プレジャーボートを所有し維持するのは大変。それでもマイボートを選ぶ3つの理由
プレジャーボートを所有し維持していくことは大変だけど、それでもマイボートを選ぶ理由
プレジャーボートを所有・維持していくにはお金や手間がかかって大変だけどそれ以上にいいこともあるよ
以前マイボート所有のために必要な免許や保険など維持費など説明してきました。
遊漁船に月に何度か乗ることを考えると、頑張れば手の届かないレベルではないという内容でした。
で、その費用さえ確保できれば免許を取得し、ボート、エンジンを購入しボート保険に入り…とここまでは大体問題なく楽しく進むはず。
これからボートを購入し操船できるというワクワクで高揚感がありますからね。
遠足中より遠足に行くまでの準備が一番楽しい!っていう感じ
しかしボートを購入してからの方が大変なことが多いのです。
今回はその大変なことの代表例や、逆にボートオーナーで良いことなどをご紹介します。
プレジャーボートを所有するデメリット
まずは遊漁船に乗船することと比較してプレジャーボートを所有する大変なことから。
簡単には釣れない
晴れてボートを購入し釣りに出船!と意気込んで出船するものの、そう簡単に釣れないでしょう。
ポイントも分からなければ、釣れる潮流や時間帯なども分からない。
普段遊漁船に乗ってて釣れるポイントや時間帯は把握してるよ
いえいえ、そう簡単ではないのです。
遊漁船の船長は日々変わる潮流の変化などを感じて、釣れるようにボートが流れるスピードや流れるラインをコントロールするなどいろんな工夫をしてくれています。
同じような時間に大体そのポイントにいけば釣れるワケではないのです。
魚探に反応があるとこ行けば釣れるっしょ!
これも思いがちですが、そう簡単ではないのです。
魚がいることは示してくれますが、じゃあそれが釣れる魚なのかというと別問題で、釣り方が合っていなければ釣れないし、釣れない時はどうやっても釣れない。
じゃあどの反応が釣れる反応なのかっていう見極めや、釣れるようにするには先述のようにやっぱり船長の技術や経験によるところが大きいです。
沖にでれば簡単に大物がたくさん釣れると思ったら大間違い。
維持費がかかる
マイボートを維持していくためには保険代、係留代、メンテナンス費用など維持費が必要。
ボートは購入したら終わり!ではなく所有している限りずっと維持費がかかってくるのです。
下手すると購入費用より維持費用のほうがトータルで見ると高額になるかも。
自動車などと同じく数年先まで見据えて検討する必要があります。
エンジンなどにトラブルが起こることも
ボートやエンジンを使用して年数が経ってくるとエンジンなどにトラブルが起こることも。
これも自動車などと同様で必ず付いてくる問題だし、いくら新しくても初期不良が起こる可能性もある
出船前のバッテリ上がりなどのトラブルなら出船できないだけで修理すれば済みますが、もし海上でトラブルが起きると大変です。
車であればその場で停車することが可能ですが、船の場合はその場で停止することができません。
海域により浅場であればアンカリングすれば何とかなりますが、水深の深い場所、潮流の速い場所などでエンジンが止まり近くに救助してくれる船がいないとあっという間に潮と風で遠くに流されます。
波が高い時に操船が利かないと波に対して横を向いて転覆する恐れもあります。
もちろん定期的なメンテナンスにより防げるトラブルも多数ありますが、想定外のことにも備えて対応策は考えておく必要があります。
ボートの掃除、メンテナンスの手間
また釣りから帰ってきたらボートの掃除をしないといけません。
遊漁船なら港に帰ってきたら自分の荷物だけ持って降りて帰ればそれでおしまいですが、マイボートであれば自分で掃除、手入れをする必要が。
釣りで疲れて港に帰ってきてボート船体の掃除、エンジンの掃除、海上係留であれば係船ロープやブイの確認などすることはたくさんあります。
さらに台風など悪天候時には気を使います。
前もって係船ロープを増やすとか、マリーナや修理店などに上架してもらうとか対策しないと港で転覆したりロープが切れて流される恐れも。
上架するのであればその都度費用がかかりますし、ロープ増やすのも天気情報を常にチェックして前もって対策しないと台風直前で風雨の中作業するはめになります。
港の近くに住んでて悪天候時にはいつでも船を見に行ける環境であればまだマシですが、遠方だと大変
プレジャーボートを所有するメリット
以上のようにプレジャーボートを所有し維持していくことのデメリットを上げてきました。
確かに上記のようなデメリットがあって、僕も購入前に思ってた以上に手間と費用が掛かる!と思い手放しかけたこともあります。
購入してから手間や費用面で維持できなくなって手放すというのは最悪ですので、これらのボート所有するデメリットが不安なら辞めておいたほうがいいです。
しかしそのデメリットを大きく上回るメリットがあるのも事実。
以下遊漁船に乗って釣りに行くのではなく、マイボートを選ぶメリットを紹介します。
マイペースで釣りができる!
