テンヤタチウオの電動リールダイワとシマノ7機種比較!デッドスロー巻きの下限と自重で選ぶ!

テンヤタチウオって、誘い上げて落として、をひたすら繰り返す釣りなんですよね。帰りの船で腕が笑ってます
秋の東京湾にドラゴン級が混じり始めると、テンヤ船の予約は一気に埋まります。
この記事は、そのテンヤタチウオだけに絞って電動リールを選ぶための比較。

タチウオに電動って大げさじゃない?手巻きのカウンター付きじゃダメなの?

テンヤ50号を一日誘い続けると腕が終わる。でも10万円は出せないんだよなあ
取り上げるのは、シマノのフォースマスター3サイズとプレイズ、ダイワのシーボーグ2サイズとレオブリッツ、あわせて7機種です。
ものさしにしたのは、テンヤタチウオ特有の3つ。
どこまで遅く巻けるか、手持ちで一日振れる自重か、指示ダナを刻めるカウンターか、です。
電動ジギングや電動しゃくりの話はここでは扱いません。
そちらは電動ライトジギングに使えるシマノの電動リール比較と電動ライトジギング向けダイワ電動リールの比較にまとめてあります。
・テンヤタチウオで電動が効く場面と、手巻きカウンターで足りる場面の線引き
・7機種の自重・巻上長・PE巻量・定価を公式値で横並びにした一覧
・「1mを10秒」の超低速巻きに、どの機能が効いてくるのか
・ドラゴン級を想定したときのドラグ力・巻上力の下限
・テンヤタチウオ目線のコスパランキング ベスト3とロッドとの組み合わせ3パターン
ドラゴン級が混じる秋以降の東京湾で、テンヤタチウオを1台でまかなうならシマノ フォースマスター600。
今回の7機種で唯一の最大ドラグ10kg、シマノ巻上力6.0kgを持ちながら、自重は490gとアンダー500gに収まります。
PEは2号300mでテンヤの標準ど真ん中。
細い2芯ライトケーブルとタッチドライブの組み合わせも、手持ちで一日誘う釣りによく合います。
実勢は6.2万円前後で、軽さ優先の対抗馬や5万円台の入口機との比較は本文にまとめました。
電動が効くテンヤ、手巻きで足りるテンヤ
全員に電動を勧める気はありません。
テンヤタチウオの誘いは、ヤマシタの解説によれば、ただ巻きとストップ&ゴーの2パターンが基本。
速さの目安は1mを10秒ほどで巻くところからで、東京湾ではタナが狭いため「50cm巻いて3秒止める」が基準になります。
分速に直すと6mほど。
この速度を手首で一定に保ち続けるのは、正直かなりしんどい作業。
ヤマシタも「電動リールを使用していればスピードを一定に出来るので便利」と書いていて、電動を選ぶ理由の本体はここにあります。
- 電動が効く人:朝から夕方まで手持ちで誘い続ける/水深80m超のポイントに通う/等速の巻きスピードを数字で再現したい/ドラゴン級の取り込み前に主導権を握りたい。
- 手巻きで足りる人:釣行が年数回/水深40m前後の浅場が中心/バッテリーとコードの持ち運びが面倒/予算を竿とテンヤに回したい。
手巻きのカウンター付きは、2万円台から水深表示と船べりアラームが手に入ります。
浅場中心なら、そちらのほうが荷物も予算も軽い。
候補はダイワのタチウオ用カウンター付きリール8機種の世代比較で整理してあります。
逆に、電動の真価が出るのは巻き上げの速さより遅さの側だと思っています。
カタログの「常用巻上速度」は1kg負荷時の最高速に近い数字なので、テンヤの判断材料としてはあまり役に立ちません。
見るべきは、いちばん遅い設定でテンヤ40〜50号を背負ったまま止まらずに動き続けるか。

