堤防のタチウオテンヤはシーバスロッドで足りる?船とは逆の結論になる理由と、岸用テンヤの号数
堤防からタチウオをテンヤで狙うとき、いちばん迷うのは竿ではないでしょうか。
船のタチウオテンヤには専用竿が何十本もあるのに、岸用となると急に選択肢が減ります。

家にシーバスロッドがあるんですが、堤防のテンヤはこれで足りますか?

船のタチウオだとシーバスロッドは使えないって読んだんですが、岸は別なんですか?
岸は別です。
堤防で使うテンヤは2号から10号、重さにして7.5gから37.5g。
船で使う40号は150gなので、同じ「タチウオテンヤ」でも重さが8倍ちがいます。
シーバスロッドのMLクラスはルアー重量7〜35gで作られていて、岸のテンヤがそのまま収まるんですよね。
自分も岸のタチウオテンヤは、シーバスロッドでやってきました。
この記事でわかること
- 船では使えなかったシーバスロッドが、岸のテンヤでは使える理由(テンヤの重さの差)
- ダイワ・ヤマシタ・ハヤブサの岸用テンヤ5製品の号数とグラム数
- ML(7〜35g)で投げられる号数と、Mが要る号数
- ダイワのシーバスロッド3シリーズ(ラブラックスAGS・ラテオ・シーバスフラットX)の番手と定価
- シーバスロッドで岸のテンヤをやってきた実感と、次に試したいこと
- 行く時期と時間帯の目安
船からタチウオを狙う方へ
このページは岸の話だけです。船のテンヤとジギングはタックルがまるごと別なので、ガイド記事に分けてあります。
堤防のタチウオテンヤ用にこれから1本買う人には、ダイワのシーバスロッド「ラテオ 96ML・K」をおすすめします。
全長2.90m・自重135g・ルアー重量7〜35gで、岸用テンヤの2号から8号(7.5〜30g)がすべて範囲内。
定価は32,000円(税抜)で、タチウオの季節が終わればそのままシーバスに使えます。
1万円台と5万円台の選択肢は、ロッドの章に並べてあります。
船では✕だったシーバスロッドが、岸では◯になるのはテンヤの重さが違うから
船のタチウオテンヤについては、手持ちの竿で代わりになるかを別の記事で1本ずつ調べました。
そちらでは、シーバスロッドは使えないという判定になっています。
→ 船タチウオテンヤのロッドを代用できるか、手持ちの竿10種類で調べた記事
同じ竿なのに、岸では結論がひっくり返ります。
竿は何も変わっていなくて、変わったのはテンヤのほうです。
| 船のテンヤ | 岸のテンヤ | |
|---|---|---|
| 売られている号数 | 30〜60号 | 2〜10号 |
| 重さ | 112.5〜225g | 7.5〜37.5g |
| よく使う重さの例 | 40号=150g | 5号=18.75g |
| シーバスロッドML(7〜35g) | 30号でも上限の3.2倍 | 2〜8号が範囲内 |
船用でいちばん軽い30号が112.5g。
ルアー重量の上限が35gの竿に、その3倍以上をぶら下げることになります。
船で使えないのは当たり前なんですよね。
一方、岸用のテンヤはいちばん重い10号でも37.5g。
シーバス用のミノーやバイブレーションと同じ重さの範囲に収まっています。
船の記事でシーバスロッドを落としたのは、ふつうの番手では40号の重さに届かず、届く番手は全長が2.44mあったからです。
岸では足場から投げるので、長さは欠点になりません。

船で✕だった理由が2つとも、岸に来ると消えます。重さは8分の1、長さはむしろ欲しい。竿の評価は、何を付けてどこで振るかで変わりますね。
岸用テンヤの号数|2号から10号、7.5gから37.5g
ダイワ・ヤマシタ・ハヤブサの岸用テンヤ5製品を、号数で並べました。
| 製品 | 号数 | 重さ | 定価(税別) |
|---|---|---|---|
| ダイワ 波止タチウオテンヤSS | 2・3・4・5・6号 | 7.5〜22.5g | 960〜1,130円 |
| ヤマシタ 猛光 太刀魚テンヤ シングル | 4・5・6号 | 約15〜22.5g | 公式に記載なし |
| ヤマシタ 猛光 太刀魚テンヤ ダブル | 5・6・8号 | 約19〜30g | 公式に記載なし |
| ハヤブサ 堤防太刀魚テンヤ ブレードチューン | 5・6・10号 | 18.75〜37.5g | オープン |
| ハヤブサ 堤防太刀魚テンヤ フック可変式 | 2・3・4・5号 | 7.5〜18.75g | オープン |
5製品すべてに5号(18.75g)があります。
2号から6号までなら、どのメーカーでもMLのルアー重量7〜35gの内側。
ヤマシタのダブルにある8号(約30g)も、まだMLの範囲内。
範囲を出るのはハヤブサのブレードチューン10号(37.5g)だけで、これを使うならルアー重量10〜50gのMクラスが要ります。
テンヤにはこのあとエサを巻くので、実際に投げる重さは表の数字より少し増えます。
上限ぎりぎりの8号を多用するつもりなら、最初からMを選ぶ手もありますね。