以前の免許取得の記事でも書きましたが乗合船では我慢しないといけない事があります。
- もう少し粘りたいけど船長の指示で仕方なく回収しなければいけない
- 乗船者数が多いとお祭りしてしまう
- 乗り合いで知らない人や船長に気を使わなければいけない
- 気が合わない、礼儀を知らない、自分勝手などほかの客に対して嫌な思いをすることがある
- 本当はもう帰りたいけど船長がまだ帰る気がなく仕方なく釣りしてる
- 朝早いのがツラい
マイボートであればこれらすべて気をつかう必要ありません。
みんなでワイワイしながら釣りをするのが好きな人もいると思いますし、情報交換できることもあるので大切なことだと思います。
しかし知らない人と話するのが苦手な人(僕です)や平日の仕事で通勤に疲れ、社内や取引先で気を使いお疲れの人(これも僕)。
休日ぐらいは他人の事を気にせずゆっくりマイペースに静かに釣りをしたいと思いませんか?
遊漁船によってはチャーター(貸し切り)もできますが、人数が少ないと高額になってしまいますし、どっちにしても船長には気を使います。
マイボートなら自分のペースで行動し、自分の好きなように釣りができます。
自分の好きな時に出船し、好きなポイントで釣りをし、好きな時に帰ることができるって最高
特定の時間、ポイントでサクッと釣ってサクッと帰れる!
これも要はマイペースに釣りできるということの1種ですね。
- ハイシーズンに行きたい日に予約がいっぱいで釣りにいけない
- 特定の良い時間だけちょこっと釣りしてさっさと帰りたい
乗合船の場合、ハイシーズンはかなり前から予約しないと満席になってしまうことがあります。
狙いの魚種がよく釣れる大まかな時期が分かってて前もって予約しても、その時期は年により若干ずれがあるのでたくさん釣れるかどうかはイチかバチかという感も。
天気の問題もあり、待ちに待った予約している日が強風で出船できないってこともあります。
また遊漁船のほとんどは早朝出船し昼まで、または夕方まですることが多くてちょっと長いな…と思ったり。
マイボートなら予約不要で行きたいときに行き、やめたい時にやめれます。
釣れている情報があれば、「天気の良い時」「釣れているポイント」で「釣れる時間」だけ釣ることができます。
遊漁船で1日釣りしてても1日中釣れるなんてことはほぼなく、大半は竿振ってエサ撒いてるだけです。
その時間帯も大切で勉強になることもあるんでしょうが、本当は釣れる時だけサクッと釣りたいというのが本音でもあります。
マイボートとはいえピンポイントの時間やポイントで狙って釣れるようになるには、かなりの時間と経験と情報が必要
マイボートなら釣れない、アタリのない時間帯を我慢して長時間の釣りで逆に疲れるなんてこともなくなるかも?
本当に「自分で釣った!」といえる!
これが遊漁船ではなくマイボートを所有するもっとも大きな理由。
遊漁船で釣った魚を本当に自分の力で釣ったと言えますか?