電動を買う前に竿とテンヤを揃えたほうが釣果は伸びます。リールは後から足しても遅くないですよ
テンヤタチウオで見るべき4つの数字と機能
選定に使った物差しを先に書いておきます。
- デッドスローの下限:巻上げレバーやダイヤルの最小値で、テンヤ40〜50号を吊ったまま等速を保てるか。ダイワは「電動スロー巻上げ」、シマノは「微細速度設定」「速度一定モード」が該当する。
- 自重:誘い上げと落とし込みを一日繰り返すため、375〜500gのレンジでは100gの差が夕方に効いてくる。
- 糸巻量:東京湾はPE1.5号が中心で、船宿の指示はたいてい2号以下。水深は10m台から100m超まで動くので、1.5号を250m以上巻ければ足りる。
- ドラグと巻上力:1mを超えるドラゴン級と、隣とのオマツリを解くときの余力。ドラグ5kgクラスでも獲れるが、余裕があるほど強引にやれる。
テンヤの号数は、東京湾ならおおむね40号か50号が基本で、状況によって30号も使われます。
号数選びそのものは船タチウオテンヤのおすすめ比較のほうが詳しいので、そちらへどうぞ。
ダイワは公式サイトのおすすめターゲット表で、タチウオの適合を150番と200番が●(メイン)、100番は〇(サブ)と分けています。
メーカー自身が150〜200サイズをタチウオの本流と位置づけているわけで、番手選びの出発点として素直に信用していいと思います。

テンヤタチウオに使える電動リール7機種
並び順は定価(税抜)の高い順。
同額のフォースマスター600と300は、テンヤ寄りの600から並べています。
ダイワ シーボーグ150J
| ボディ | 高剛性アルミフレーム |
| モーター | MAGMAX(マグマックス)モーター |
| ギア | ハイパードライブデジギア(ドライブギア+ピニオンギア) |
| ドラグ | ATD/最大7.5kg |
| ベアリング | 13個(マグシールドボールベアリング搭載) |
| カウンター | ドット液晶/手巻きスピード表示・電子ドラグサウンド・デプスアラーム・電動シャクリ・水深補正 |
| ハンドル | 65mmシングル+アルミラウンドノブM |
| 巻上力 | 最大18kg(スーパーリチウム使用時20kg)/JAFS基準6kg |
| その他 | 新形状JOGパワーレバー(アルミ切削・左右でレバー角度が逆)/DAIWA CONNECTED 電動モバイルセッティング対応/PE専用 |
| 定価(税抜) | 106,800円 |
| モデル | 自重 | 巻上長 | PE(号-m) | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|
| 150J | 385g | 54cm | 1-400/1.5-300/2-200 | 106,800円 |
| 150JL | 385g | 54cm | 1-400/1.5-300/2-200 | 106,800円 |

カタログに「テンヤ50号」って書いてある電動、そうそう無いんですよ
ダイワの製品ページには、テンヤ50号ならば巻上げレバー値1からのデットスロー巻上げも可能という一文があります。
テンヤタチウオを想定した表現がカタログ本文に入っている電動リールは、今回の7機種でこれだけ。
1mを10秒という誘いの速度に、いちばん近いところから始められる一台になります。
ベースになったのは、ダイワ史上最軽量375gのシーボーグ100サイズ。
そこから10g増やすだけで、PE1.5号を300m背負えるようにしたのが150サイズです。
公式は200サイズ比で自重21%の軽量化、容積20%のコンパクト化と明記しています。
誘い上げと落とし込みを朝から夕方まで繰り返すテンヤだと、この105gの差は想像以上。
いちばんの難点は、2026年9月発売でまだ実物が出回っていないこと。
2026年8月25日の時点でAmazonの取り扱いは始まっておらず、釣具店の予約価格は税込8.8万円前後です。
公式の製品ページにはクラッチ操作の詳細(ワンプッシュONの可否)とロッドクランプの適合が書かれておらず、この2点はカタログ待ち。
秋の初戦から使いたいなら予約、9月中に判断したいなら次のフォースマスター600、という分かれ方になります。
いま在庫があって軽さも欲しい場合は、兄弟機のシーボーグ100サイズ(375g・PE1号300m)が現実解のひとつ。
シマノ フォースマスター600
| ボディ | CI4+(高強度軽量素材) |
| モーター | ムテキモーター+(特殊希土類磁石の上位ブラシモーター) |
| ドラグ | カーボンクロスワッシャ/最大10kg・e-エキサイティングドラグサウンド |
| ベアリング | 8個(S A-RB/レベルワインドにローラーベアリング2個) |
| 電動操作 | タッチドライブ・微細速度設定2段階・スピードクラッチ・ファイヤーマッハ・モータークラッチリンク |
| カウンター | 探見丸スクリーン+探見丸スケール連動/巻上距離アラーム/手巻きスピード表示 |
| スプール | フォールレバー搭載 |
| 巻上力 | シマノ巻上力6.0kg/常用巻上速度195m/分 |
| 電源コード | 2芯ライトケーブル |
| 定価(税抜) | 95,200円 |
| モデル | 自重 | 巻上長 | PE(号-m) | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|
| 600 | 490g | 67cm | 2-300/3-200 | 95,200円 |
| 601 | 490g | 67cm | 2-300/3-200 | 95,200円 |
| 600DH | 495g | 67cm | 2-300/3-200 | 95,200円 |
| 601DH | 495g | 67cm | 2-300/3-200 | 95,200円 |