まず買うなら4号・5号・6号あたり。3つ持っていれば、その日の深さと潮に合わせて替えられます。
ダイワ 波止タチウオテンヤSS

| サイズ | 重さ | ノーマル | チャター・ブレード |
|---|---|---|---|
| 3S | 2号(7.5g) | 960円 | 1,100円 |
| 2S | 3号(11.25g) | 960円 | 1,100円 |
| S | 4号(15g) | 960円 | 1,100円 |
| M | 5号(18.75g) | 1,020円 | 1,130円 |
| L | 6号(22.5g) | 1,020円 | 1,130円 |
5製品のなかで、定価が公式ページに載っているのはこのテンヤだけでした。
3S(2号)からL(6号)まで5サイズあり、同じサイズにノーマル・チャター・ブレードの3タイプが用意されています。
ダイワの説明では、ノーマルが遠投向きの万能タイプ、チャターがアタリ棚をキープしやすいタイプ、ブレードが後方でアピールするタイプ。
アシストフック・ステン線のショートリーダー・エサ巻き用のステン線・ケミホルダーが全部セットになっているので、エサかワームがあれば釣り場ですぐ使えます。
カラーは夜光の3色です。
サイズ表記がS・M・Lなので、店頭では「Mが5号」と読み替えてください。

リーダーまで付いて1,000円前後。初めての1個に勧めやすいのは、買い足すものが少ないからです。
ヤマシタ 猛光 太刀魚テンヤ

| タイプ | サイズ | 重さ | 全長 |
|---|---|---|---|
| シングル | S | 4号(約15g) | 約92mm |
| シングル | M | 5号(約19g) | 約103mm |
| シングル | L | 6号(約22.5g) | 約104mm |
| ダブル | M | 5号(約19g) | 112mm |
| ダブル | L | 6号(約22.5g) | 114mm |
| ダブル | LL | 8号(約30g) | 115mm |
1本針のシングルが4・5・6号、2本針のダブルが5・6・8号。
公式ページに号数とグラム数が両方書いてあるのは、5製品のなかでヤマシタだけです。
エサはキビナゴやドジョウを想定していて、それを固定するエサ止めが2か所に付いています。
ダブルは掛けたあとのバラシを減らす、というのがメーカーの説明。
8号(約30g)はダブルにしかないので、深い場所や潮の速い場所で重さが欲しい日はダブルのLLになります。
定価は公式ページに載っていません。
ハヤブサ 堤防太刀魚テンヤ(ブレードチューン・フック可変式)

| 製品 | 号数 | 重さ | カラー |
|---|---|---|---|
| ブレードチューン | 5・6・10号 | 18.75・22.5・37.5g | チャートイエロー&夜光/ケイムラパープル&夜光 |
| フック可変式 | 2・3・4・5号 | 7.5〜18.75g | ゴールドホロ&夜光 |
ハヤブサは岸用を2種類出していて、号数の範囲がはっきり分かれています。
フック可変式は2〜5号の軽いほう。
ブレードチューンは5・6号に加えて、5製品でただひとつ10号(37.5g)があります。
公式の製品写真を見ると、ブレードチューンはヘッドの下に金属のブレードが付いた形です。
どちらも1個入りで、リーダーと巻き線が一緒に写っています。
価格はオープンで定価がありません。
10号を投げるなら、竿はMLではなくMクラスを合わせてください。

シーバスロッドで「全然問題ない」。ただ、柔らかめのほうが有利な気がしています

岸のタチウオテンヤで使ってきたのは、シマノのシーバスロッド、ディアルーナの10ftでした。
テンヤを投げて、沈めて、引いてくる。
この一連の動作で困ったことはなく、シーバスロッドで全然問題ないというのが結論です。
岸用のタチウオテンヤ専用をうたう竿も少数ながら出ていますが、わざわざ買い足す必要は感じませんでした。
ひとつだけ、やっているうちに思うようになったことがあります。
テンヤの引き釣りは、竿をしゃくって動かす場面がほとんどありません。
引いてきて、食わせて、乗るのを待つ釣りです。
それなら竿先は硬いより柔らかいほうが、魚が離しにくいのではないか。
確かめたわけではなく、あくまで「そんな気がする」という段階の話です。

