【2022年】ダイワタイラバリール「紅牙」全3モデル比較と解説。コスパに優れるオススメ紹介も。

ダイワタイラバリール「紅牙」シリーズ完全比較!
今回はダイワのタイラバ用リール「紅牙」シリーズについて。

紅牙っていろんな種類があってイマイチ違いが分からない…

金額が高い方が性能が良い!っていうのは分かるけど、具体的に何がイイの?
現状ではリール「紅牙」のラインアップは全部で3種類あって、最安モデルで定価1万円台、最上位モデルで定価5万円オーバーと大きく差があります。
今回はモデルごとの違いや高額なリールは具体的に何がイイのか?ダイワのホームページだけでは分かりにくい部分について比較しながら解説してみました。
必ずしも高額なリールが自分にとって最高だ!とは限らないと思いますので、予算と自分の釣りにマッチしたタイラバリール選びの参考になれば幸いです。
ちなみに主にライトジギング用途である丸型リール(例えばキャタリナとか)のタイラバモデルがあったりしますがそちらは別記事にて紹介してます。
※本記事は「紅牙」シリーズのベイトリールの紹介記事で、キャスティングタイラバ用のスピニングリールは掲載してません。
※表記の金額はメーカー希望本体価格は税別、実売価格は税込で表記しております。
2022年「紅牙」リールのラインアップ
現状「紅牙」シリーズは以下の通りカウンター付き2機種、カウンターなし1機種の計3種類のラインアップになっています。

カウンターなしモデルが欲しい!という人には定価5万円オーバーの最上位モデルだけというのはちとツラい
カウンターなしの安いモデルを狙うなら、ライバルであるシマノの「エンゲツ」シリーズがいいかも。
カウンター付きで約10,000円!「紅牙」シリーズ最安の「紅牙X IC」
2019年発売、カウンター付きながら実売価格約10,000円の「紅牙」シリーズ最安モデル。
紅牙X ICの特徴
「紅牙X IC」最大の特徴は水深表示されるカウンター搭載しながら、約1万円という安価であること。
基本スペックも最大ドラグ力5kgやベアリング数も5個、ダブルハンドルであったりタイラバ用リールとしては十分のスペックを持っています。
さらに新型ならではのスゴイところが「スーパーメタルフレーム」という金属のフレームが採用されていること。
これにより剛性がアップし、大物とのやり取りでもリール本体の歪みが減少し巻上のパワーをロスすることなく力強くファイトすることができます。
また、歪み→異音や故障の原因になったりすることもありますが、それらを防止→耐久性アップの役割も。
ただ、金属フレーム+カウンター付きということもあって、タイラバリールとしては若干重めの240g。
少しでも軽量さや高感度を求めるなら上位クラスを目指した方がイイかも。
とはいえ数年前であれば2万円以上していたようなスペックで、約1万円としては十分すぎるスペックの「紅牙X IC」でした。
- スーパーメタルフレーム:樹脂フレームと比べてより剛性が高いフレーム。歪みやブレを防止し、スムーズで力強い巻き上げが可能に。
- ラインストッパー:ラインを止めておけるストッパー。わずらわしいレベルワインドへの糸通し作業が不要に。
- ワンプッシュオンクラッチ:押すことでクラッチONできるスイッチ付き。片手でクラッチON/OFF作業が可能。
ちなみに「紅牙X IC」はローギヤモデルのみのラインアップですが、ほぼ同等機種でハイギヤモデルの「LIGHT SW X IC」というリールもあります。
別記事にて紹介してますので、ハイギヤがイイ!っていう方は見てみてね!
紅牙X ICのラインアップ
紅牙X IC
- 巻取長さ(cm):54
- ギヤ比:4.9
- 自重(g):240
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):0.8-300、1-200
- ハンドル長さ(mm):100
- ベアリング(ボール/ローラー):5/1
- 定価(円):15,000円
新世代「ハイパードライブデザイン」採用で基本機能充実!「紅牙IC」
2021年発売、実売価格は約35,000円。
「紅牙X IC」から2万円以上高額にはなりますが、性能も一気にアップ。
紅牙ICの特徴
2021年モデルで、初期性能が長く続くことを目指した設計思想「HYPERDRIVEデザイン」というダイワの新基準が採用されています。
見た目が近未来的なデザインであるだけでなく、滑らかで高耐久なギアシステム(ハイパードライブデジギア)やそれを支えるサポートシステム(ハイパーダブルサポート)、高強度な金属(アルミ)フレーム(ハイパーアームドハウジング)、そして固着しにくく高耐久なクラッチシステム(ハイパータフクラッチ)など、すべての基本性能を高める技術でもあります。
「ハイパー…」がいっぱいでなんかスゴそう!!…な技術たちですが、実は旧モデルからあるの名前が変わってるだけという部分も。
例えば「ハイパーアームドハウジング」とか「ハイパーダブルサポート」「ハイパータフクラッチ」あたりは2020年モデル以前のリールでも採用されていた技術。
「ハイパーアームドハウジング」と銘打たれている「紅牙IC」も、要はフレーム材質がアルミである、という点では「紅牙X IC」と同じですね。(以前は「スーパーメタルフレーム」という名称)

