キャスティングタイラバロッドを紅牙×炎月の全11機種で比較!
タイラバの乗合船で、ひとりだけスピニングを持ち込んで横に投げている人を見たことはないでしょうか。
潮も風も止まって船がまったく流れない時間帯に、その人だけがポツポツ掛けていたりします。
ただ、いざ買おうと思うと専用モデルの数が少なく、どれがキャスト前提の竿なのか分かりにくいですね。

手持ちのタイラバロッドじゃ投げられないんですか?

スピニングの専用竿って、結局どれくらいの重さのヘッドまで投げられるんでしょう…?
ダイワの紅牙とシマノの炎月には、キャストを前提に設計されたスピニングモデルが現行で合わせて11機種あります。
投げられるヘッドの上限は9機種が60〜70gで、紅牙EXが80g、紅牙AIRが100g。
自重は91gから128g、仕舞寸法は98cmから168.2cmまで開いています。
価格は16,500円から77,000円(いずれも税抜定価)で、ベイトの乗せ調子より選択肢がずっと狭いのが実情ですね。

数が少ないぶん、選ぶときに見る数字も少なくて済みます。投げられる重さと、船の上で振れる長さ。まずはこの2つですね。
この記事でわかること
- 紅牙・炎月のキャスティング対応スピニング全11機種の公式スペック(全長・自重・仕舞寸法・投げられる重さ・定価)
- シマノだけが「キャストウェイト」と「バーチカルウェイト」を分けて公表していること、その差の読み方
- 紅牙のTYPE-C、炎月のC-Sという型番のアルファベットが何を指しているか
- 仕舞98cmと168.2cm、同じ2ピースでここまで差が出る理由
- いちばん安い1万円台から最上位まで、価格差で何が変わるのか(コスパ上位3機種)
- スピニングのタイラバ竿とスーパーライトジギング・ティップランの代用ラインはどこか
最初の1本は、ダイワの紅牙X 69MHS-Sが答えです。
実勢1万円台前半で、投げられるタイラバは65gまで、全長2.06mで自重110g。
仕舞108cmのセンターカット2ピースなので、ベイトのタイラバ竿と2本まとめてロッドケースに入ります。
上の機種と何がどれだけ違うのかは、後半の11機種の比較表に書いてます。
キャスティングタイラバロッドの選び方
- 投げられる重さ:11機種中9機種が60〜70gまで。紅牙EXは80g、紅牙AIRは100gまで上がる
- 長さ:1.88〜2.18m。船の上で振り抜ける範囲かどうかが先に来る
- 仕舞寸法:98〜168.2cm。センターカットかグリップジョイントかで倍近く変わる
- 穂先:ソリッドは弾きにくく、チューブラーは張りがあって着底が分かりやすい
投げられるヘッドの上限は60〜70gが基準
シマノは炎月のスペック表に「キャストウェイト」と「バーチカルウェイト」を分けて書いています。
たとえば炎月TTのS610Mは、キャスト20〜70g、バーチカル20〜100g。
真下に落とすぶんには100gまで背負えるのに、投げていいのは70gまでということですね。
ダイワの紅牙はルアー重量を1本の数字でしか公表していません。
紅牙MX・紅牙・紅牙Xの「20〜65g」は、そのまま投げられる範囲だと読みます。
キャスティングタイラバで使うヘッドは40〜60gが中心なので、11機種中9機種が上限60〜70gで揃っています。
気にするなら逆で、80gより重いヘッドを投げたい人は選択肢がほぼ無いということですね。
紅牙EXが80gまで、紅牙AIRのC72MHS-SMT・Eが100gまでで、上を狙えるのはこの2機種だけ。
長さは1.88mから2.18m。振り抜ける範囲で選ぶ
最短は紅牙MXのTYPE-C 62MHS-S・Wで1.88m、最長は紅牙AIRのC72MHS-SMT・Eで2.18m。
30cmの差は飛距離にも出ますが、それ以上に効いてくるのが船上での振りやすさです。
シマノは炎月SSのC-S64M-Tについて、6フィート4インチなら船の胴の間からでも容易にキャストできると書いています。
逆に2.1mを超える長さが活きるのは、ミヨシやトモに入って前後に人がいないときですね。