それこそダイワの方が良かった気もするんですよね。次はそっちでやってみる。結果が出たらここに書き足します。
ロッドの章でダイワを並べているのは、そういう事情からです。
ディアルーナが合わなかったわけではありません。
なお10ftという長さは、足場のある岸だから扱えるもので、ボートに持ち込む長さではないです。
ダイワのシーバスロッドで選ぶなら、MLの9ft6inが真ん中
ダイワのシーバスロッドは、同じ長さにMLとMの両方がある番手が多いです。
ラテオの9ft6inには、ML・ML/M・Mの3番手があります。
| モデル | ルアー重量 | 先径 | 自重 | 定価(税別) | 岸のテンヤ |
|---|---|---|---|---|---|
| 96ML・K | 7〜35g | 1.5mm | 135g | 32,000円 | 2〜8号 |
| 96ML/M・K | 7〜50g | 1.6mm | 141g | 32,500円 | 2〜10号 |
| 96M・K | 10〜50g | 2.2mm | 147g | 32,500円 | 3〜10号 |
MLの先径は1.5mm、Mは2.2mm。
0.7mmの差ですが、竿先の太さとしては1.5倍近くあります。
柔らかめが有利かもしれない、という自分の見立てに沿うなら、選ぶのはMLです。
10号まで使いたい人には、MLの穂先にMのバットを組み合わせた96ML/M・Kという番手もあります。
ダイワ ラブラックスAGS 96ML・N
| モデル | 全長 | 自重 | ルアー重量 | 定価(税別) |
|---|---|---|---|---|
| 96ML・N | 2.90m | 130g | 7〜35g | 52,300円 |
| 100ML・N | 3.05m | 134g | 7〜35g | 52,700円 |
| 96M・N | 2.90m | 136g | 10〜50g | 52,500円 |
カーボンフレームのガイド、エアガイドシステムを載せた上位シリーズです。
96ML・Nは全長2.90m・自重130g・先径1.5mmで、定価52,300円。
ラテオの同じ番手と比べて5g軽く、10ftの100ML・Nでも134gに収まります。
自分が使っていたのと同じ10ftを軽く持ちたいなら、100ML・Nが候補になりますね。
ただ、テンヤの引き釣りはキャストの回数がルアーほど多くありません。
2万円の差を軽さに払うかどうかは、シーバスでもどれだけ使うかで決めていいと思います。
ダイワ ラテオ 96ML・K

| モデル | 全長 | 継数 | 自重 | ルアー重量 | 定価(税別) |
|---|---|---|---|---|---|
| 90ML-4・K | 2.74m | 4 | 133g | 7〜35g | 36,000円 |
| 100ML・K | 3.05m | 2 | 144g | 7〜35g | 34,500円 |
| 96ML・K | 2.90m | 2 | 135g | 7〜35g | 32,000円 |
| 93ML・K | 2.82m | 2 | 130g | 7〜35g | 31,700円 |
冒頭で挙げた1本です。
ダイワは96MLを「シーバスのセンターアイテム」と位置づけていて、定価は32,000円。
MLだけで8ft6inから10ftまで揃うので、普段のシーバスで使う長さに合わせて選べます。
このシリーズには、メーカー自身がタチウオテンヤに触れている番手があります。
4ピースの90ML-4・Kで、公式の説明は「シーバスやクロダイ、軽いジグやワーム、小型のエギを使ったミドルゲーム、テンヤタチウオまでマルチに対応」。
シーバスロッドのMLでテンヤタチウオができることを、ダイワが製品説明に書いているわけです。
仕舞寸法は73cmで、電車や自転車で堤防へ行く人にはこちらが向いています。
定価は36,000円と、2ピースの96ML・Kより4,000円高くなります。

シマノ・ダイワの竿は、実売が定価より下がるのが普通です。いまの値段はポチップの表示で確かめてください。
ダイワ シーバスフラットX 96ML
| モデル | 全長 | 自重 | 先径 | ルアー重量 | 定価(税別) |
|---|---|---|---|---|---|
| 96ML | 2.90m | 145g | 1.8mm | 7〜35g | 14,800円 |
| 90ML | 2.74m | 135g | 1.8mm | 7〜35g | 14,300円 |
| 86ML | 2.59m | 130g | 1.8mm | 7〜35g | 13,800円 |
定価14,800円で、ラテオの半額以下。
ルアー重量は同じ7〜35gなので、投げられるテンヤの号数は変わりません。
違いは自重と先径に出ていて、96MLどうしで比べるとラテオより10g重く、先径は0.3mm太い1.8mmです。
シーバスとヒラメ・マゴチの両方に対応する入門シリーズで、MLは8ft6in・9ft・9ft6inの3番手。
秋の2〜3か月だけタチウオをやる、という使い方ならこれで足ります。
行く時期と時間|「釣れ始めた」と聞いてからで間に合います

