シマノタイラバリール「炎月」性能の違いを比較してみた
シマノのタイラバブランド「炎月」。
ロッドやリールをはじめタイラバヘッドやスカート、PEラインまで「炎月」ブランドの商品が存在していてタイラバに必要な道具はほぼ一式揃えることができます。
その中でリール「炎月」のラインアップは現状4種類。
ということでパッと見では分かりにくい、「炎月」リール全機種の機能と実売価格などの比較、最後にコスパに優れるオススメリールなどまとめてみました。
※表記の金額はメーカー希望本体価格は税別、実売価格は税込で表記しております。
※実売価格はAmazonの販売価格を参考にしております。
とにかく安い!そして軽い!シリーズ最安の「炎月BB」
2016年(ハイギヤモデルは2017年)発売、実売価格は約10,000円。
炎月BBの特徴
とにかく安くて軽い!
特徴はとにかく安く、軽い!に尽きます。
シマノ、ダイワ製タイラバ専用リールのなかで最安で最軽量のリール。
その軽さを実現できたのもシマノ自慢の技術「CI4+」のおかげ。
軽量カーボン素材である「CI4+」をボディなどに採用し軽量化、さらに耐久性と剛性もアップしています。
その他使われている技術、仕様
・SVS(シマノバリアブルブレーキシステム)
スプールの遠心力によってかかるブレーキシステム。タイラバのキャスティングがしやすい。
・S A-RB
ベアリングの「表面改質」により「不動態層」を形成しさらにその側面を防錆素材でシーリングうんたらかんたら・・・要は錆びにくいベアリングを使ってます。
これにより海水での使用がOKに。タイラバ用ですから当たり前ですね。
・スーパーフリースプール
クラッチを切った時2つのベアリングのみで支える構造。
スプールフリー時の抵抗を減らし、素早くタイラバをフォールさせることができる。
・カーボンクロスワッシャ
ドラグ設定の強弱に関わらず、シルキー(滑らか)で粘り強くドラグが作動できるように使用されているワッシャ。耐久性もあるらしい。
以上のようにお値段以上のタイラバに必要な最低限以上の機能、仕様は搭載されています。
初心者の方に、キャスティングタイラバ兼用に、予備機に…といろんな使い方ができるコストパフォーマンスに優れた「炎月BB」。
ちなみにカウンター非搭載でこの価格帯のタイラバ専用リールはダイワ「紅牙」シリーズにはラインアップ無し。
安くて軽量なタイラバリール!となればシマノ「炎月BB」で決まりですね。
炎月BBのラインアップ
炎月BB 100PG(右巻)/ 101PG(左巻)
ギア比:5.5
最大ドラグ力(kg):5.5
自重(g):185
糸巻量PE(号ーm):1-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):59
ベアリング数 S A-RB/ローラー:4/1
定価(円):15,000
炎月BB 100HG(右巻)/101HG(左巻)
ギア比:7.2
最大ドラグ力(kg):5.5
自重(g):185
糸巻量PE(号ーm):1-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):77
ベアリング数 S A-RB/ローラー:4/1
定価(円):15,000
デジタルカウンターとフォールレバー搭載「炎月CT」
2019年3月発売。実売価格は約20,000円。
炎月CTの特徴
2017年モデルの炎月CTに新たに「フォールレバー」が搭載された2019年モデル。
その分自重が重くなってますが、ドラグもパワーアップしています。
水深と巻きスピード表示できる「デジタルカウンター」搭載!
まず「炎月CT」最大の特徴が水深と巻きスピードを表示できる「デジタルカウンター」搭載していること。
その日のヒットパターン(水深の層、巻き、フォールスピード)を数値化して把握することができます。
これまで同船者へヒットした状況を伝えるには、例えば「中層でゆっくり巻きでヒットした」っていうような曖昧な、人によってとらえ方が異なる感覚的な伝え方しかできませんでした。
しかしこのカウンターがあれば、例えば「水深40mで巻きスピード5でヒットした」という正確な数値で伝えられるので、船中全体の釣果アップにも繋がるでしょう!