船を買ったら船釣りしかしなくなるかなと思ってたけど、案外オカッパリの面白さにも改めて気づけました。オカッパリのよさは、とにかくロッドをフルスイングしてキャストできること。船の上ではそれができないので、長さで飛ばすより「その船で振り抜けるか」を先に考えたほうが早いです。
仕舞寸法は98cmから168.2cmまで開く
同じ2ピースでも、継ぎ目の位置が真ん中か手元かで仕舞寸法はまるで変わります。
ブランクの真ん中で切るセンターカットなら紅牙MX TYPE-C 62MHS-S・Wの98cm、グリップの上で切るグリップジョイントなら炎月BBのS610Mで168.2cm。
その差は70cmで、電車やコンパクトカーで運ぶ人にはここが一番の分かれ目になります。
ただしセンターカットは継ぎ目がブランクの曲がる位置に来るので、曲がりの滑らかさではグリップジョイントに分があります。
ダイワが紅牙MXの継ぎ部にV-JOINTを入れているのも、センターカットの継ぎ目が曲がりを止めてしまう弱点を埋めるためですね。
穂先はソリッドとチューブラーで役割が違う
ソリッドは中身の詰まった穂先で、柔らかく曲がってアタリを弾きません。
チューブラーは中空で張りがあるぶん軽く、着底や潮の変化が手元に返ってきやすいです。
11機種の先径は0.8mmから1.8mmまで開いていて、いちばん太いのは炎月XRのC-S68M-Tの1.8mm。
いちばん細い0.8mmは紅牙EX・紅牙AIR・紅牙MXのTYPE-C 62MHS-S・Wの3機種で、うち2機種は超弾性チタン合金のSMTを積んでいます。
斜め引きは糸の角度がついてアタリがぼやけやすいので、迷ったら弾きにくいソリッド側から入ると失敗が少ないですね。
紅牙と炎月、型番のアルファベットの読み方
キャスティング対応機を探すとき、じつは型番の先頭を見るだけで絞り込めます。
| メーカー | 記号 | 意味 |
|---|---|---|
| ダイワ 紅牙 | TYPE-C | キャスティング(スピニング)。紅牙MXだけがこの表記 |
| ダイワ 紅牙 | 型番先頭の C | キャスティング対応(紅牙EX・紅牙AIR・紅牙) |
| ダイワ 紅牙 | TYPE-N / TYPE-K | 乗せ調子 / 掛け調子(ベイト) |
| ダイワ 紅牙 | TYPE-D / TYPE-TJ | 電動タイラバ / タイジギング |
| ダイワ 紅牙 | 型番中の S / B | スピニング / ベイト |
| ダイワ 紅牙 | SMT | スーパーメタルトップ(超弾性チタン合金の穂先) |
| シマノ 炎月 | 先頭の C | キャスティング |
| シマノ 炎月 | 先頭の N / D | 乗せ調子 / ドテラ調子 |
| シマノ 炎月 | 2文字目の S / B | スピニング / ベイト |
| シマノ 炎月 | 末尾の S / T / FS | ソリッドティップ / チューブラーティップ / フルソリッド |
炎月XRの「C-S68M-T」なら、キャスティング・スピニング・6フィート8インチ・Mパワー・チューブラーティップという並びです。
紅牙側は「TYPE-C 62MHS-S」で、キャスティング・6フィート2インチ・MHパワー・スピニングという読み方になります。
なお炎月TTと炎月BBだけは先頭のアルファベットが付かず、頭が S で始まる型番がそのままスピニング=キャスティングモデルです。
ダイワでは紅牙Xの69MHS-Sがこの形で、先頭に記号は付かず、型番中の S がスピニングを表しています。

通販サイトだと型番だけ並んでることが多いので、この読み方さえ知っていればベイトを間違って買う事故は防げますね。
キャスティングタイラバにおすすめのロッド11機種
ダイワは紅牙の全5シリーズにキャスティングを1〜2機種ずつ用意していて、シマノはエクスチューンからBBまでの5シリーズにキャスティングを1機種ずつ入れています。
ちなみにシマノの最上位である炎月リミテッドにはキャスティングモデルがなく、10機種すべてベイトです。
ダイワ 紅牙EX C69MHS-SMT・J
| 穂先 | SMT(超弾性チタン合金) |
| ブランク | チューブラー |
| 継ぎ | バットジョイント2ピース |
| 先径/元径 | 0.8/9.4mm |
| カーボン含有率 | 99% |
| 適合ライン | PE MAX1.2号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | ルアー重量 | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| C69MHS-SMT・J | 2.06m | 91g | 165cm | 20〜80g | 77,000円 |

