ボートの保管はマリーナ・係留・陸置きのどれにする?年48,000円で海上係留を選んだ理由と料金の水準
マイボートを持つと、船をどこに置くかで毎年の出費と手間がかなり変わります。

マリーナって、やっぱり高いの?

港に係留するのと、何がどれくらい違うんだろう
置き方は大きく分けて、マリーナ、自治体などの係留施設への海上係留、自宅などへの陸置きの3つ。
自分は最初から海上係留で、県が管理する護岸に年48,000円で置いています。
決め手は釣り場に近くて安いことでした。
その代わり、台風の前や船底の汚れなど、安さと引き換えの手間もしっかり付いてきます。
この記事でわかること
- マリーナ・海上係留・陸置きの違い
- 自治体とマリーナの公開料金表から出した23ftの年額
- マリーナの揚降料と保証金
- 年48,000円の海上係留を選んだ理由
- 海上係留で困っていること(台風前・船底・雨水・盗難)
保管料のほかの維持費まで知りたいなら
保管料は維持費の一部です。検査・メンテナンス・保険まで足した1年分の実例は、別の記事に表でまとめました。
ボートの保管方法には何がある?
ボートの置き場所は、次の3つのどれかになります。
| 置き方 | どこに置くか | 保管料のほかにかかるもの |
|---|---|---|
| マリーナの陸上保管 | マリーナの陸のヤードに船台ごと置き、乗る日に海へ下ろしてもらう | 上げ下ろしの揚降料・船台料など |
| 海上係留 | マリーナの桟橋か、自治体が管理する港・漁港の係留施設に浮かべたまま置く | マリーナなら用役費など。自治体の施設は使用料が中心 |
| 陸置き(自宅など) | トレーラーに載せて自宅の敷地などに置き、乗る日に海まで運ぶ | トレーラーの検査・登録、海へ下ろす場所の利用料など |
免許のいらない2馬力ボートなら、車の屋根に積んで運び、家に置いておく人もいます(2馬力ボートの危険性と楽しみ方)。
陸置きは、トレーラー側の手続きが要る
トレーラーで運ぶなら、そのトレーラーは自動車として検査と登録を受けることになります。
引っぱる車との組み合わせによっては、牽引免許が要ることも。
船の置き場所とは別に、車まわりの準備も要ります。
空いている岸壁に、勝手にはつなげない
港や川に空いている場所があっても、許可なく船を置いておくことはできません。
たとえば広島県では、令和5年4月からすべてのプレジャーボートに係留保管場所の届出が義務になりました。
放置等禁止区域に無許可でつないでいる船は、撤去指導の対象です。
岡山県の係留施設も、県への届出が受理されていることと、担当事務所の使用許可を受けることが利用の条件になっています。

料金表の安さだけ見て、空いている岸壁に置けばいいや、とはならないんですよね
保管料はどれくらい違う?公開されている料金表で比べると

保管料は、自治体もマリーナも料金表を公開しているところが多く、船の長さを当てはめれば年額が出せます。
23ft(約7m)の船で拾うと、こうなりました。
| 置き方 | 施設(料金表) | 料金表の金額 | 23ftの年額 |
|---|---|---|---|
| 海上係留 | 福島県 プレジャーボート用指定泊地 | 動力船 艇長7mまで月2,400円、7m〜14m月3,300円(税抜) | 約2.9万〜4.0万円 |
| 海上係留 | 高知県 県管理漁港の係留施設 | 船長6m以上 係船環A月3,400円、浮桟橋月4,400円(係船環B・Cはこれより安い) | 約4.1万〜5.3万円 |
| 海上係留 | 岡山県 県管理の係留施設 | 簡易型護岸等係留 年45,050円〜桟橋係留 年80,970円 | 約4.5万〜8.1万円 |
| マリーナ陸上 | 宇土マリーナ(熊本県) | 23ft 艇置料 年171,600円+リース船台料 年50,600円 | 約22.2万円+揚降料 |
| マリーナ陸上 | マリーナ高浜(愛知県) | 23ftまで 年253,000円(税込)、貸船台料66,000円は別 | 約25.3万円+船台料・揚降料 |
| マリーナ陸上 | 保田漁協(千葉県) | 1ftあたり年13,000円+施設使用料 年88,400円(税抜) | 約38.7万円 |
| マリーナ海上 | マリーナ高浜(愛知県) | いちばん小さいCバース(24ftまで〜31ftまで同額)年528,000円(税込) | 約52.8万円 |
表の自治体の係留施設は年3万〜8万円ほど。
マリーナの陸上保管になると、同じ23ftで年20万円台から40万円近くまで上がります。
ケタがひとつ変わる、と言っていい開きですね。
マリーナは、乗るたびの揚降料も足して考える
マリーナの陸上保管は、海に下ろして上げる揚降料が1回ごとにかかる料金表が多いです。
マリーナ高浜の23ftは1回往復6,578円なので、月2回・年24回乗れば揚降料だけで約15.8万円。
宇土マリーナのように、年20回分をまとめて払う料金(23ftで52,800円)を用意しているところもあります。
乗る回数が多い人ほど、保管料の欄より揚降料の欄で差がつきます。
最初に保証金を預けるマリーナもある
マリーナ高浜は保管料と同額、保田漁協は年間保管料の1.5倍を保証金として預ける決まりです。
保田漁協はさらに申込証拠金が10万円で、陸上保管の新規募集は今は止まっています。
宇土マリーナも、初年度は23ftで検査料38,500円が保管料と別建てです。
契約する年は、年額の2倍を超えるお金を一度に用意することもあります。
マリーナの海上係留が、陸上保管より安いとは限らない
海上係留は陸上保管より安く設定されている、と案内しているマリーナもあります。
ところがマリーナ高浜の料金表では、海上保管はいちばん小さいCバースでも年528,000円(24ftまでから31ftまで同額)。
23ftの陸上保管253,000円の倍以上です。
自分はどこに置いている?県管理の護岸に海上係留で年48,000円
自分の船は、県が管理する護岸に海上係留しています。
保管料は年48,000円で、月にすると4,000円。
23ftの維持費を内訳まで出した記事に載せた金額と同じで、今も変わっていません。
選んだ理由は、釣り場に近いことと、料金が安いことの2つです。
ほかの置き方と比べて決めたわけではなく、最初から係留でした。
なので、マリーナや陸置きを使った感想は持っていません。
年48,000円は、公開されている料金表のどのあたり?
上の表の自治体の係留施設(年3万〜8万円)の中に、ちょうど収まる金額です。
マリーナ陸上の料金表でいちばん安かった宇土マリーナの約22.2万円と比べても、差は年17万円ほど。
揚降料を足せば、差はもっと開きます。
海上係留で、実際に困っていることは?