フォールスピードを簡単調節!「フォールレバー」搭載。
続いて新しく搭載された「フォールレバー」。
これは以前から発売されている上位機種の「炎月プレミアム」にも搭載されていたもので、フォールの速度を「簡単により正確に」制御できるレバーです。
通常のベイトリールでフォール速度を調節するにはスプールを親指でサミングするか、メカニカルブレーキの調整でできます。
しかしなかなか手間がかかるし、ツマミが小さくて微調整が大変。
そもそもタイラバは巻きでヒットする釣りであって、シマノが提唱する「フォールタイラバ」という、フォールスピードへの意識が低い人も多いかもしれません。
フォールタイラバの重要性とは?
タイラバにおいてフォールはすごい重要で、例えば着底後すぐにヒットした!っていう時は実はフォール中からずっと追ってきていた、または着底直前のフォール中からヒットしてきていた、ということもあります。
ですからそのフォールスピードやアクションをもっと意識し、フォールに反応する鯛も狙っていくことで釣果アップにつながる。
それを可能にしたのが、この「フォールレバー」と先ほどの「デジタルカウンター」の組み合わせです。
釣りって感覚的な行為でしたが、こういった技術により数値化し集計、統計を取ることで少しでも釣果をアップさせる。
これまでは上位機種の「炎月プレミアム」だけに搭載されていた機能ですが、定価4万円オーバーとなかなか気軽に手が出にくい機種でした。
しかし「炎月CT」に追加されたことでお安く手に入れることができ、「フォールタイラバ」が身近なものになってきましたね!
その他使われている技術、仕様
・X-SHIP
ギアの大型化、配置最適化、精度向上でパワーを効率よく伝達し、より強力に巻上が可能になったギア。
・HAGANEボディ
樹脂製に比べて剛性が高いアルミやマグネシウムなどの金属を使用したボディ。
大物とのファイトでも歪みやネジレが減少することで、より力を伝えやすく、耐久性も上がる。
難点は樹脂製に比べて若干重いこと。
・Xプロテクト
特殊撥水グリスを使用した強力な防水システム。
ボディ部の防水性能はIPX8相当(一般的な防水ケータイはIPX5やIPX7)で一時的に水に浸かっても内部に浸水しない、というレベル。
だからといってあえて海中で使用するなんて危険なマネはしないでね。
・エキサイティングドラグサウンド
ドラグ作動時にスピニングリールのように音が鳴ります。
最近ベイトリールでもドラグ音がでるリールが増えてきています。
やっぱり大物とのファイトはドラグを鳴らしてナンボでしょう!
・S A-RB
ベアリングの「表面改質」により「不動態層」を形成しさらにその側面を防錆素材でシーリングうんたらかんたら・・・要は錆びにくいベアリングを使ってます。
・LEDバックライト付デジタルカウンター
さっき紹介してカウンターにはLEDバックライトが付いてます。
ボタンを押したら点灯、コイン電池もセルフで交換可能。
・レベルワインド連動
フォール中にレベルワインドが連動する構造。
ライン放出、ファイト中もラインへの抵抗が減り、タイラバでは超有利なより細糸の使用が安心。
・カーボンクロスワッシャ
ドラグ設定の強弱に関わらず、シルキー(滑らか)で粘り強くドラグが作動できるように使用されているワッシャ。耐久性もあるらしい。
炎月CTのラインアップ
炎月CT 150HG(右巻)/151HG(左巻)
ギア比:7.8
最大ドラグ力(kg):5.0
自重(g):250
糸巻量PE(号ーm):0.8-400、1-330、1.5-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):78
ベアリング数 BB/ローラー:5/1
定価(円):28,500
炎月CT 150PG(右巻)/151PG(左巻)
ギア比:5.8
最大ドラグ力(kg):6.0
自重(g):250
糸巻量PE(号ーm):0.8-400、1-330、1.5-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):58
ベアリング数 BB/ローラー:5/1
定価(円):28,500
マイクロモジュールギア搭載でさらに滑らかに!カウンターなしの上位機種「炎月」
2016年(ハイギヤモデルは2017年)発売、実売価格は約20,000円。
炎月の特徴
シマノのタイラバリールの位置づけとしては、カウンターもフォールレバーも搭載していないリールということで「炎月BB」の上位モデル。
「炎月BB」と比べて「HAGANEボディ」や「X-SHIP」などの技術が採用されていて、剛性や耐久性がアップしています。(最大ドラグ力は「炎月CT」より少しパワーダウン)
より滑らかな巻きを実現!「マイクロモジュールギア」搭載。
ギアを小型化し数を増加、より密に配置することによってギアノイズ低減し、感度や強度がアップしています。
キャスティングしやすい!「SVSインフィニティ」
ほかに新たに搭載されたのは「SVSインフィニティ」。
「炎月BB」で採用されていた「SVS」をさらに進化させたもので、ブレーキダイヤルでより微調整が可能に。
タイラバのウェイトに合わせたブレーキ設定することにより、キャスティングしてもバックラッシュしにくく、飛距離がでやすくなる機能です。
ベイトキャスティングタイラバも可能に!