遊漁船を営むある船長の話ですが、魚種によっては(特にアカムツなど中深海の底物など)釣れる時間帯にあえて釣る量をコントロールしているという話を聞いたことがあります。
どういうことかというと、特に底物など居つきの魚はピンポイントで狙わないと釣れないので船を流すコースが数メートルでもずれると釣れません。
アカムツやカサゴなど成長に年数がかかる魚は、資源保護のためあえて船を流すコースをずらしているのだとか
このように遊漁船では「自分で釣った!」というより船長により「釣らせてもらった!」という感が強いです。
釣りの4大要素
少し話はそれますが釣りには4つの大きな要素があって
- 何で釣るか
- どうやって釣るか
- いつ釣るか
- どこで釣るか
5W1H(When、Where、Why…いつ?どこで?なぜ?)的なものですw
まず上2つの「何で釣る」「どうやって釣る」かというのは、大きくはエサ釣りかルアー釣りかということ。
エサでもいろいろあって何のエサを選ぶか(ゴカイやエビなど)、そのエサを使ってどうやって釣るか(チョイ投げや胴突き仕掛けなど)、細かくいうとエサをどう針に掛けるかなどということです。
ルアー釣りの場合は何のルアーで(メタルジグやタイラバなど)、どうやって釣るか(ジギングでいうとスローピッチかハイピッチかなど)ですね。
これらにロッド、リール、ラインなど最適なタックルを組み合わせる。
というのが何でどうやって釣るかという要素。
つづいて下2つの「いつ釣る」「どこで釣る」かという要素です。
釣りにおいて、ショアやオフショア、魚種を問わず、釣れる場所と時間という要素が50%以上、もしくはそれ以上のウェイトがあると思います。
魚のいないところにいくらルアーを投げても釣れないし、いくらエサが目の前にあっても食わない時間ってあるよね
ですからいかに食欲のある時間帯に、魚がたくさんいるところに最適な仕掛けを効率的にいれるかがもっとも釣果につながります。
詳細は以下記事にて↓
釣りの4大要素を踏まえた上で…本当に「自分で釣った!」といえる!
先ほどの遊漁船の話に戻りますが、遊漁船ではこのいつ、どこで釣るという2つの重要な要素が船長任せになってしまっているということです。
場合によっては何でどう釣るという要素も遊漁船任せになっている場合も多いでしょう。
ロッドやリール、ラインのオススメを教えてくれたり、仕掛けやルアーの重さもお祭り防止のため同船者全員指定になってたりします。
つまりいつ、どこで、何で、どうやって釣るか、自称釣りの4大要素すべて遊漁船任せになってしまっている場合も。
もちろん細かい道具の設定や仕掛けの動かし方によって同船者内でも釣果に差はでることはあります。
例えば以下2種類の組み合わせがあるとします。
- プロの船長が操船する船に素人の釣り師
- 素人の船長が操船する船にプロの釣り師
どちらがたくさん魚が釣れるかというと、おそらく1ですよね。
運よく良いポイントに入れば②の素人船長もたくさん釣れることもあるかもですが、回数を重ねていくうちに①が圧倒的に釣れるように収束するはず
これと同条件ではないですが、僕もボートを買って初めのころ、同じ海域で釣りをしている遊漁船と釣果を比べるという検証をしてみました。
この場合は釣り師がどちらも素人という条件なので当たり前ですが、プロの遊漁船とは圧倒的な差が。
それぐらい船釣りにおいては道具や動かし方以前に船長の腕の割合が大きいということです。
もちろん船長として釣れる場所、時間を把握できるようになるまで大変だとは思いますが、しかしそのその手間があるからこそ釣れた喜びも増すのでしょう。
まとめ
以上マイボート維持にまつわる大変さがありながらマイボートを選択する理由についてまとめてみました。
周りに気を使わない、マイペースで釣りできるというのも大きなポイントでありますが、個人的には最後の本当に自分で釣ったと言えるのが大きいです。
実際マイボート所有してからも遊漁船など他人の船に乗せてもらい釣りすることもありますが、釣れた時の喜び、楽しさは異次元。
ショアでの釣りをされている方は時間と場所も自分で考えて探して釣れた喜びをご存知だと思います。
マイボート維持所有するのは大変ですが、自分で考えて、自分で釣る喜びは大変さをきっと上回るはず!