは大変だし、正直エリアトラウトには使い物にならないでしょ!っていうのも含まれてる。
ということで本記事ではシマノのスピニングリールの中からエリアトラウトに適した8種類に絞って、さらにそれらの性能と金額を比較しています。
全部読むとかなり長文になってしまうので、最後のまとめ項のコスパ優秀ランキングを見てもらえればとりあえずハズレを引くことはないかと。

一応この後に書いてるリール選出の条件も見てね!読者さんと全く違う意見だとリール選びも変わってくると思うので
管理釣り場でのトラウトリールに求められる条件
リール紹介にあたって、管理釣り場で使うリールに求める条件をまとめてみました。
管理釣り場と一言に行っても、河川タイプやポンドタイプ、また放流されている魚のサイズなどさまざま。
その釣り場に合わせた選択が必要になってきますが、一般的に使えるリールの条件として個人的には以下のような性能かと思います。
- 軽量性:200g以下
- サイズ:1000番以下
- 軽く滑らかなリーリング性能
- 細糸でもライントラブル少ない
まずリールの軽量性はかなり重要。
組み合わせるロッドも100g以下は当たり前、軽いものでは50g台といった超軽量のものもあるし、使用するルアーもアンダー1gなど超軽量。
軽量ロッドに軽量ルアーを使用するわけですから、リールもできるだけ軽量である方がバランスが良く、高感度や疲労感軽減につながる→釣果にも好影響というわけです。
ということで本記事で紹介しているリールは200g以下を条件として絞っております。

もっとも軽いのは「ヴァンキッシュ」、驚異の140g!

エリアトラウトに使用するリールはできるだけ小型である方が望ましいです。
上記の軽量につながるだけでなく、超細糸に対応しているとか、ローギアである、ハンドルが小型である…など仕様的にエリアトラウトでの釣りにフィットしています。

大規模な釣り場や大型魚を狙う場合は見合ったサイズを選択しよう!
これは突き詰めればキリがない条件ではありますが、軽く、滑らかな回転性能を有しているほうがリールとしては優秀。
小さなアタリをとりやすいだけでなく、水中の変化なども感知できれば情報量が増え、いろんな釣りを展開しやすくなります。
ベアリング数が多いほど良いのはもちろん、シマノで言うと「マイクロモジュールギアⅡ」や「X-SHIP」「サイレントドライブ」などの技術が活用されているリールほど回転性能が良いといえるでしょう。
エリアトラウトでは時にナイロンやフロロ2lb、PEやエステルなら0.3号などの超細糸を使用する方が有利な場合も多いです。
そんな超細糸を使用しているときにライントラブルが起こると、ちょっとしたダメージでラインが切れてしまうことも。
また超細糸にともなって超軽量ルアーを使用するときは特にキャスト性能も重要、ということでできるだけ安定してライン放出ができるリール性能も重要なのです。
シマノで言うと「AR-Cスプール」「ロングストロークスプール」「ワンピースベール」などのテクノロジーが採用されたリールであると有利。
- Gフリーボディ:リール全体の重心を手元付近にすることで操作性向上、疲労感軽減
- AR-Cスプール:軽量化されライントラブル減少と飛距離アップしたスプール
- HAGANE(超々ジュラルミン)ギア:強靭な仕上がりのギアにより滑らかな巻き心地に
- 海水対応:高性能ベアリングS A-RB(A-RB)の使用、また外装の防腐処理により海水での使用、またシャワー洗浄可能
また上記は本記事で紹介しているリールの共通仕様。
アンダー10,000円から80,000円を超える最高級リールまでいろんなリールがありますが、もっとも安いものでもこれらの仕様のおかげでそれなりに釣りにはなります。
それでは以下個々のリール紹介していきます。
約7,000円「サハラ」(2022年発売)