穂先が0.8mmって、投げる竿の数字じゃないんですよ、普通は。
11機種の先径は0.8mmから1.8mmまであり、0.8mmは紅牙EX・紅牙AIR・紅牙MX TYPE-Cの3機種だけです。
そのうち超弾性チタン合金のSMTを積むのは紅牙EXと紅牙AIRで、カーボンソリッドとは戻り方が違います。
斜めに引いているときの、穂先がわずかに戻る前アタリが見えるかどうか。
ここに7万円近い金額を払う価値を感じるかどうかが分かれ目ですね。
自重91gは紅牙AIRのC72MHS-SMT・Eと紅牙MXのTYPE-C 62MHS-S・Wに並ぶ最軽量です。
2.06mという実用的な長さのままこの数字なので、投げて巻いてを一日繰り返しても腕に来にくいのがありがたいところ。
継ぎがバットジョイントなので、仕舞165cmと11機種で2番目に長い数字になります。
曲がりの美しさと引き換えなので設計としては理屈が通っていますが、軽自動車の後席に放り込む釣り方とは相性が悪いです。
ダイワ 紅牙AIR C72MHS-SMT・E
| 穂先 | SMT(超弾性チタン合金) |
| ブランク | チューブラー |
| 継ぎ | センターカット2ピース |
| リールシート | ZERO-SEAT シームレスフィット |
| 先径/元径 | 0.8/9.8mm |
| カーボン含有率 | 97% |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | ルアー重量 | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| C72MHS-SMT・E | 2.18m | 91g | 113cm | 20〜100g | 60,000円 |

2.18mで91g、しかも仕舞113cm。数字だけ見ると、どこかで嘘をついてそうな1本です。
他の10機種はルアー重量の上限が60〜80gで止まるなか、C72MHS-SMT・Eだけが20〜100gです。
水深が40mを超える場所でキャストして斜めに引きたい、という使い方まで届く数字ですね。
ダイワも「風や潮がなく、横方向に広く探りたいシチュエーション」で使う7.2ftとして設計したと書いています。
2.18mという長さで仕舞113cmは、11機種のなかで長さあたりの収まりがもっとも良い数字です。
同じ長さ級の炎月TT S610M(2.08m)が仕舞140cmなので、27cmも短く畳めます。
紅牙AIRのガイドはカーボンフレームのエアガイドシステムで、C72MHS-SMT・Eはティップ側もバットガイドもAGSです。
ダイワは海中のゴミやクラゲによるライン詰まりを防ぐ目的でトップガイドを5mm径にしたと書いていて、トップ以下も5mm以上で揃えてあります。
春のクラゲが多い時期に投げ続ける釣りとは、素直に噛み合う作りですね。
シマノ 炎月エクスチューン C-S66ML+-S
| 穂先 | タフテック∞(カーボンソリッド) |
| 継ぎ | センターカット2ピース |
| リールシート | アップロック(竿尻から375mm) |
| 先径 | 1.1mm |
| カーボン含有率 | 99.3% |
| 適合ライン | PE MAX1号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | キャスト/バーチカル | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| C-S66ML+-S | 1.98m | 103g | 102.7cm | 20〜60g/20〜90g | 55,700円 |

カーボン99.3%って、グラスで粘らせる逃げ道をほとんど使ってないってことですね。
炎月のキャスティング5機種のうち、XR・SS・TT・BBの4機種は揃ってキャスト20〜70gです。
エクスチューンだけがキャスト20〜60g、バーチカル20〜90gと一段軽く、適合ラインもPE MAX1号。
浅い場所で軽めのヘッドを投げ続ける前提の設計なので、深場と兼用したい人には範囲が狭いという読み方になります。
炎月のキャスティングはXR(134.9cm)・SS(129.5cm)・TT(140cm)・BB(168.2cm)と長めが並びます。
そのなかでエクスチューンだけが102.7cmで、紅牙MXの98cmに次ぐ短さ。
ソリッドティップで弾かず、それでいて仕舞が1m強。
炎月のキャスティングでこの組み合わせを選べるのは、エクスチューンだけです。
シマノ 炎月XR C-S68M-T
| 穂先 | チューブラーティップ(ローテーパー) |
| 継ぎ | ワン&ハーフ2ピース |
| リールシート | アップロック(竿尻から400mm) |
| 先径 | 1.8mm |
| カーボン含有率 | 93.2% |
| 適合ライン | PE MAX1.2号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | キャスト/バーチカル | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| C-S68M-T | 2.03m | 100g | 134.9cm | 20〜70g/20〜100g | 44,500円 |