じゃあ「紅牙X IC」と比べて何が良くなってるの?
はい、見どころは「ハイパードライブデジギア」。
これは上位モデルの「紅牙TW ハイパーカスタム」にも採用されていない新しい技術で、滑らかな回転が長く続くギアシステムです。

巻きが主体のタイラバにおいては重要な性能ですね
ドラグシステムの「ATD」=オートマチックドラグシステムが採用になっています。
- より滑り出しがスムーズ
- 柔らかくドラグが効くことにより魚に違和感を与えにくい=無駄に暴れさせない
- ドラグ設定に関わらず、ドラグにネバリがでてファイト中のドラグ調整の頻度が減る
つまり「ファイト中のドラグ調整を減らし、ラインブレイクを防ぎながら魚を速く獲り込むことができるドラグ」であります。
この最新のドラグシステム「ATD」により、さらに細いラインを使用できたり、より軽量で繊細、高感度なロッドを使うことでも大物とのファイトが可能になります。
実際「紅牙IC」はPE0.4号から入力可能という究極にライトなタイラバに対応できる仕様になっています。

実際に自分もタイラバはメインラインPE0.4号使用していますが、ブチブチ切れて釣りにならねぇ!なんてことはなく、リールのドラグ性能のおかげか問題ないですね
「紅牙X IC」ではギヤ比4.9のローギアモデルだけでしたが、「紅牙IC」ではギヤ比7.1(巻き取り長さ80cm)というハイギヤモデルが登場しました。
速巻きができて巻き感度が優れるだけでなく、深場や潮流の速いエリアなどで、着底後やフォール中のアタリがあった際にラインスラックを素早く回収できるといったメリットがあります。
逆に従来のローギヤモデルはギヤ比4.8という設定になっており、ダイワの検証の結果もっとも楽に等速巻きがしやすいセッティングになっているとのこと。
上記ハイギアモデルの登場とも関連してきますが、110mm(ローギヤモデル)や130mm(ハイギヤモデル)というロングハンドルを装備。
従来は100mという長さがスタンダードであったため、かなり長くなっております。
これにより、特にハイギアモデルでも巻き重りすることなく、等速巻きがしやすくなりますね。
- LEDバックライト:カウンターのバックライト搭載。
- 巻上、落下スピード表示:スピード表示の感応アップにより、より細かいスピードコントロールが可能に。
- デプス(深度)アラーム:10m毎にアラームを鳴らすことが可能で、カウンターから目を離してもある程度の水深が把握できる。
- ドラグ引き出しクリック(音量UP):ドラグが引き出されると鳴るドラグ音、少し音量アップ!
- 電池交換可能:自身で簡単に電池交換可能。交換時に糸の入力のやり直し必要なし。
以上のように基本スペック充実+最新機能たくさんついてる「紅牙IC」。
「紅牙X IC」から大幅に金額はアップしてしまいますが、最新モデルならではの新機能もたくさん、基本機能充実してますから本格的なタイラバを楽しみたいならぜひ。
紅牙ICのラインアップ
紅牙IC 150P/150PL
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):54
- ギヤ比:4.8
- 標準自重(g):220
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):1-400 , 2-200
- ハンドル長さ(mm):110
- ベアリング(ボール/ローラー):6/1
- メーカー希望本体価格(円):38,900
紅牙IC 150/150L
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):70
- ギヤ比:6.3
- 標準自重(g):230
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):1-400 , 2-200
- ハンドル長さ(mm):130
- ベアリング(ボール/ローラー):6/1
- メーカー希望本体価格(円):38,900
紅牙IC 150H/150HL
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):80
- ギヤ比:7.1
- 標準自重(g):230
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):1-400 , 2-200
- ハンドル長さ(mm):130
- ベアリング(ボール/ローラー):6/1
- メーカー希望本体価格(円):38,900
マグシールド+ハイパーアームドハウジング+TWS!紅牙シリーズ最強「紅牙TW ハイパーカスタム」
2018年発売、実売価格は約45,000円。
リール「紅牙」シリーズ最高額にして最強モデル。
紅牙TW ハイパーカスタムの特徴
これまでのICカウンター搭載の紅牙2機種と異なり、カウンター無しの「紅牙TW ハイパーカスタム」。
「紅牙IC」と同じ「ハイパーアームドハウジング」採用ですが、フレームだけでなくメインハウジングとサイドプレートも金属(アルミ)製になりさらに強度、剛性アップ。
ほかにベアリング数が「紅牙IC」の6個から一気に倍増し12個に。
そしてカウンターが無い分軽量で、「紅牙」シリーズ最軽量の205gとなっており、軽量性と耐久性に特化したリールとなっております。
この「紅牙TW ハイパーカスタム」最大の売りはピニオンギヤ部に「マグシールドボールベアリング」が採用になったこと。
スプール側の軸にあるギヤで、ハンドル側にあるメインギヤと噛み合う構造になっている
つまりボールベアリング部にオイルの壁を作ることで海水やほこりを遮断、軽く滑らかな初期の回転性能を長期間維持できる構造です。
ダイワアフターサービス部門いわく、回転耐久性150%アップし砂や塩によるベアリング不具合による修理がほとんどなくなったとのこと。