ドラグ10kgは、正直テンヤには過剰に見えます。でもオマツリを解くときの安心感が違うんですよね
シマノは自社の東京湾テンヤタチウオ記事で、片手操作ができる600番を推奨機に挙げています。
根拠に挙がっているのは、最大ドラグ力10kgへのパワーアップ。
Sコンパクトボディによるパーミングのしやすさと、アンダー500gという自重も、そこに並んでいます。
今回の7機種でドラグが二桁に届くのは、この600番とダイワのシーボーグ200サイズの2つだけ。
そのうち、シマノ巻上力6.0kgを持つのは600番だけです。
意外と語られないのが電源コードの太さ。
フォースマスターの中で2芯ライトケーブルを使うのは600番と200番で、300番は通常の2芯です。
竿を上下させ続けるテンヤでは、硬いコードがロッドに触れる感触が地味なストレスになります。
タッチドライブと微細速度設定2段階、スピードクラッチが揃うので、誘い上げからクラッチオフ、落とし込みまでの流れも途切れません。
気になるのは糸巻量で、標準はPE2号300mと3号200m。
東京湾の指示は2号以下が基本なので、1号台の細糸で通したい人には器が大きすぎます。
1.5号で組むなら下巻きが前提になり、自重490gも軽い側ではありません。
手返しを上げたいなら、ハンドルアーム55mmのダブルハンドル仕様(600DH)という選択肢も。
シマノ フォースマスター300
| ボディ | CI4+(高強度軽量素材) |
| モーター | ムテキモーター+ |
| ドラグ | カーボンクロスワッシャ/最大5kg・e-エキサイティングドラグサウンド |
| ベアリング | 9個(S A-RB/レベルワインドにローラーベアリング2個) |
| 電動操作 | タッチドライブ・微細速度設定2段階・スピードクラッチ・速度一定モード・モータークラッチリンク |
| カウンター | 探見丸スクリーン+探見丸スケール連動/巻上距離アラーム/手巻きスピード表示 |
| スプール | フォールレバー搭載 |
| 巻上力 | シマノ巻上力3.0kg/常用巻上速度215m/分 |
| 電源コード | 2芯ケーブル |
| 定価(税抜) | 95,200円 |
| モデル | 自重 | 巻上長 | PE(号-m) | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|
| 300 | 405g | 65cm | 0.8-400/1-300/1.5-200/2-150 | 95,200円 |
| 301 | 405g | 65cm | 0.8-400/1-300/1.5-200/2-150 | 95,200円 |
| 300DH | 400g | 65cm | 0.8-400/1-300/1.5-200/2-150 | 95,200円 |
| 301DH | 400g | 65cm | 0.8-400/1-300/1.5-200/2-150 | 95,200円 |
定価は600番と同じ95,200円なのに、自重は405g。
糸巻量もPE0.8号400m/1号300mと細糸寄りで、100mを超えるポイントに通う人ほど数字が噛み合います。
フォールレバーと探見丸スクリーンも載っているので、落とし込みの速度管理と魚探情報の確認が手元で完結します。
そのかわり、ドラグは最大5kg、シマノ巻上力は3.0kgで、600番の半分。
電源コードもライトケーブルではなく通常の2芯になります。
ドラゴン級の突っ込みを力でねじ伏せるタイプではないので、ドラグワークで走らせる釣り方に合わせたい一台。