チューブラーの中空ぶんで、上位のエクスチューンより軽くなっちゃってるんですよね、これ。
上位の炎月エクスチューン C-S66ML+-Sが103g、紅牙EXとAIRが91g。
91gの紅牙3機種を除けば、炎月XRの100gが最軽量で、シマノの中では価格が上のエクスチューンを3g下回っています。
穂先が中空のチューブラーで、ソリッドより素材が詰まっていないぶん軽く仕上がるからですね。
シマノは炎月XRのキャスティングを「しなやかなローテーパー仕様」と説明しています。
先だけ柔らかくして手前を硬くするのではなく、全体をゆるやかに曲げる設計という意味。
キャストしたときの乗せ感を残しつつ、着底を手元で拾いたい人には噛み合う調子です。
ワン&ハーフ継ぎなので、仕舞134.9cmとロッドケースを選ぶ長さになります。
同価格帯で持ち運びを優先するなら、紅牙MXのTYPE-C 62MHS-S・Wが98cmで36.9cm短く畳めます。
ダイワ 紅牙MX TYPE-C(2機種)
| ブランク素材 | HVFナノプラス+X45 |
| 62MHS-S・Wの継ぎ | センターカット2ピース(V-JOINT) |
| 65MS TG・Wの穂先 | メガトップ スリルゲーム(カーボンソリッド) |
| 65MS TG・Wの継ぎ | ワン&ハーフ2ピース |
| 適合ライン | PE 0.6〜1.2号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | ルアー重量 | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| TYPE-C 65MS TG・W | 1.96m | 105g | 130cm | 20〜65g | 40,900円 |
| TYPE-C 62MHS-S・W | 1.88m | 91g | 98cm | 20〜65g | 39,700円 |

同じ紅牙MXのキャスティングで値段はほぼ同じなのに、性格が正反対。ここは好みで選んで大丈夫です。
全長1.88mは11機種で最短、仕舞98cmも最短、自重91gは最軽量タイ。
3つの数字すべてで最小を取っているのが、このTYPE-C 62MHS-S・Wです。
混んだ乗合船で胴の間に入っても振れますし、96%というカーボン含有率のとおり張りもあります。
継ぎ部にはV-JOINTが入っていて、センターカットにありがちな曲がりの段差を抑えてあるのが効いています。
もう一方のTYPE-C 65MS TG・Wは、メガトップのカーボンソリッドを使ったスリルゲームブランク。
先径1.1mm・カーボン含有率81%という数字が示すとおり、投げる竿としてはかなり柔らかい側に振ってあります。
じゃれつくようなアタリを乗せたい人向けで、逆に105gと仕舞130cmは62MHS-S・Wに負けます。
紅牙EX・AIR・紅牙・紅牙Xは、どのシリーズもキャスティングが1機種ずつ。
「硬め」と「柔らかめ」から選べるのは紅牙MXだけなので、調子の好みがはっきりしている人はここから見ると早いですね。
紅牙シリーズ全体の並びは ダイワの紅牙ロッド全5シリーズの比較記事 に書いてます。
シマノ 炎月SS C-S64M-T
| 穂先 | ソフチューブトップ |
| 継ぎ | グリップジョイント2ピース |
| リールシート | アップロック(竿尻から375mm) |
| 先径 | 1.6mm |
| カーボン含有率 | 95.5% |
| 適合ライン | PE MAX1.2号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | キャスト/バーチカル | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| C-S64M-T | 1.93m | 128g | 129.5cm | 20〜70g/20〜100g | 31,000円 |