実際僕が使ってるマグシールド搭載リールは一瞬の水没後、流水洗いのみで異音もなく滑らかに回転してくれています
ほかに「TWS(T-ウイングシステム)」を採用、ライン放出性能アップとライントラブル減少が見込まれます。
これはレベルワインドがT字型になっており、フォール時(クラッチOFF)は幅広部分を通ってラインが放出され、リトリーブ時(クラッチON)時はラインがT字の下部の狭い溝を通っることでタイトで平行に巻き取りができます。
素早いフォールを可能にするだけでなく、ちょっとしたキャスティング時にも性能を発揮しますね。
- タフ&リジッドクラッチシステム:クラッチON時にスプールピンを受ける溝を十字型にすることにより、より精密なクラッチON/OFF、耐久性もアップ。
- ソルトバリヤタフクラッチ:塩分や電触によるクラッチ固着などの作動不良を防止するための電触防止クラッチシステム。
- 大径クリック付きメカニカルブレーキノブ:大型サイズ、クリック音付で操作、調整しやすいブレーキノブ。
- 大径&ロングアームスタードラグ:リールを握っている手の中指が届く大きなドラグ。片手でドラグ操作することでラインスラックを取ることができる。
- ドラグ調整・引き出しクリック:ドラグ調整時やファイト中にドラグが作動した際に大きめのクリック音が鳴る構造。
「紅牙IC」から実売価格約10,000円のアップになりますが、カウンターはいらないから軽量で基本性能に優れるリールが欲しい!そんな方には「紅牙TW ハイパーカスタム」がオススメ。

ボディがピンク色のカラーリングは好みが分かれる所でしょうか
紅牙TW ハイパーカスタムのラインアップ
紅牙TW ハイパーカスタム 4.9R-RM/4.9L-RM
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):52
- ギヤ比:4.9
- 標準自重(g):205
- 最大ドラグ力(kg):6
- 標準巻糸量PE(号-m):1.0-300 , 1.5-180
- ハンドル長さ(mm):100
- ベアリング(ボール/ローラー):12/1
- メーカー希望本体価格(円):54,500
紅牙TW ハイパーカスタム 8.6R/8.6L
- 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転):91
- ギヤ比:8.6
- 標準自重(g):205
- 最大ドラグ力(kg):5
- 標準巻糸量PE(号-m):1.0-300 , 1.5-180
- ハンドル長さ(mm):100
- ベアリング(ボール/ローラー):12/1
- メーカー希望本体価格(円):54,500
まとめ
以上リール「紅牙」シリーズの機能と金額を比較してきました。
- とにかく安くてカウンター付き→「紅牙X IC」
- ハイパーなギアシステムやATD搭載の本格派→「紅牙IC」
- カウンター無し、軽量性と剛性、強度、耐久性に優れる→「紅牙TWハイパーカスタム」
それぞれの性能や金額などを比較してきましたが、やはり高額になるにつれて剛性や耐久性、巻きの滑らかさ、感度などがアップします。
カウンターありorなし、などキャラクターが大きく違う部分もあるので一概にコレがイイ!とは言えませんが、「コスパに優れるリール」を挙げるとすれば「紅牙IC」。
約35,000円とそれなりに高額ではありますがカウンター付き、ハイパードライブデザインで回転性能や高剛性、高耐久、そしてドラグシステムなど最新モデルならではの高機能。
以上「紅牙」シリーズまとめ、タイラバリール選びの参考になれば幸いです!
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