ダイワのタイラバリール「紅牙」全4種、機能と金額を比較してみた。
タイラバリール「紅牙」シリーズ完全比較!
ダイワのタイラバ用リールといえば「紅牙」シリーズ。
何種類かのラインアップがあるんだけど、違いがイマイチよく分からない
金額が高い方が性能が良い!っていうのは分かるけど、具体的に何がイイの?
現状「紅牙」のラインアップは全部で3種類あって、最安モデルで定価1万円台、最上位モデルで定価約6万円ほど。
今回はモデルごとの違いや高額なリールは具体的に何がイイのか?ダイワのホームページだけでは分かりにくい部分について比較しながら解説してみました。
必ずしも高額なリールが自分にとって最高だ!とは限らないと思いますので、予算と自分の釣りにマッチしたタイラバリール選びの参考になれば幸いです。
ちなみに丸型リール(例えばキャタリナとか)のタイラバモデルがあったりしますがそちらは別記事にて紹介してます。
※本記事は「紅牙」シリーズのベイトリールの紹介記事で、キャスティングタイラバ用のスピニングリールは掲載してません。
※表記の金額はメーカー希望本体価格は税別、実売価格は税込で表記しております。
2024年「紅牙」リールのラインアップ
現状「紅牙」シリーズは以下の通りカウンター付き3機種、カウンターなし1機種の計4種類のラインアップ。
紅牙X IC | 紅牙 | 紅牙IC | 紅牙IC 200 | |
水深カウンター | ● | – | ● | ● |
ハイパードライブデザイン | – | ● | ● | ● |
ハイパードライブデジギア | – | ● | ● | ● |
ハイパータフクラッチ | – | – | ● | ● |
ハイパーダブルサポート | ● | ● | ● | ● |
ATD | – | ● | ● | ● |
ドラグ引出クリック音 | – | ● | ● | ● |
総ベアリング数 | 5 | 5 | 6 | 7 |
自重 | 240g | 205g | 220-230g | 350g |
Amazon価格 | 9,000円 | 24,000円 | 30,000円 | 54,000円 |
もっと安いカウンターなしモデルが欲しい!という人は、シマノに「エンゲツBB」というリールがある
それでは、「紅牙」シリーズを安い順に見ていきましょう!
約9,000円「紅牙X IC」(2019年モデル)
紅牙X IC | 紅牙 | 紅牙IC | 紅牙IC 200 | |
水深カウンター | ● | – | ● | ● |
ハイパードライブデザイン | – | ● | ● | ● |
ハイパードライブデジギア | – | ● | ● | ● |
ハイパータフクラッチ | – | – | ● | ● |
ハイパーダブルサポート | ● | ● | ● | ● |
ATD | – | ● | ● | ● |
ドラグ引出クリック音 | – | ● | ● | ● |
総ベアリング数 | 5 | 5 | 6 | 7 |
自重 | 240g | 205g | 220-230g | 350g |
Amazon価格 | 9,000円 | 24,000円 | 30,000円 | 54,000円 |
「紅牙」シリーズ最安のカウンター付きリールで、アルミ製フレーム採用により最低限の剛性は確保している。
ただしドラグやギアシステムなどは上位モデルと比べるとやはり劣る部分もあり。
サブ機としての1台にオススメ。
紅牙X ICの特徴
「紅牙X IC」最大の特徴は水深表示されるカウンター搭載しながら、約1万円と安価であること。
さらに「紅牙X IC」は「スーパーメタルフレーム」という金属製のフレームを採用。
金属製のフレームのメリットって?重くなるんじゃない??
確かに重くなってしまうけど、逆にリールの剛性はアップ!