エリアトラウトにオススメできるシマノ最安リール。
シマノにはもっと安いリールもあるけど、「サハラ」以上をオススメ!
理由は本文で。
「サハラ」の仕様
- ボディ材質:高強度樹脂
- ローター材質:高強度樹脂
- ドライブギア:HAGANE
- スプールリング材質/表面処理:アルミ/アルマイト
- ラインローラー表面処理:メッキ
- サイレントドライブ
- X-SHIP(※「500」を除く)
「サハラ」の特徴
- とにかく安い!(約7,000円)
- 「500」は170gという軽量
- 「サイレントドライブ」「HAGANEギア」など最低限以上の性能
約7,000円でとにかく安いだけでなく、軽く滑らかなリーリングを可能にするギアシステム「X-SHIP」や「HAGANEギア」そして2022年モデルより新たに採用された「サイレントドライブ」。
他にもライントラブル少なく飛距離が出やすい「AR-Cスプール」など搭載し、エリアトラウトにおいて最低限必要な軽量さやリーリング性能を持ち合わせています。
管理釣り場でのエリアトラウトを始めてみたい!とにかくお金をかけずに釣りを楽しみたい!って方には十分使えるリールかと。
ちなみにシマノではもっと安い「エフエックス」とか「シエナ」とかもありますが、自重が重いとかリーリング性能で劣るとかでオススメできません。
「セドナ」は性能良くて使えそうだけど、「サハラ」と数百円の差だけで「X-SHIP」も付いてくるためゼッタイ「サハラ」がオススメ。

とりあえず最低限「サハラ」からスタートし、重さや巻き心地など不満があれば上位モデルを考えてもイイかも
注意点としては「500」は「X-SHIP」が非搭載であるということ。
ギアの大型化や歯面精度や支持性能をアップして力強く、軽く巻けるようにするこのシステムを非採用とすることで、自重175gと大幅に軽量化されています。
エリアトラウトにオススメモデル
「X-SHIP」非採用だけど175gと軽量の「500」、少し重くなるけど「X-SHIP」搭載でしっかり巻ける1000サイズの「1000」がエリアトラウトに使える。
どちらも最大ドラグ力3kgと同じですが「1000」は糸巻量が多くかなり重くなってしまうため、個人的には「500」の方がオススメ。
500

- ギア比:5.6
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):170
- PE糸巻量(号ーm):0.6-185、0.8-140、1-110
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):69
- ハンドル長(mm):40
- ベアリング数(ボール/ローラー):3/1
- 本体価格(円):9,000
1000

- ギア比:5.0
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):205
- PE糸巻量(号ーm):0.8-240、1-190
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):66
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):4/1
- 本体価格(円):9,000
約9,000円「ナスキー」(2021年発売)

「サハラ」より防水性能がアップ。
でもこの後紹介の「ミラベル」の方が新型でコスパには優れると思う。
「ナスキー」の仕様
- ボディ材質:高強度樹脂
- ローター材質:高強度樹脂
- ドライブギア:HAGANE
- スプールリング材質/表面処理:アルミ/アルマイト
- X-SHIP(※「500」を除く)
- コアプロテクト(ボディ)(※「500」を除く)
- サイレントドライブ(※「500」を除く)
- ウォータープルーフドラグ
「ナスキー」の特徴
- 実売価格約2,000円アップ
- コアプロテクト搭載(※「500」を除く)
- ウォータープルーフドラグ搭載
撥水処理で水の浸入を抑制する「コアプロテクト」がボディ部に採用され、耐久性がアップ。
非接触ということで回転抵抗も増やさず、また防水効果も長続きする構造。
ドラグノブ部分の防水構造「ウォータープルーフドラグ」も合わせて採用され、リール全体の防水性能がアップしています。
「サハラ」と比較すると基本性能はほぼ同じで、以上の防水機能が新採用されて約3,000円アップ。
また、「ナスキー」は500サイズでは「コアプロテクト」「X-SHIP」「サイレントドライブ」は非搭載で、ドラグノブ部の防水のみ。

500はウォータープルーフドラグの追加だけだから、「サハラ」と比べるとコスパは良くない
エリアトラウトにオススメモデル
ただ、こちらも「1000」は浅溝スプールではない…
500

- ギア比:5.6
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):170
- PE糸巻量(号ーm):0.6-185、0.8-140、1-110
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):69
- ハンドル長(mm):40
- ベアリング数(ボール/ローラー):4/1
- 本体価格(円):11,100
1000

- ギア比:5.0
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):205
- PE糸巻量(号ーm):0.8-240、1-190
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):66
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):5/1
- 本体価格(円):11,600
約11,000円「ミラベル」(2022年発売)