タチウオ以外にアマダイや中深場もやるなら、300番の糸巻量がいちばん潰しが利きますね
ダイワ シーボーグ200J
| ボディ | アルミ(FF構造=フロントモーター配置) |
| モーター | MAGMAX(マグマックス)モーター |
| ドラグ | ATD/最大10kg・電子ドラグサウンド |
| ベアリング | 12個(うちCRBB4個・マグシールドボールベアリング搭載) |
| 電動操作 | アルミ製JOGパワーレバー/モーターON/OFF連動クラッチ/ワンプッシュONクラッチ/電動スロー巻上げ |
| カウンター | ドット液晶/デプスアラーム/手巻きスピード表示 |
| 巻上力 | 最大28kg(スーパーリチウム使用時31kg)/JAFS基準10kg |
| 電源コード | スーパーエアコード(標準装備) |
| 定価(税抜) | 94,300円 |
| モデル | 自重 | 巻上長 | PE(号-m) | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|
| 200J | 490g | 55cm | 1.5-450/2-300/3-200 | 94,300円 |
※ 左ハンドル仕様とダブルハンドル仕様も公式サイトにラインナップされています(自重はダイワ公式の製品スペック表を参照)。

巻上力28kgって、テンヤタチウオでは半分も使わないんですけどね。使わない余裕が効く日もあるんです
ダイワのおすすめターゲット表では、200サイズのタチウオ欄が●(メイン)。
数字も余裕があって、最大巻上力28kg・ATD最大10kg、スーパーリチウムを使えば巻上力は31kgまで伸びます。
1m超のドラゴンが2本掛かっても、隣とオマツリしたまま浮かせても、力で困る場面はほぼ無いはず。
テンヤ目線でいちばん効くのは、モーターON/OFF連動クラッチ。
クラッチON時はレスポンスよく立ち上がり、クラッチOFF時はモーターが止まってフォール中のアタリを捉える、と公式が説明しています。
誘い上げて落とす、その落としの局面で食ってくるタチウオを想定すると、この動きは理にかなっています。
親指ひとつで巻上げもクラッチ操作もこなせるJOGパワーレバーとの相性も良好。
弱点は、自重490gが今回の重い側だということ。
PE1.5号450m・2号300mという器も、東京湾のテンヤには余ります。
タチウオ専用なら150サイズ、コマセマダイやライトヒラメと兼ねるなら200サイズ、という住み分けかなと思います。
シマノ フォースマスター200
| ボディ | CI4+(高強度軽量素材) |
| モーター | ムテキモーター+ |
| ドラグ | カーボンクロスワッシャ/最大5kg・e-エキサイティングドラグサウンド |
| ベアリング | 9個(S A-RB/レベルワインドにローラーベアリング搭載) |
| 電動操作 | タッチドライブ・微細速度設定1段階・スピードクラッチ・速度一定モード・楽楽モード・ファイヤーマッハ・モータークラッチリンク |
| カウンター | 探見丸スケール連動(スクリーン表示は非搭載)/手巻きスピード表示 |
| 巻上力 | シマノ巻上力3.0kg/常用巻上速度195m/分 |
| 電源コード | 2芯ライトケーブル |
| 定価(税抜) | 86,600円 |
| モデル | 自重 | 巻上長 | PE(号-m) | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|
| 200 | 395g | 66cm | 0.8-270/1-220/1.5-150 | 86,600円 |
| 201 | 395g | 66cm | 0.8-270/1-220/1.5-150 | 86,600円 |
| 200DH | 385g | 66cm | 0.8-270/1-220/1.5-150 | 86,600円 |
| 201DH | 385g | 66cm | 0.8-270/1-220/1.5-150 | 86,600円 |