大物がヒットした時などは大きな負荷がかかり、剛性の低いリールだと本体に歪みが発生します。
歪みにより巻き上げのパワーがうまくリールに伝わらないとか、異音や故障の原因になったりすることも。
金属(アルミ)製の「スーパーメタルフレーム」は高剛性であるため、大物とのやり取り時に巻上パワーをロスすることなく力強くファイトすることができます。
また歪みを防止→耐久性アップの役割も。
ただ、金属フレーム+カウンター付きということもあって、タイラバリールとしては若干重めの240g。
少しでも軽量さや高感度を求めるなら上位クラスを目指した方がイイかも。
「紅牙X IC」は約1万円という安さが売りですが、上位モデルと比べると「ATD」や「ハイパードライブデジギア」などが非搭載。
これらは大型魚を掛けた時にバラしにくいドラグシステム(ATD)や、少しでも小さなアタリも感知するための滑らかなギアシステム(ハイパードライブデジギア)。
タイラバ経験浅めの方には是非とも必要な機能!
もう1点のマイナスポイントとして、ドラグ引き出し音は鳴らないという点があります。
昨今のベイトリールはドラグが引き出された時のクリック音が鳴るのが主流になってきています。多分。
しかし、この「紅牙X IC」はドラグ引き出し音は鳴りませんのでご注意を。
ちなみに同価格帯のシマノ「エンゲツBB」も鳴りません
とはいえ、約1万円としては十分すぎるスペックの「紅牙X IC」でした。
ちなみに「紅牙X IC」はローギヤモデルのみのラインアップですが、ほぼ同等機種でハイギヤモデルの「LIGHT SW X IC」というリールもあります。
別記事にて紹介してますので、ハイギヤがイイ!っていう方は見てみてね!
紅牙X ICのラインアップ
紅牙X IC
- 巻取長さ(cm):54
- ギヤ比:4.9
- 自重(g):240
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):0.8-300、1-200
- ハンドル長さ(mm):100
- ベアリング(ボール/ローラー):5/1
- 定価(円):15,500円
約24,000円「紅牙」(2023年モデル)
紅牙X IC | 紅牙 | 紅牙IC | 紅牙IC 200 | |
水深カウンター | ● | – | ● | ● |
ハイパードライブデザイン | – | ● | ● | ● |
ハイパードライブデジギア | – | ● | ● | ● |
ハイパータフクラッチ | – | – | ● | ● |
ハイパーダブルサポート | ● | ● | ● | ● |
ATD | – | ● | ● | ● |
ドラグ引出クリック音 | – | ● | ● | ● |
総ベアリング数 | 5 | 5 | 6 | 7 |
自重 | 240g | 205g | 220-230g | 350g |
Amazon価格 | 9,000円 | 24,000円 | 30,000円 | 54,000円 |
カウンター非搭載で軽量なタイラバリール。
「紅牙X IC」より大幅に金額は上がるけど、「ハイパードライブデザイン」や「ATD」により回転性能、ドラグ性能、耐久性など、基本性能も大きくアップ。
これまで分からなかったアタリや海中の変化が感じ取れることでタイラバがもっと楽しくなるはず!
タイラバ熟練者はもちろん、初心者の方にもぜひ使ってほしいリール。
紅牙の特徴
初期性能が長く続くことを目指した設計思想「HYPERDRIVEデザイン」というダイワの新基準が採用されています。
なんともすごそうなネーミングですが、滑らかで高耐久なギアシステム(ハイパードライブデジギア)や高強度な金属(アルミ)フレーム(ハイパーアームドハウジング)、そして固着しにくく高耐久なクラッチシステム(ハイパータフクラッチ)など、高い基本性能を長年維持するための技術です。
ドラグシステムの「ATD」=オートマチックドラグシステムが採用になっています。
- ドラグの滑り出しがスムーズ
- 魚に違和感を与えにくい=無駄に暴れさせない
- 粘り強いおかげでファイト中のドラグ調整の頻度が減る
つまり「ファイト中のドラグ調整を減らし、ラインブレイクを防ぎながら魚を速く獲り込むことができるドラグ」であります。
この最新のドラグシステム「ATD」により、さらに細いラインを使用できたり、より軽量で繊細、高感度なロッドを使うことでも大物とのファイトが可能になります。
僕もタイラバはメインラインPE0.4号使用していますが、ブチブチ切れて釣りにならねぇ!なんてことはなく、リールのドラグ性能のおかげか問題なし
「紅牙X IC」ではギヤ比4.9のローギアモデルだけでしたが、「紅牙」ではギヤ比8.1(巻き取り長さ81cm)というエクストラハイギヤモデルが登場しました。
速巻きができて巻き感度が優れるだけでなく、深場や潮流の速いエリアなどでも着底後やフォール中のアタリがあった際にラインスラックを素早く回収できるといったメリットがあります。
また、タイジギングやSLJにも使い回しやすいギア比。
130mmロングハンドルが採用され、従来多かった100mmと比べるとかなり長くなっております。
これにより、特にハイギアモデルでも巻き重りすることなく、等速巻きがしやすくなりますね。
「紅牙X IC」ではドラグ調整時のクリック音だけでしたが、「紅牙」ではドラグが引き出された時のクリック音も鳴ります。
やっぱり大型を掛けた時のドラグ音は最高ですよね!!