「ナスキー」より一気に30gの軽量化。
エリアトラウトはリールが軽いとより楽しめるし、すごく重要なこと。
「ナスキー」との価格差もそこまで大きくないし、この価格帯であれば「ミラベル」がオススメ!
「ミラベル」の仕様
- ボディ材質:CI4+
- ローター材質:CI4+
- ピニオンギア材質:超高強度真鍮
- スプールリング材質/表面処理:アルミ/アルマイト
- マグナムライトローター
- サイレントドライブ
- X-SHIP
- コアプロテクト(ボディ)
- HAGANEギア
- ウォータープルーフドラグ
「ミラベル」の特徴
- 実売価格約2,000円アップ
- マグナムライトローター採用
- ベアリング1個追加
- 自重30g軽量化
高強度かつ軽量なカーボン樹脂素材「CI4+」素材の「マグナムライトローター」が採用されました。
これにより「ナスキー」の同じサイズと比較すると30gもの大幅な軽量化。
さらに、わずかな力でも回転しやすく、感度のアップにも繋がっています。
下位モデルの「ナスキー」と比較すると、上記の「マグナムライトローター」採用で軽量化されたことぐらいでありますが、実売価格差は2,000円ほど。
何より自重が30gも軽い!というのはエリアトラウトにおいてはとんでもなく大きなメリットでありますので、この価格差であれば「ナスキー」より「ミラベル」がお買い得。
エリアトラウトにオススメモデル
エリアトラウトにおすすめは「1000」。
浅溝スプールではないので下巻き必須。
1000

- ギア比:5
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):175
- PE糸巻量(号ーm):0.8-240,1-190
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):66
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):5/1
- 本体価格(円):15,000
約13,000円「アルテグラ」(2021年発売)

2021年モデルから大幅に進化。
中でも目玉は「マイクロモジュールギアⅡ」「Xプロテクト」で回転性能と防水性能がアップ。
これだけ進化して1万円台は安い!
「アルテグラ」の仕様
- ボディ材質:CI4+
- ローター材質:高強度樹脂
- ピニオンギア材質:超高強度真鍮
- スプールリング材質/表面処理:アルミ/アルマイト
- マイクロモジュールギアⅡ
- サイレントドライブ
- X-SHIP
- Xプロテクト(ボディ、ラインローラー)
- ロングストロークスプール
- ワンピースベール(ステンレス)
- HAGANEギア
- ウォータープルーフドラグ
- ウォームシャフトオシュレーション
- S A-RB
「アルテグラ」の特徴
- 実売価格約2,000円アップ
- マイクロモジュールギアⅡ採用
- Xプロテクト(ボディ、ラインローラー)採用
- ロングストロークスプール採用
- ワンピースベール(ステンレス)採用
- NEW HAGANEギア採用
- ウォームシャフトオシュレーション採用
- CI4+のマグナムライトローターは非搭載
「マイクロモジュールギアⅡ」はギアの設計見直し、また「サイレントドライブ」はボディ全体の基本設計やギア、シャフトなど駆動部品の設計見直しされたことで、回転性能や静粛性がアップしています。
「コアプロテクト」の撥水技術に加え、水が内部に到達しないように関門を加えたラビリンス構造「Xプロテクト」になることでより防水性能がアップ。
かつ「コアプロテクト」同様に撥水処理が非接触構造になっているのは従来通りで、回転の軽さは損なわないような構造になっています。
最上位モデル「ステラ」に採用されている技術である「ロングストロークスプール」により飛距離アップ。
また段差が少ない一体成型の「ワンピースベール」によりライントラブル減少も見込まれます。
「ウォームシャフトオシュレーション」とはベイトリールと同じような巻取の仕組みのこと。
メリットはスプールが上下運動をしている中で、上下死点(もっとも上と下)に達した際にブレや引っ掛かりなくスムーズに等速に巻けるという点。
「ナスキー」より下位機種だと「S字カム」という簡易的な方式であるため、極スローで巻取中に上下死点に達した際にわずかに引っ掛かりやブレが感じられることがあります。
ちなみにダイワのスピニングリールは上位機種までほぼこの「S字カム」方式。