短いのに128gで、数字だけ見ると重いんですが、胴の間で振れる安心感ってお金に代えがたいところがあるんですよね。
シマノは6フィート4インチというレングスの狙いを、船の胴の間からでも容易にキャストできることだと説明しています。
乗合で真ん中の釣座に入ると前後に人がいて、長い竿は素振りすらできません。
そこを前提に長さを決めたと明言している機種は、11機種のなかでもこれだけですね。
1.93mと短いのに自重128gは11機種で最重で、100gの炎月XRとは28gの差。
持ち重りは短さで打ち消せますが、軽さを最優先する人は炎月XRか、91gの紅牙3機種を見ることになります。
ダイワ 紅牙 C65MHS-S・K
| ブランク素材 | HVFナノプラス |
| 補強 | バット部にブレーディングX |
| 継ぎ | センターカット2ピース |
| 先径/元径 | 1.0/9.4mm |
| カーボン含有率 | 92% |
| 適合ライン | PE 0.6〜1.2号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | ルアー重量 | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| C65MHS-S・K | 1.96m | 106g | 103cm | 20〜65g | 25,300円 |

この値段で仕舞103cmは、正直かなりおいしい買い物だと思います。
紅牙MXの98cm、炎月エクスチューンの102.7cmに続く仕舞103cmで、しかも実勢価格は1万円台です。
3万円・4万円クラスの機種と持ち運びでは並んでしまうので、車が小さい人にはここが一番効きます。
紅牙 C65MHS-S・Kの先径1.0mmに対して、炎月TTと炎月BBのS610Mは1.5mm。
斜め引きの前アタリを目で拾いたいなら、細いほうが動きが見えます。
そのかわり自重106gと、同価格帯としては軽くも重くもない真ん中あたり。
シマノ 炎月TT S610M
| 穂先 | チューブラーティップ |
| 継ぎ | ワン&ハーフ2ピース |
| リールシート | アップロック(竿尻から375mm) |
| 先径 | 1.5mm |
| カーボン含有率 | 93.6% |
| 適合ライン | PE MAX1.2号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | キャスト/バーチカル | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| S610M | 2.08m | 117g | 140cm | 20〜70g/20〜100g | 23,600円 |

BBとカーボン5ポイント差で、仕舞は28cm短い。ここは素直にTTを推しますね。
同じ2.08m・キャスト20〜70gのS610Mでも、炎月TTはカーボン93.6%・仕舞140cm、炎月BBは88.5%・168.2cm。
実勢の差は数千円です。
継ぎがワン&ハーフかグリップジョイントかの違いなので、ロッドケースに収めたい人ほどTT側の価値が上がります。
炎月のキャスティングは1.93m〜2.08mに収まっていて、その上限がこのS610M。
ミヨシやトモに入って思い切り飛距離を出したい日には、この5〜15cmの差が効いてきます。
シマノ 炎月BB S610M
| 穂先 | チューブラーティップ |
| 継ぎ | グリップジョイント2ピース |
| リールシート | シマノオリジナルシート(アップロック) |
| 先径 | 1.5mm |
| カーボン含有率 | 88.5% |
| 適合ライン | PE MAX1.2号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | キャスト/バーチカル | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| S610M | 2.08m | 116g | 168.2cm | 20〜70g/20〜100g | 20,200円 |

仕舞168.2cmは、電車釣行の人だけは本気で気をつけてください。
シマノは炎月BBのS610Mについて、40〜60gのタイラバを楽にキャストできて、M調子のしなやかさでフッキングもオートマチックに決まると書いています。
合わせの動作をしなくても掛かる設計なので、キャスティング未体験の人にもすすめられるという説明ですね。
公式の想定シーンも「水深5〜40m+α、投げやすさ重視」と具体的です。
仕舞168.2cmは11機種で最長で、最短の紅牙MX TYPE-C 62MHS-S・W(98cm)とは70cm差。
軽自動車に積むと助手席を倒す必要が出るので、車の都合が先にある人はTT側か紅牙側を見たほうが早いです。
ダイワ 紅牙X 69MHS-S
| 補強構造 | ブレーディングX |
| 継ぎ | センターカット2ピース |
| 先径/元径 | 1.0/9.9mm |
| カーボン含有率 | 85% |
| 適合ライン | PE 0.6〜1.2号 |
| モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | ルアー重量 | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| 69MHS-S | 2.06m | 110g | 108cm | 20〜65g | 16,500円 |