キャスティングタイラバってスピニングタックルで行うのが一般的なイメージですが、それ専用のタックルを一式揃えなければいけないので手間とコストがかかります。
メインの釣りで頻度が多いならいいですが、片手間で、たまーにちょっとキャスティングしたい時がある、ぐらいの頻度ならわざわざ専用タックル揃えるのももったいない。
そんな時はこういったキャスティング対応のベイトリールがあれば兼用できるのでコスト削減にもなります。
ベイトリールのキャスティングが苦手だけど、ベイトリールでキャスティングタイラバもやってみたい!という方にはオススメな機種ですね。
逆に「炎月CT」では採用されている防水システム「Xプロテクト」と「レベルワインド連動機能」がこの「炎月」では採用されていません。
その他使われている技術、仕様
・X-SHIP
ギアの大型化、配置最適化、精度向上でパワーを効率よく伝達し、より強力に巻上が可能になったギア。
・HAGANEボディ
樹脂製に比べて剛性が高いアルミやマグネシウムなどの金属を使用したボディ。
大物とのファイトでも歪みやネジレが減少することで、より力を伝えやすく、耐久性も上がる。
難点は樹脂製に比べて若干重いこと。
・エキサイティングドラグサウンド
ドラグ作動時にスピニングリールのように音が鳴ります。
最近ベイトリールでもドラグ音がでるリールが増えてきています。
やっぱり大物とのファイトはドラグを鳴らしてナンボでしょう!
・S A-RB
ベアリングの「表面改質」により「不動態層」を形成しさらにその側面を防錆素材でシーリングうんたらかんたら・・・要は錆びにくいベアリングを使ってます。
・カーボンクロスワッシャ
ドラグ設定の強弱に関わらず、シルキー(滑らか)で粘り強くドラグが作動できるように使用されているワッシャ。耐久性もあるらしい。
この「炎月」と「炎月CT」は約20,000円と同価格帯。
「マイクロモジュールギア」や軽量性が武器の「炎月」か、カウンター、フォールレバー搭載の「炎月CT」か。
自分がしたい釣り方に合わせて選択しましょう。
炎月のラインアップ
炎月 100HG(右巻)/101HG(左巻)
ギア比:7.8
最大ドラグ力(kg):4.0
自重(g):215
糸巻量PE(号ーm):1.0-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):78
ベアリング数 BB/ローラー:7/1
定価(円):30,000
炎月 100PG(右巻)/101PG(左巻)
ギア比:5.8
最大ドラグ力(kg):4.5
自重(g):210
糸巻量PE(号ーm):1.0-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):58
ベアリング数 BB/ローラー:7/1
定価(円):30,000
シマノ炎月シリーズ最強のリール「炎月プレミアム」
2017年発売、実売価格は約30,000円。
炎月プレミアムの特徴
「炎月CT」+ベアリング数増加+「マイクロモジュールギア」=「炎月プレミアム」
基本スペックや使われている技術は下位機種「炎月CT」とほぼ同じ。
デジタルカウンターやフォールレバーももちろん同様に搭載されています。
「炎月CT」と違うのはボールベアリング数が5個→8個に増加していることと、「炎月」でも使用されている「マイクロモジュールギア」が採用になっていることぐらい。
その他使われている技術、仕様(炎月CTと同じ)
・X-SHIP
ギアの大型化、配置最適化、精度向上でパワーを効率よく伝達し、より強力に巻上が可能になったギア。