ただ、正直「ウォームシャフトオシュレーション」の有無の違いは意識して巻いていても分からない…筆者のレベルでは
「ウォームシャフトオシュレーション」採用機種のデメリットとしては構造が複雑であるため重くなってしまう事と、分解メンテナンスが難しい事。
シマノのスピニングリールでは「アルテグラ」より上位機種では当然のように採用されている技術のひとつ。
ベアリングに特殊防錆処理を施した「S A-RB」が新たに採用。
こちらも「アルテグラ」より上位機種には当たり前のように搭載される技術です。
そのままですが、錆びにくいように処理されたベアリングを使うことで耐久性がアップしています。
エリアトラウトにオススメモデル
エリアトラウトにオススメモデルはもっとも小型サイズの「1000」のみ。
型番に「S」(浅溝スプールのこと)がないノーマルスプールで、浅溝スプールモデルのラインアップがないのは残念。
1000

- ギア比:5.1
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):180
- PE糸巻量(号ーm):0.8-240、1-190
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):64
- ハンドル長(mm):40
- ベアリング数(ボール/ローラー):5/1
- 本体価格(円):17,500
約18,000円「ストラディック」(2019年発売)

これまでの樹脂製と異なり、金属(アルミ)製のボディ採用。
強度、剛性が上がるため、軽さより耐久性を選ぶなら「ストラディック」オススメ。
「ストラディック」の仕様
- ボディ材質:アルミ(HAGANEボディ)
- ローター材質:高強度樹脂
- ドライブギア:HAGANE
- スプールリング材質/表面処理:アルミ/アルマイト
- X-SHIP
- ウォータープルーフドラグ
- ウォームシャフトオシュレーション
- マイクロモジュールギアⅡ
- サイレントドライブ
- Xプロテクト(ボディ、ラインローラー)
- ロングストロークスプール
- ワンピースベール(ステンレス)
- NEW HAGANEギア
- 低摩擦ローラークラッチ
「ストラディック」の特徴
- 実売価格約5,000円アップ
- ベアリング1個追加
- ボディ材質:CI4+→アルミ(HAGANEボディ)
- NEW HAGANEギア採用
「アルテグラ」は樹脂である「CI4+」ボディでしたが、「アルテグラ」では強靭な「アルミ製HAGANEボディ」が採用されボディ剛性アップしながら軽量化されています。
キャスティング性能アップ、ライントラブル減少、軽い回転性能などのための「ロングストロークスプール」「ワンピースベール」、「低摩擦ローラークラッチ」、「新設計ベール開閉機構」など、まさに最上位モデル並みの新機能が盛りだくさん。

アルテグラ」3000円差でボディが金属か樹脂かが大きな違い。個人的には、浅溝スプールモデルがある「ストラディック」の方がオススメかと
エリアトラウトにオススメモデル
1000サイズの「1000S」、または少しスプール径が大きめの「C2000S」、ハイギアの「C2000SHG」がエリアトラウトに使える。
1000S

- 浅溝スプール
- ギア比:5.1
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):185
- PE糸巻量(号ーm):0.6-140、0.8-100、1-70
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):64
- ハンドル長(mm):40
- ベアリング数(ボール/ローラー):6/1
- 本体価格(円):27,700
C2000S

- コンパクトボディ、浅溝スプール
- ギア比:5.1
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):185
- PE糸巻量(号ーm):0.6-150、0.8-110、1-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):69
- ハンドル長(mm):40
- ベアリング数(ボール/ローラー):6/1
- 本体価格(円):27,700
C2000SHG

- コンパクトボディ、浅溝スプール、ハイギア
- ギア比:6.1
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):185
- PE糸巻量(号ーm):0.6-150、0.8-110、1-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):82
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):6/1
- 本体価格(円):27,700
約23,000円「ヴァンフォード」(2020年発売)