「投げる用にもう1本」という買い方をするなら、ここから入って何も困らないと思います。
紅牙Xの69MHS-Sはセンターカット2ピースなので、2.06mを108cmまで畳めます。
ほぼ同じ長さの炎月BB S610M(2.08m)が168.2cmなので、値段は紅牙Xのほうが安いのに60cm短いという逆転が起きています。
ベイトのタイラバ竿と2本まとめて1本のロッドケースに入るのは、地味に効く差ですね。
ブレーディングXはブランクの最外層をカーボンテープでX状に締め上げる補強で、キャスト時のねじれを抑えます。
1万円台のロッドでこの構造が入っているのは、投げる竿としてかなり素直な設計です。
11機種のカーボン含有率は81〜99.3%で、紅牙Xの85%は下から2番目。
樹脂の比率が高いぶんブランクは粘りますが、振り抜いたときのシャープさでは上位機種に届きません。
一日中投げ続けて物足りなくなったら、そのときに上を見ればいいと思います。
キャスティングタイラバロッド11機種の比較表
| シリーズ | モデル | 全長 | 自重 | 仕舞寸法 | 投げられる重さ | 適合PE | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ダイワ 紅牙EX | C69MHS-SMT・J | 2.06m | 91g | 165cm | 20〜80g | MAX1.2 | 77,000円 |
| ダイワ 紅牙AIR | C72MHS-SMT・E | 2.18m | 91g | 113cm | 20〜100g | MAX1.2 | 60,000円 |
| シマノ 炎月エクスチューン | C-S66ML+-S | 1.98m | 103g | 102.7cm | 20〜60g | MAX1 | 55,700円 |
| シマノ 炎月XR | C-S68M-T | 2.03m | 100g | 134.9cm | 20〜70g | MAX1.2 | 44,500円 |
| ダイワ 紅牙MX | TYPE-C 65MS TG・W | 1.96m | 105g | 130cm | 20〜65g | 0.6〜1.2 | 40,900円 |
| ダイワ 紅牙MX | TYPE-C 62MHS-S・W | 1.88m | 91g | 98cm | 20〜65g | 0.6〜1.2 | 39,700円 |
| シマノ 炎月SS | C-S64M-T | 1.93m | 128g | 129.5cm | 20〜70g | MAX1.2 | 31,000円 |
| ダイワ 紅牙 | C65MHS-S・K | 1.96m | 106g | 103cm | 20〜65g | 0.6〜1.2 | 25,300円 |
| シマノ 炎月TT | S610M | 2.08m | 117g | 140cm | 20〜70g | MAX1.2 | 23,600円 |
| シマノ 炎月BB | S610M | 2.08m | 116g | 168.2cm | 20〜70g | MAX1.2 | 20,200円 |
| ダイワ 紅牙X | 69MHS-S | 2.06m | 110g | 108cm | 20〜65g | 0.6〜1.2 | 16,500円 |
シマノの「投げられる重さ」はキャストウェイト、ダイワはルアー重量の公表値です。
価格と自重は、きれいには比例しません。
炎月XRの100gが、上位の炎月エクスチューン103gを下回っています。
仕舞寸法にいたっては、価格とほぼ無関係。
最安の紅牙Xが108cm、最上位の紅牙EXが165cmです。
投げられる重さは9機種が60〜70gで横並びで、突出しているのは紅牙AIRの100gだけです。
← スワイプで全機種を比較できます →
| 7万円台 | 5万〜6万円台 | 5万〜6万円台 | 3万円台後半〜4万円台 | 3万円台後半〜4万円台 | 3万円台後半〜4万円台 | 2万円台後半〜3万円台前半 | 2万円台後半〜3万円台前半 | 1万〜2万円台前半 | 1万〜2万円台前半 | 1万〜2万円台前半 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 写真 | |||||||||||
| シリーズ/型番 | ダイワ 紅牙EX C69MHS-SMT・J | ダイワ 紅牙AIR C72MHS-SMT・E | シマノ 炎月エクスチューン C-S66ML+-S | シマノ 炎月XR C-S68M-T | ダイワ 紅牙MX TYPE-C 65MS TG・W | ダイワ 紅牙MX TYPE-C 62MHS-S・W | シマノ 炎月SS C-S64M-T | ダイワ 紅牙 C65MHS-S・K | シマノ 炎月TT S610M | シマノ 炎月BB S610M | ダイワ 紅牙X 69MHS-S |
| 全長 | 2.06m | 2.18m | 1.98m | 2.03m | 1.96m | 1.88m | 1.93m | 1.96m | 2.08m | 2.08m | 2.06m |
| 自重 | 91g | 91g | 103g | 100g | 105g | 91g | 128g | 106g | 117g | 116g | 110g |
| 仕舞寸法 | 165cm | 113cm | 102.7cm | 134.9cm | 130cm | 98cm | 129.5cm | 103cm | 140cm | 168.2cm | 108cm |
| 投げられる重さ | 20〜80g | 20〜100g | 20〜60g | 20〜70g | 20〜65g | 20〜65g | 20〜70g | 20〜65g | 20〜70g | 20〜70g | 20〜65g |
| 適合PE | MAX1.2 | MAX1.2 | MAX1 | MAX1.2 | 0.6〜1.2 | 0.6〜1.2 | MAX1.2 | 0.6〜1.2 | MAX1.2 | MAX1.2 | 0.6〜1.2 |
| 定価(税抜) | 77,000円 | 60,000円 | 55,700円 | 44,500円 | 40,900円 | 39,700円 | 31,000円 | 25,300円 | 23,600円 | 20,200円 | 16,500円 |
スペックはダイワ・シマノ各公式製品ページ(2026年9月時点)の数値。価格は税抜のメーカー希望本体価格です。「投げられる重さ」はシマノがキャストウェイト、ダイワがルアー重量の公表値で、メーカーで呼び方が違うだけの同じ欄として並べています。価格帯のラベルは守備範囲の違いを示すもので、優劣ではありません。