「紅牙X IC」から大幅に金額はアップしてしまいますが、基本スペック充実+最新機能たくさんついてる「紅牙」。
アタリがない時には単調になりがちなタイラバですが、これまで分からなかったごく小さなアタリや海中のわずかな変化なども感じ取れるようになることで釣果にもつながってくるはず。
タイラバがもっと楽しくなるリール!!
紅牙のラインアップ
紅牙 100/100L
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):63
- ギヤ比:6.3
- 標準自重(g):205
- 最大ドラグ力(kg):5.5
- 標準巻糸量PE(号-m):0.8-400 , 1.0-300
- ハンドル長さ(mm):130
- ベアリング(ボール/ローラー):5/1
- メーカー希望本体価格(円):31,400
紅牙 100XH/100XHL
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):81
- ギヤ比:8.1
- 標準自重(g):205
- 最大ドラグ力(kg):5.5
- 標準巻糸量PE(号-m):0.8-400 , 1.0-300
- ハンドル長さ(mm):130
- ベアリング(ボール/ローラー):5/1
- メーカー希望本体価格(円):31,400
約30,000円「紅牙IC」(2021年モデル)
紅牙X IC | 紅牙 | 紅牙IC | 紅牙IC 200 | |
水深カウンター | ● | – | ● | ● |
ハイパードライブデザイン | – | ● | ● | ● |
ハイパードライブデジギア | – | ● | ● | ● |
ハイパータフクラッチ | – | – | ● | ● |
ハイパーダブルサポート | ● | ● | ● | ● |
ATD | – | ● | ● | ● |
ドラグ引出クリック音 | – | ● | ● | ● |
総ベアリング数 | 5 | 5 | 6 | 7 |
自重 | 240g | 205g | 220-230g | 350g |
Amazon価格 | 9,000円 | 24,000円 | 30,000円 | 54,000円 |
「紅牙」のICカウンター付きバージョン的な立ち位置。
「ハイパードライブデザイン」も採用されていて性能も文句なし。
高機能でカウンター付きのリールを探している方であれば「紅牙IC」一択ですね。
紅牙ICの特徴
「紅牙IC」は「紅牙」と同じく「ハイパードライブデジギア」「ハイパーアームドハウジング」「ハイパータフクラッチ」からなる「ハイパードライブデザイン」が採用されていて、さらに「ハイパーダブルサポート」も追加になりました。
これはピニオンギアの両端を2つのボールベアリングで高精度に支持する技術。
スプール側の軸にあるギヤで、ハンドル側にあるメインギヤと噛み合う構造になっている
大物とのファイトなどで負荷がかかった時でも、より力強く、軽く滑らかに巻き上げが可能になります。
「紅牙IC」は「紅牙X IC」と同じくICカウンター搭載しており、さらに「デプス(深度)アラーム」や「落下速度表示」「セルフ電池交換可能」などの機能も追加。
特に「デプスアラーム」はカウンターを目視せずとも水深が把握できる機能で、ティップの動きに集中することができます。
地味ながら便利な機能!