ボディ、ローターは樹脂の「CI4+」素材で超軽量。
高性能なギアシステムや防水性能も搭載されていて、エリアトラウトには軽さと回転性能を求む!という方にオススメ。
「ヴァンフォード」の仕様
- ボディ材質:CI4+
- ローター材質:CI4+
- X-SHIP
- ウォータープルーフドラグ
- ウォームシャフトオシュレーション
- マイクロモジュールギアⅡ
- サイレントドライブ
- Xプロテクト(ボディ、ラインローラー)
- ロングストロークスプール
- ワンピースベール
- NEW HAGANEギア
- 新設計ベール開閉機構
「ヴァンフォード」の特徴
- 実売価格約5,000円アップ
- 自重約35g軽量化
- ベアリング1個追加
- ボディ材質:アルミ(HAGANEボディ)→CI4+
- ローター材質:高強度樹脂→CI4+
「ヴァンフォード」の自重は150gと「ヴァンキッシュ」に迫る軽量性×「ストラディック」同様に最上位モデル並みの最新技術が多数採用されている、コスパモンスターなリール。
「ヴァンフォード」2000サイズは150gと超軽量。
最軽量リールが「ヴァンキッシュ」の145gですから、ほぼ同等の軽さと言えるでしょう。
しかも、「ヴァンキッシュ」はシマノ軽量性重視系リールの最高峰で、定価57,000円と高額。
その最高峰モデルの軽量性を、およそ半額で叶えてしまったのが「ヴァンフォード」なのです。
「マイクロモジュールギアⅡ」「Xプロテクト」「ロングストロークスプール」なども「ストラディック」同様搭載。
これらも最高峰「ヴァンキッシュ」や「ステラ」にも採用されている技術。
以上のように、軽量性も性能も最上位モデル並みで実売価格2万円台前半で買えちゃう。ってことでコスパダントツで最強リールと言えるでしょう。
最上位モデル並みに軽量で高性能、って聞いたらじゃあ「ヴァンフォード」でいいじゃん。ってなりがちなんだけど、もちろん最上位モデルには高額な設定になっている理由があります。
それは例えばボディ素材が金属(マグネシウム)製でより剛性や耐久性に優れていながらさらに軽量であるというのがもっとも大きな点。
それ以外にもスプールリング材質がチタンコーティングされてるとか、「E.I.(超防錆処理)」や「DLCラインローラー」も採用…など細かい部分を究極に突き詰められた仕様になっています。
これらがあるから「ヴァンフォード」のおよそ2倍の金額設定になっているわけですね。
最上位モデルが高性能、というのは上記の通りですが、それで約2倍の金額設定通りの性能を実感できるか、というと微妙なところでは。
例えばエリアトラウトであれば、その釣りを突き詰めてプロレベルぐらいの細かい違いが分かるなら最高峰モデルを手にするのは十分価値があるとは思いますが、そうでないなら正直2万円以上の金額差を実感できるかというと微妙なところ。

筆者は正直分からないと思う、ヘタクソレベルですから…
「ヴァンフォード」は、下位モデルの例えば「ナスキー」などと比べると1万円以上高額な金額設定にはなっていますが、この2機種の性能差は大きく違うため分かりやすいでしょう。
そういう意味では、「ヴァンフォード」はコスパ優秀!と思う。
エリアトラウトにオススメモデル
1000サイズのラインアップはなく、2000サイズは「C2000S」とハイギアモデル「C2000SHG」の2機種。
C2000S

- 浅溝スプール
- ギア比:5.1
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):150
- PE糸巻量(号ーm):0.6-150、0.8-110、1-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):69
- ハンドル長(mm):40
- ベアリング数(ボール/ローラー):7/1
- 本体価格(円):32,700
C2000SHG

- 浅溝スプール ハイギア
- ギア比:6.1
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):150
- PE糸巻量(号ーm):0.6-150、0.8-110、1-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):82
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):7/1
- 本体価格(円):32,700
約25,000円「カーディフCI4+」(2018年発売)