岸のタチウオテンヤは、だいたい毎年9月から11月。
この釣りのいいところは、先回りしなくていいことだと思っています。
「釣れ始めた」という話が出ると、そこからしばらくは群れがいるのか、大体釣れる。
情報を聞いてから竿を出しても、釣果は大体手堅いです。
始めたばかりの人ほど、釣れている話を待ってから動いたほうが空振りが減ります。
1日のなかで釣れ出すきっかけは、暗くなった瞬間がいちばん多いです。
夕方に入るなら、明るいうちに準備を済ませて、日が落ちる前から投げ始めておくと、その瞬間を逃しません。
逆に深夜から朝までやる場合は、空が明るくなり始めた途端に止まります。
ダイワのテンヤにケミホルダーが付いていたり、ヤマシタが夜光を売りにしていたりするのは、暗い時間の釣りだからなんですよね。
号数を3つ持っていく理由もここにあります。
引くスピード、テンヤの重さ、探る深さ。
このどれかを変えると、釣れる数だけでなくサイズまで変わる日があります。
どれが当たりかはその日によるので、時合いが短いぶん、早く見つけた人が釣ります。
4号で反応がなければ6号で深いところを引く、という切り替えをすぐできるようにしておくと楽です。

暗くなっても反応がなければ、重さか深さを早めに替えます。その日の当たりをいかに早く掴むか、ですね。
リールとラインは、シーバスのままで始められます
ラテオ 96ML・Kの適合ラインは、公式のスペック表でPE0.8〜1.5号。
シーバス用に巻いてあるPEがこの範囲なら、巻き替えなくてもそのまま使えます。
気をつけるのはテンヤのすぐ上です。
タチウオは歯が鋭いので、ダイワの波止タチウオテンヤSSには最初からステン線のショートリーダーが付いています。
船用の製品になりますが、ワイヤーリーダーや太いフロロのリーダーは別の記事で比べています。
→ 船タチウオのPEライン・リーダー・ワイヤーリーダーの比較
シーバスロッドをほかの釣りに回す話は、ライトショアジギングでも検証しました。
堤防のタチウオテンヤについてよくある質問
堤防のタチウオテンヤにシーバスロッドは使えますか?
使えます。
岸用のテンヤは2〜10号(7.5〜37.5g)で、シーバスロッドのMLクラス(ルアー重量7〜35g)なら2〜8号がそのまま範囲内です。
ダイワのラテオ 90ML-4・Kは、公式の製品説明に「テンヤタチウオまでマルチに対応」と書かれています。
船のタチウオテンヤではシーバスロッドが使えないのに、なぜ岸では使えるのですか?
テンヤの重さが違うからです。
船用は30〜60号(112.5〜225g)、岸用は2〜10号(7.5〜37.5g)。
よく使う40号と5号で比べると、150gと18.75gで8倍の差があります。
岸用のタチウオテンヤは何号を買えばいいですか?
最初は4号・5号・6号の3つをおすすめします。
ダイワ・ヤマシタ・ハヤブサの岸用5製品すべてに5号(18.75g)があり、4〜6号はMLのシーバスロッドで無理なく投げられる重さです。
深さや潮に合わせて替えられるよう、重さ違いで持っていきます。
MLとM、どちらのシーバスロッドが向いていますか?
2〜8号を使うならML、10号まで使うならMです。
テンヤの引き釣りは竿でアクションをつける場面が少ないので、柔らかめのMLのほうが有利な気がしています。
これは自分の実感の段階で、確かめた結論ではありません。
岸のタチウオテンヤ専用のロッドは必要ですか?
専用をうたう竿も少数出ていますが、シーバスロッドで全然問題ないです。
岸用テンヤの重さはシーバス用ルアーと同じ範囲なので、タチウオの季節以外も使えるシーバスロッドのほうが出番は多くなりますね。
堤防のタチウオテンヤは、いつ・何時ごろ行けばいいですか?
時期はだいたい毎年9月から11月です。
「釣れ始めた」という情報が出てから行っても遅くありません。
時間帯は暗くなった瞬間に釣れ出すことがいちばん多く、朝は明るくなり始めると止まります。