同じルアー耐荷重のシマノとダイワをLSJとシーバスで使い分けてきた感覚だと、シマノのほうがバットからしっかりしてて投げごたえがあります。ダイワは全体的に柔らかい感じ。個人的な感覚の話なので完全に好みだと思うんですが、そんな偏見が強いから長年シマノばっかり使ってるんですよね。
キャスティングタイラバロッドのコスパランキング ベスト3
🥇 1位:ダイワ 紅牙X 69MHS-S
実勢1万円台前半で2.06m・110g・仕舞108cm。
11機種で最安なのに、畳んだ長さは4番目に短い108cmです。
ブレーディングXでねじれを抑えてあり、投げられるヘッドも20〜65gと他機種と横並び。
最初の1本で妥協する部分がほぼありません。
🥈 2位:シマノ 炎月TT S610M
定価1万円台半ばでカーボン含有率93.6%、全長2.08mは炎月のキャスティングで最長です。
ひとつ下の炎月BBとは仕舞が28cm違い、ロッドケースに入れる前提ならこちらが素直な選択になります。
🥉 3位:ダイワ 紅牙 C65MHS-S・K
実勢2万円弱で仕舞103cm。
3万円・4万円クラスの機種と並ぶ携行性が、この値段で手に入ります。
先径1.0mmは同価格帯の炎月TT・BB(1.5mm)より細く、斜め引きの前アタリを目で拾いたい人向けです。
ロッド×リールのおすすめ組み合わせ3パターン
ロッド側の適合ラインはPE MAX1号から1.2号なので、スピニングは2500〜3000番でPE0.8号を200m巻ければ十分。
まず投げてみたい人(合計2万円前後)
ダイワの紅牙X 69MHS-Sに、シマノの22サハラ C3000HGを合わせます。
C3000サイズなのでPE0.8号を200m巻いても余裕があり、下巻きの手間もかかりません。
ベイトのタイラバ一式を持っている人が「投げる用」を足す出費としては、現実的な範囲ですね。
荷物を小さくしたい人(ダイワで揃える)
紅牙MXのTYPE-C 62MHS-S・Wと、ダイワの25カルディア LT3000-XHの組み合わせ。
ロッドは仕舞98cmで11機種の最短、リールもLTボディの3000番なので、タックル全体が小さくまとまります。
XHのエクストラハイギアなら、キャストして斜めに引いてくる回収の速さでも困りません。
一日中投げ続ける人(軽さで選ぶ)
炎月XRのC-S68M-Tに、シマノの23ストラディック C3000XGを合わせます。
シマノのキャスティングでいちばん軽い100gのロッドを中心に組んだ形。
キャスト20〜70g・バーチカル20〜100gと守備範囲も広いので、船が流れ出したらそのまま真下に落とす釣りへ切り替えられるのが強みですね。
ベイトタックルとの使い分けは キャスティングタイラバのタックルをティップランへ流用する記事 にも書いてます。
専用ロッドがないときの代用
手持ちのスピニングロッドで代用できるかは、ルアー重量の上限と穂先の硬さで決まります。
キャスティングタイラバで使うヘッドは40〜60gなので、ルアー重量の上限が60g以上あることが最低条件。
そのうえで穂先が張りすぎていると、巻いている最中の小さいアタリを弾いてしまいます。
| 手持ちのロッド | 代用の可否 | 理由 |
|---|---|---|
| スーパーライトジギング(SLJ) | かなり近い | ルアー上限60〜100gでスピニングが主流。穂先が張っているぶんアタリは弾きやすい |
| ティップランエギング | 秋の数釣りなら可 | 先が繊細で乗せやすい反面、バットが弱く大型は分が悪い |
| ひとつテンヤ | 条件付きで可 | 先調子で操作性寄り。2.3m前後と長めの機種が多く、船上では振りにくい |
| シーバス(ボートシーバス) | 重さ次第 | ルアー上限が40〜50gで止まる機種が多く、60gが投げられるか要確認 |
ジャンル別の細かい線引きは タイラバロッドの代用を検証した記事 に書いてます。