シマノ唯一のトラウト専用リール。
コルクグリップなどデザインはトラウトっぽくてカッコいい!
「カーディフCI4+」の仕様
- ボディ材質:CI4+
- ローター材質:CI4+
- ドライブギア:HAGANE
- スプールリング材質/表面処理:アルミ/アルマイト
- X-SHIP
- ウォータープルーフドラグ
- ウォームシャフトオシュレーション
- コアプロテクト※1000サイズのみ
- Xプロテクト(ボディ、ラインローラー)※C3000MHGのみ
- ワンピースベール(チタン)
- NEWマグナムライトローター
- リジッドサポートドラグ
- エリアドラグ
- コルクノブ
- ドラグサウンド
「カーディフCI4+」の特徴
- 実売価格約7,000円アップ
- 自重約15g軽量化
- ベアリング3個追加
- ボディ材質:アルミ(HAGANEボディ)→CI4+
- ローター材質:高強度樹脂→CI4+
- マイクロモジュールギアⅡ非採用
- サイレントドライブ非採用
- Xプロテクト→コアプロテクト(1000サイズ)
- ロングストロークスプール非採用
- ワンピースベール:ステンレス→チタン
- NEWマグナムライトローター採用
- リジッドサポートドラグ採用
- エリアドラグ、コルクノブ、ドラグサウンド採用
ボディとローター素材により軽く、高剛性、高耐久性を誇る軽量カーボン素材「CI4+」が採用されています。
これにより下位モデルの「ストラディック」より1000サイズで約15gの軽量化されています。
左右非対称な形状、かつラインローラーの軽量化やベールのチタン化またローター肉厚の最適化などにより大幅に回転が軽くなっています。
また軽いだけでなく、ラインローラー側のローター剛性も向上することでドラグ性能もアップしています。
メインシャフトによるスプールの支持を強固にするシステム「リジッドサポートドラグ」によりドラグ作動時のスプールの安定感がアップ。
スプールが安定することでドラグ作動時のライン送り出しも安定しスムーズに。
そのほかこれぞトラウトリール!っていう機能もたくさん。
まず「エリアドラグ」。
汎用スピニングリールに比べて、エリアトラウトにおいての実用域(約1kg以内)でのドラグ設定がよりシビアで細かく設定することができます。
続いて「ドラグサウンド」。
「ひと際大きく、小気味良い」ドラグサウンド。
そして「コルクノブ」。
トラウトと言えばロッドもリールもやっぱコルクでしょ!って方も多いのでは。

個人的には細かい性能差は置いておいても、これら3点だけで選ぶ価値アリだと思うw
「ストラディック」で採用されていた「マイクロモジュールギアⅡ」「サイレントドライブ」は非採用となっています。

これらの技術がない代わりに、上記機能追加や軽量化が「カーディフCI4+」の売り
エリアトラウトにオススメモデル
1000サイズは「1000S」とハイギアモデルの「1000SHG」。
「C3000MHG」はネイティブトラウト向けのため1000サイズがエリアトラウトにオススメ。
1000S

- 浅溝スプール
- ギア比:5.0
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):170
- PE糸巻量(号ーm):0.6-140、0.8-100、1-70
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):66
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):9/1
- 本体価格(円):39,200
1000SHG

- 浅溝スプール ハイギア
- ギア比:6.0
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):170
- PE糸巻量(号ーm):0.6-140、0.8-100、1-70
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):79
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):9/1
- 本体価格(円):39,200
約55,000円「ヴァンキッシュ」(2023年発売)

下の仕様を見てもらえれば分かるように、新型ならではの新機能盛りだくさんリール。
そして「ヴァンキッシュ」最大の売りは軽さで、シマノとダイワ通じて最軽量!
「ヴァンキッシュ」の仕様
- ボディ材質:マグネシウム(HAGANEボディ)
- ローター材質:CI4+
- ピニオンギア材質:超高強度真鍮
- スプールリング材質/表面処理:アルミ/高耐久硬質コート
- ドラグノブ材質:樹脂
- ラインローラー表面処理:メッキ
- X-SHIP
- ウォータープルーフドラグ
- ウォームシャフトオシュレーション
- Xプロテクト(ボディ、ラインローラー)
- チタンワンピースベール
- マグナムライトローター
- リジッド サポートドラグ
- ロングストロークスプール
- HAGANEギア
- ラインローラー特殊撥水ボールベアリング
- マイクロモジュールギアⅡ
- サイレントドライブ
- インフィニティループ
- インフィニティクロス
- インフィニティドライブ
- アンチツイストフィン
- DURAクロス
「ヴァンキッシュ」の特徴
- 実売価格約30,000円アップ
- 自重約30g軽量化
- ベアリング2個追加
- ボディ材質:CI4+→マグネシウム
- マイクロモジュールギアⅡ採用
- サイレントドライブ採用
- コアプロテクト→Xプロテクト
- ラインローラー特殊防水ボールベアリング採用
- インフィニティループ採用
- インフィニティクロス採用
- インフィニティドライブ採用
- アンチツイストフィン採用
- DURAクロス採用
- ロングストロークスプール採用
シマノ最上位モデルの「ステラ」やダイワの最軽量リール「ルビアス」などの150gをしのぐ、驚異の145gという軽量性。
超軽量ロッドと組みあわせるエリアトラウトにおいて、この軽量性は相当大きな武器になりそう。
ただ軽けりゃイイ!ってものではなく、「ヴァンキッシュ」ではボディにマグネシウム素材が使われており、強度や剛性も高いのです。
さらにハンドルやローターには軽量で高強度カーボン素材「CI4+」を使用、軽さと強度を両立させています。
「ヴァンキッシュ」はさらに「マイクロモジュールギアⅡ」や「サイレントドライブ」といったギアシステムから、防水システム「Xプロテクト」や音鳴りの原因になりやすいラインローラー部に特殊防水ボールベアリングも採用。
さらに2023年モデルより「インフィニティクロス」「インフィニティループ」「インフィニティドライブ」が新採用され、キャスティング性能、巻き上げ性能、ギア耐久性がさらにアップ。
軽量かつ高強度、高剛性、さらに軽く滑らかな回転性能を誇るリールとなっています。
エリアトラウトにオススメモデル
超浅溝スプールでショートハンドル(35mm)の「1000SSSPG」やノーマルギアの「C2000S」、ハイギヤモデル「C2000SHG」あたりがエリアトラウトにオススメ。
1000SSSPG