紅牙ICのラインアップ
紅牙IC 150P/150PL
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):54
- ギヤ比:4.8
- 標準自重(g):220
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):1-400 , 2-200
- ハンドル長さ(mm):110
- ベアリング(ボール/ローラー):6/1
- メーカー希望本体価格(円):42,800
紅牙IC 150/150L
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):70
- ギヤ比:6.3
- 標準自重(g):230
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):1-400 , 2-200
- ハンドル長さ(mm):130
- ベアリング(ボール/ローラー):6/1
- メーカー希望本体価格(円):42,800
紅牙IC 150H/150HL
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):80
- ギヤ比:7.1
- 標準自重(g):230
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):1-400 , 2-200
- ハンドル長さ(mm):130
- ベアリング(ボール/ローラー):6/1
- メーカー希望本体価格(円):42,800
約54,000円「紅牙IC 200」(2024年発売)
紅牙X IC | 紅牙 | 紅牙IC | 紅牙IC 200 | |
水深カウンター | ● | – | ● | ● |
ハイパードライブデザイン | – | ● | ● | ● |
ハイパードライブデジギア | – | ● | ● | ● |
ハイパータフクラッチ | – | – | ● | ● |
ハイパーダブルサポート | ● | ● | ● | ● |
ATD | – | ● | ● | ● |
ドラグ引出クリック音 | – | ● | ● | ● |
総ベアリング数 | 5 | 5 | 6 | 7 |
自重 | 240g | 205g | 220-230g | 350g |
Amazon価格 | 9,000円 | 24,000円 | 30,000円 | 54,000円 |
ダイワ、シマノ通じて唯一のディープタイラバ専用モデル。
PE1号-600m、最大ドラグ力は10kgと深場×ヘビー級タイラバの使用にも耐えうる性能を持つ。
紅牙IC 200の特徴
上記の通り豊富な糸巻き量とパワーを兼ね備えたディープタイラバ専用モデル。
ディープタイラバ専用リールとしてはダイワ、シマノ通じて唯一
ディープタイラバ専用というだけあってハンドルも150mmと超ロング。
ハンドルは長いほど重いタイラバも軽く巻上しやすいですからね!
従来のドラグ引き出しクリックではドラグが引き出されたときに音が鳴るというメリットがある反面、わずかながらでも抵抗が発生していました。
対して「紅牙IC 200」ではその抵抗を大幅に低減し、深場で細糸使用時に大物とのファイトでもより安心感がアップ。
「紅牙IC」以前にも採用されていた「ハイパードライブデジギア」「ハイパーダブルサポート」「ハイパーアームドハウジング」「ハイパータフクラッチ」からなる「ハイパードライブデザイン」はもちろん採用。
紅牙IC 200のラインアップ
紅牙IC 200P/200PL
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):66
- ギヤ比:5.3
- 標準自重(g):350
- 最大ドラグ力(kg):10
- 標準巻糸量PE(号-m):1-600 , 1.2-480
- ハンドル長さ(mm):150
- ベアリング(ボール/ローラー):7/1
- メーカー希望本体価格(円):62,400
紅牙IC 200/200L
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):78
- ギヤ比:6.3
- 標準自重(g):350
- 最大ドラグ力(kg):10
- 標準巻糸量PE(号-m):1-600 , 1.2-480
- ハンドル長さ(mm):150
- ベアリング(ボール/ローラー):7/1
- メーカー希望本体価格(円):62,400
まとめ
- とにかく安くてカウンター付き:「紅牙X IC」
- 基本性能充実のカウンター無し:「紅牙」
- 高性能でカウンター付き:「紅牙IC」
- ディープタイラバ専用!:「紅牙IC 200」
選び方としてはカウンターの有無が大きな分かれ目で、カウンター無しモデルなら「紅牙」一択。
カウンター付きリールを探しているなら「紅牙X IC」か「紅牙」となり、予算に合わせての選択になりますね。
個人的には「ハイパードライブデザイン」の「紅牙IC」または「紅牙」を推します!高いけど!
以上「紅牙」シリーズまとめでした。みなさんのタイラバリール選びの参考になれば幸いです!
ちなみに他にタイラバに使えるリールはないの!?という方は、以下ページも見てみてね!