・HAGANEボディ
樹脂製に比べて剛性が高いアルミやマグネシウムなどの金属を使用したボディ。
大物とのファイトでも歪みやネジレが減少することで、より力を伝えやすく、耐久性も上がる。
難点は樹脂製に比べて若干重いこと。
・Xプロテクト
特殊撥水グリスを使用した強力な防水システム。
ボディ部の防水性能はIPX8相当(一般的な防水ケータイはIPX5やIPX7)で一時的に水に浸かっても内部に浸水しない、というレベル。
だからといってあえて海中で使用するなんて危険なマネはしないでね。
・エキサイティングドラグサウンド
ドラグ作動時にスピニングリールのように音が鳴ります。
最近ベイトリールでもドラグ音がでるリールが増えてきています。
やっぱり大物とのファイトはドラグを鳴らしてナンボでしょう!
・S A-RB
ベアリングの「表面改質」により「不動態層」を形成しさらにその側面を防錆素材でシーリングうんたらかんたら・・・要は錆びにくいベアリングを使ってます。
・LEDバックライト付デジタルカウンター
さっき紹介してカウンターにはLEDバックライトが付いてます。
ボタンを押したら点灯、コイン電池もセルフで交換可能。
・レベルワインド連動
フォール中にレベルワインドが連動する構造。
ライン放出、ファイト中もラインへの抵抗が減り、タイラバでは超有利なより細糸の使用が安心。
・カーボンクロスワッシャ
ドラグ設定の強弱に関わらず、シルキー(滑らか)で粘り強くドラグが作動できるように使用されているワッシャ。耐久性もあるらしい。
「炎月CT」と「炎月プレミアム」の差額は実売価格で約10,000円。
炎月プレミアムのラインアップ
炎月プレミアム 150HG(右巻)/151HG(左巻)
ギア比:7.8
最大ドラグ力(kg):5.0
自重(g):250
糸巻量PE(号ーm):0.8-400、1-330、1.5-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):78
ベアリング数 BB/ローラー:8/1
定価(円):42,500
炎月プレミアム 150PG(右巻)/151PG(左巻)
ギア比:5.8
最大ドラグ力(kg):6.0
自重(g):250
糸巻量PE(号ーm):0.8-400、1-330、1.5-200
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):58
ベアリング数 BB/ローラー:8/1
定価(円):42,500
まとめ
以上シマノ「炎月」シリーズ4機種比較してきました。
どのリールも「型落ちで古い機能搭載リール」みたいなコスパが悪いハズレ機種はなく、どれを選んでも使える洗練されたラインアップになっていると思います。
カウンターなしモデル
- とにかく安い!軽い!→「炎月BB」
- 剛性、耐久性、巻きの滑らかさなど全般グレードアップ→「炎月」
カウンター、フォールレバー付きモデル
- カウンターとフォールレバー搭載、新型でコスパGood!!→「炎月CT」
- 「炎月」シリーズ最強→「炎月プレミアム」
個人的には新型でコスパに優れる「炎月CT」がオススメ!
カウンターなしモデルならやはり1万円前後と専用リールとしては激安の「炎月BB」でしょうか。
以上シマノ「炎月」シリーズまとめ、みなさんのタイラバリール選びの参考になれば幸いです!
ちなみに「炎月」シリーズではないけど、タイラバに使える丸型リールまとめ↓

ダイワ「紅牙」版も↓

そして「炎月」と「紅牙」くらべてみた↓