安くて近い代わりに、海上係留ならではの手間とリスクをいくつも抱えています。
困っているのは、台風や荒天のとき、船底の汚れ、たまる雨水、それと盗難の心配です。
台風の前は、船まで行ってガードとロープを足す
台風が来る前には船のところへ行き、ボートの横につけるガード(タイヤとか)を追加しています。
係留するためのロープも、このときに足します。

台風のたびにこれをやるんですが、めちゃくちゃ面倒くさいです
海が荒れる日は、台風でなくても船のことが心配です。
半年で、船底は海藻と貝だらけになる
海に浮かべたままなので、船底はどんどん汚れていきます。
半年もすれば海藻や貝だらけで、スピードは出ないし、燃費も落ちる。
だから年1回の塗装は必須です。
塗装は自分ではやらず、業者や販売店に頼んでいます。
船底に貝や海草がつかないのは陸上保管のメリットとして、マリーナ側も挙げているところです。
雨水がたまるので、様子を見に行く手間がある
雨が降ると船に雨水がたまるので、状態を見に行く手間もかかります。
釣りに行かない日でも、船のところへ行く用事ができます。
盗難も心配
最近は盗難も多く、これも心配のひとつ。
周りで実際に被害があったので、なおさら心配です。
万一のときの備えは、ボート保険の内容と金額の記事にまとめています。
それなら、マリーナに置いたほうが安心?
海上係留を続けている自分から見ると、マリーナは安心だと思っています。

台風前の作業も、船底の貝も、盗難も。海上係留はこれらが心配だから、やっぱりマリーナ安心だよね
ただ、自分はマリーナに船を置いたことがありません。
安心と感じるのは、海上係留の手間とリスクを毎年負っている側からの見方です。
マリーナの案内を読むと、陸上保管は船底に貝や海草がつかない代わりに、上げ下ろしはマリーナの営業時間内です。
早朝に出る日は前日までに下架を頼む、定休日明けなら前々日まで、という決まりも書かれていました。
好きな時間に出られるのは海上係留、手間とリスクを減らせるのはマリーナ。
年額の差を払ってでも減らしたいのはどちらの面倒か、で選ぶことになります。
置き場所を決める前に、何を確かめる?
- 釣り場までの近さ:自分が決めた理由のひとつ。港が遠いと、乗るたびに時間も燃料もかかる
- 保管料以外の欄:揚降料・船台料・用役費・保証金。マリーナは乗る回数で総額が変わる
- 空きと許可:自治体の係留施設は、空きがない・受け入れを止めている所もある
- 置ける船の大きさ:施設ごとに上限や下限がある(宇土マリーナの陸上は35ft以下、海上は原則30ft以上)
- 荒天のときの段取り:海上係留は、台風前の対策に自分で行くことになる
福島県の案内には、新しく係留したい人は船を買う前に問い合わせるよう書かれています。
岡山県の一覧も、施設ごとの空き隻数と、受け入れ停止中の港を載せていました。
置き場所が船の大きさの上限を決めた話は、中古ボートは何を見て買う?に書いています。
ボートの保管でよくある質問
マリーナの保管料は年いくらくらいですか?
公開されている料金表では、23ftの陸上保管で年20万円台から40万円近くまでありました。
多くは別に揚降料や船台料がかかり、保管料と同額か1.5倍の保証金を預けるマリーナもあります。
自治体の係留施設を使うと年いくらですか?
福島県・高知県・岡山県の料金表に23ftを当てはめると、年3万〜8万円ほどです。
自分は県が管理する護岸に、年48,000円で係留しています。
海上係留のデメリットは何ですか?
自分の場合は、台風前にガードとロープを足しに行く手間、半年で船底が海藻と貝だらけになること、たまる雨水、盗難の心配の4つです。
船底は年1回の塗装を業者や販売店に頼んでいます。
マリーナの揚降料は1回いくらですか?
23ftの料金表で、宇土マリーナは1回往復4,400円、マリーナ高浜は6,578円でした。
宇土マリーナには、年20回分をまとめて払う52,800円の料金もあります。
空いている岸壁にボートを置いてもいいですか?
許可なく係留することはできません。
広島県のように係留保管場所の届出を義務にし、放置等禁止区域の無許可係留を撤去指導の対象にしている県もあります。
自宅にボートを置くことはできますか?
トレーラーに載せて、自宅の敷地に置くという方法です。
トレーラーは自動車として検査と登録が必要で、牽引免許が要る場合もあります。
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