- 超浅溝スプール パワーギア
- ギア比:4.4
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):140
- PE糸巻量(号ーm):0.3-120、0.4-90
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):55
- ハンドル長(mm):35
- ベアリング数(ボール/ローラー):11/1
- 本体価格(円):65,300
C2000S

- コンパクトボディ、浅溝スプール
- ギア比:5.1
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):145
- PE糸巻量(号ーm):0.6-150、0.8-110、1-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):69
- ハンドル長(mm):40
- ベアリング数(ボール/ローラー):11/1
- 本体価格(円):65,300
C2000SHG

- コンパクトボディ、浅溝スプール、ハイギア
- ギア比:6
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):145
- PE糸巻量(号ーm):0.6-150、0.8-110、1-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):81
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):11/1
- 本体価格(円):65,300
70,000円〜「ステラ」(2022年発売)

シマノ最強のスピニングリール。
以上!
「ステラ」の仕様
- ボディ材質:マグネシウム
- ローター材質:マグネシウム(1000-2500サイズ)
- ドライブギア:HAGANE+特殊表面処理
- スプールリング材質/表面処理:ステンレス/SWバリアコート
- X-SHIP
- ウォータープルーフドラグ
- ウォームシャフトオシュレーション
- Xプロテクト(ボディ、ラインローラー)
- ラインローラー特殊防水ボールベアリング
- ワンピースベール(チタン)
- マイクロモジュールギアⅡ
- サイレントドライブ
- インフィティクロス
- インフィティループ
- インフィニティドライブ
- アンチツイストフィン
- デュラクロス
- リジッドサポートドラグ
- DLCラインローラー
- ドラグノブ・ハンドルキャップ:金属
「ステラ」の特徴
- 実売価格約15,000円~アップ
- 自重約25~30gアップ
- ベアリング1個追加
- ローター材質:CI4+→マグネシウム
- HAGANEギア特殊表面処理採用
- スプールリング:ステンレス/SWバリアコート採用
- E.I.(超防錆処理)採用
- DLCラインローラー採用
- NEW 低摩擦ローラークラッチ採用
- ドラグノブ・ハンドルキャップ:金属採用
シマノ最強スピニングリールと言えば「ステラ」。
その名の通り、ボディやローターはもちろん、ドラグノブやハンドルキャップに至るまでほぼ金属製で最強。
またラインローラー部にはDLC(ダイヤモンドライクカーボン)処理され、摩擦を軽減しラインへのダメージも和らげます。
ありとあらゆる最新技術が惜しみなく投入されております。
「ステラ」はほぼ金属製ということで仕方ない部分もありますが、自重を見ると「ヴァンキッシュ」よりは重くなってしまっています。
基本スペックや使われている技術を材料と考えた場合、コストパフォーマンスはそこまで高くない。
上述のようにコスパで考えると、80,000円オーバーの「ステラ」より40,000円台の「ヴァンキッシュ」の方が良さそうには見えます。