代用でいちばん多い失敗は、ロッドが硬すぎて乗らないやつです。飛ばすことより、弾かないことを優先してください。
キャスティングタイラバロッドのよくある質問
普通のタイラバロッドと何が違いますか?
リールの種類とガイドの向きが違います。
一般的なタイラバロッドはベイトリール用で、ガイドが上向きに付いていてキャストには向きません。
キャスティングモデルはスピニング用にガイドが下向きで口径も大きく、リールシートもアップロックになっています。
何gまでのタイラバを投げられますか?
現行11機種のうち9機種は60〜70gが上限で、紅牙EXが80g、紅牙AIRのC72MHS-SMT・Eが100gまで対応します。
実釣で使うのは40〜60gが中心なので、どの機種でも重さで困る場面はほとんどありません。
シマノは「キャストウェイト」と「バーチカルウェイト」を分けて公表していて、真下に落とすだけなら100gまで背負える機種でも、投げていいのは70gまでという書き方をしています。
長さは何フィートを選べばいいですか?
乗合船で釣座を選べないなら6フィート台前半、自分の船やミヨシ・トモが確保できるなら7フィート前後です。
シマノは炎月SSの6フィート4インチについて、船の胴の間からでも容易にキャストできる長さだと説明しています。
船の上では岸のようにフルスイングできないので、飛距離より振り抜けるかどうかを先に考えたほうが結果は良くなります。
スピニングリールは何番を合わせますか?
2500番から3000番が基準です。
ロッド側の適合ラインがPE MAX1号から1.2号なので、0.8号を200m巻ければ十分。
斜め引きは回収の距離が長くなるため、ギア比はハイギア以上のほうが手返しが上がります。
ベイトのタイラバロッドで投げてはいけませんか?
ベイトタックルでも軽く投げることはできますが、乗合船では周囲との事故につながりやすいです。
ベイトリールはバックラッシュのリスクがあり、ガイドが上向きの竿は投げたときにラインが竿に当たって飛距離も伸びません。
投げる釣りをするなら、スピニング用に設計されたキャスティングモデルを用意したほうが安全です。
スーパーライトジギングのロッドで代用できますか?
ルアー重量の上限が60g以上あるスピニングモデルなら、かなり近い使い方ができますね。
ただしスーパーライトジギングのロッドはジグを動かす前提で穂先に張りがあり、巻いている最中の小さいアタリを弾きやすいところが弱点になります。
秋の高活性な時期なら気になりませんが、渋い日ほど差が開いてきます。
紅牙と炎月、どちらを選べばいいですか?
持ち運びを優先するなら紅牙、投げられる重さの幅を取るなら炎月という分け方です。
紅牙のキャスティングは6機種のうち4機種が仕舞113cm以下で、いちばん短いのは98cmです。
炎月は4機種がキャスト20〜70g・バーチカル20〜100gで揃っていて、投げる釣りと真下に落とす釣りを1本で回せるのが強みですね。
関連記事
炎月シリーズ全体のベイトモデルまで含めた並びは シマノのタイラバロッド「エンゲツ」全8種のまとめ に書いてます。
※ スペックはダイワ・シマノ両社の公式サイト掲載値です(2026年9月17日確認)。
※ スペック表の価格はメーカー希望本体価格(税抜)で、本文中の価格感はAmazon等の実勢価格を参考にしています。
※ シマノの「投げられる重さ」はキャストウェイト、ダイワはルアー重量の公表値です。