4万円台も高額っちゃあ高額だけど
しかし「ステラ」にはスペックやコスパだけでは語れない部分があります。
何より「シマノ最高峰リールである」という事実。
「所有欲が満たされる」「優越感を得られる」「釣れなくても触っているだけで楽しい」…などと感じられるのは大きいかも。

この辺を重視する人の話ね
そして高耐久であるということ。
ほぼ金属製リールということで、それなりのメンテナンスさえ行っていれば10年以上使用することも可能。
道具を大事に、長年使用したい!という方であれば愛着も沸くし、決して高くはないと思う。
エリアトラウトにオススメモデル
「ステラ」でエリアトラウトにオススメモデルは1000~2000サイズ。
1000サイズはローギヤ仕様の「1000SSPG」。
2000サイズではノーマルの「C2000S」とハイギア「C2000SHG」の紹介。
1000SSPG

- 超浅溝スプール、パワーギア
- ギア比:4.4
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):165
- PE糸巻量(号ーm):0.3-140、0.4-100、0,6-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):55
- ハンドル長(mm):35
- ベアリング数(ボール/ローラー):12/1
- 本体価格(円):91,400
C2000S

- コンパクトボディ、浅溝スプール
- ギア比:5.1
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):170
- PE糸巻量(号ーm):0.6-150、0.8-110、1-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):69
- ハンドル長(mm):40
- ベアリング数(ボール/ローラー):12/1
- 本体価格(円):92,700
C2000SHG

- コンパクトボディ、浅溝スプール、ハイギア
- ギア比:6
- 最大ドラグ力(kg):3.0
- 自重(g):170
- PE糸巻量(号ーm):0.6-150、0.8-110、1-80
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):81
- ハンドル長(mm):45
- ベアリング数(ボール/ローラー):12/1
- 本体価格(円):92,700
まとめ
以上シマノのエリアトラウトで使えるスピニングリール、アンダー1万円のエントリーモデルから最高級リールまで、それぞれの特徴や機能、仕様の差を見てきました。
で、最後に結局どれがお買い得なのか!?マイボ!が選ぶコスパに優れるリールベスト3を発表します。

とりあえず予算を無視する条件で筆者が買うならコレ!っていう個人的なランキングでございます
マイボ!的コスパ優秀リール 第3位

ボディやローターにCI4+採用で170gとそれなりに軽量、かつ「X-SHIP」や「コアプロテクト」「NEWマグナムライトローター」などで回転性能や防水性能、剛性なども確保。
またトラウト専用リールということで実用域でのより細かいドラグ設定もできるのも地味ながらGood!
そして何より個人的に第3位に選出した理由としては、「コルクノブ」と「ドラグサウンド」採用されているから。

コスパ関係ないですね。ゴメンナサイ。
リール性能に直結することではないけど、いかにもトラウト!な「コルクノブ」で見た目が良く、大きめのドラグ音が楽しめる「ドラグサウンド」でテンションアップ!
マイボ!的コスパ優秀リール 第2位

「マイクロモジュールギアⅡ」や「X-SHIP」「サイレントドライブ」「Xプロテクト」「ロングストロークスプール」「ワンピースベール」「NEW HAGANEギア」「低摩擦ローラークラッチ」…など最上位モデル並みの最新技術がもりだくさん。
回転性能、防水性能などは高水準、さらにボディもアルミ素材で剛性や強度も優れる。
自重185gは上位モデルと比べると重めだけど、これだけの性能で20,000円を切るという超破格。
マイボ!的コスパ優秀リール 第1位

定価約6万円の「ヴァンキッシュ」に迫る150gと軽量でありながら、「マイクロモジュールギアⅡ」「サイレントドライブ」「ロングストロークスプール」なども採用されて高性能。
これで2万円台前半で購入できるわけですから、コスパ最強なリールと言えるでしょう。
ボディ、ローター素材は「CI4+」で、強度や剛性は金属製には劣りますが、エリアトラウト用としては十分では。
軽量性を求めるなら「ヴァンフォード」、強度や耐久性も重視って方は「ストラディック」がオススメ。
ということでシマノのエリアトラウトにオススメリールベスト3でした。
ラインアップがたくさんあって選ぶのが大変なリール選びの参考になれば幸いです。

選ぶのも楽しみだけど。そして一番楽しい時だけど。
ダイワ版も作ってみた↓