385gは手に持つとちょっと感動しますよ。両軸リールの延長線という感じ
シマノの東京湾テンヤ解説では、200番のダブルハンドル仕様が「コンパクトで軽量、かつパワーのある小型電動リール」として、テンヤにもテンビンにもベストサイズだと書かれています。
ダブルハンドル仕様の385gは、今回の7機種で最軽量。
速度一定モードと楽楽モードを両方積んでいるのもこの番手だけで、等速の維持と喰い上げへの追従を機械側に任せられます。
割り切りもはっきりしていて、糸巻量はPE1号220m・1.5号150mまで。
東京湾で水深100mを超える日に1.5号で組むと、高切れ1回で釣りが終わりかねません。
フォールレバーは非搭載、探見丸もスクリーン表示ではなくスケール連動どまり。
浅場から中深度が主戦場で、とにかく軽い電動を求める人向けの番手。
ダイワ レオブリッツ200J
| ボディ | アルミ(ロープロ/ナローフォルム・ビス無しボディー) |
| モーター | BRITZ(ブリッツ)モーター/FFマグマイト構造 |
| ドラグ | ATD/最大8.5kg(カーボンワッシャ1枚) |
| ベアリング | 12個(CRBBは非搭載) |
| 電動操作 | JOGパワーレバー/ワンプッシュONクラッチ/船ベリ停止1〜5m/チョイ巻き・止め・シャクリ |
| カウンター | ドット液晶(PE0.6号から糸入力可・5か国語)/デプスアラーム(フォール・巻上げ10m毎/3パターン)/手巻きスピード表示 |
| 巻上力 | 最大25kg(スーパーリチウム使用時28kg)/JAFS基準9kg |
| 電源コード | AIRコード(135g) |
| 定価(税抜) | 81,800円 |
| モデル | 自重 | 巻上長 | PE(号-m) | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|
| 200J | 480g | 55cm | 1-600/1.5-450/2-300/3-200/4-170 | 81,800円 |
※ 左ハンドル仕様も公式サイトにラインナップされています。
ダイワの製品ページには、エリア別のおすすめターゲット表が載っています。
関東/中京は「タチウオ(天秤/テンヤ)」、関西と九州は「タチウオ(テンヤ)」が先頭に置かれた対象魚。
実勢5.7万円前後という価格を考えると、テンヤタチウオへの入口としてはかなり分のいい選択に見えます。
糸入力がPE0.6号から効くドット液晶に、フォールと巻上げの10m毎に鳴るデプスアラーム。
船ベリ停止は1〜5mの範囲で設定でき、指示ダナの上を探る誘いにはチョイ巻き・チョイ止めが使えます。
手巻きスピードもカウンターに出るので、電源を落として手巻きで通す日でも速度の再現が効くところ。
上位のシーボーグと比べると、マグシールドボールベアリングとCRBBが非搭載で、防錆の作り込みは一段落ちます。
モーターON/OFF連動クラッチも省かれているため、落とし込みのアタリを取る動きはシーボーグの200サイズに軍配。
公式が「ロッドクランプ:装着不可(オプション無し)」と書いている点も、竿掛けを併用したい人には見逃せない一行です。

防錆が弱い分、釣行後の真水洗いをサボると差が出ます。逆にちゃんと洗える人なら価格差ぶんの価値は十分ありますよ
シマノ プレイズ600
| ボディ | 高強度樹脂(グラスファイバー強化樹脂) |
| ドラグ | カーボンクロスワッシャ/最大5kg |
| ベアリング | 5個(S A-RB=ステンレス防錆ベアリング) |
| 電動巻上モード | 速度一定モード/楽楽モード |
| 非搭載 | タッチドライブ・スピードクラッチ・フォールレバー・探見丸連動・手巻きスピード表示 |
| 巻上力 | シマノ巻上力3.0kg/常用巻上速度155m/分 |
| 電源コード | 2芯ケーブル |
| 定価(税抜) | 57,200円 |
| モデル | 自重 | 巻上長 | PE(号-m) | 価格(税抜) |
|---|---|---|---|---|
| 600 | 470g | 59cm | 2-300/3-200/4-150 | 57,200円 |
電動を選ぶ理由が「等速を機械に任せたい」ひとつなら、速度一定モードは残っています。
負荷が変わっても設定速度を保つ働きと、テンションを一定にしてバラシを抑える楽楽モード。
テンヤの誘いに必要な芯の部分は、5万円台でも欠けていません。
そのかわりタッチドライブもスピードクラッチもフォールレバーも非搭載で、ベアリングは5個、ボディは高強度樹脂。
速度の変更はダイヤル操作になるため、誘いのリズムの中で微調整を入れたい人にはもどかしく感じるかもしれません。
ドラグ5kg・自重470gという数字も、上位機と並べると見劣りするところ。
それでも実勢4.2万円前後で電動の等速が手に入るのは、他に代わりがありません。
テンヤで意味を持つ機能だけの用語ミニ辞典
カタログに並ぶ機能のうち、テンヤタチウオで実際に手が動くものだけを抜き出しました。
| 用語 | メーカー | テンヤでの意味 |
|---|---|---|
| 電動スロー巻上げ | ダイワ | MAGMAXモーターの高トルクを使い、巻上値1の超低速域でもパワーを保つ機能。電源13〜16.8V・テンヤ鉛50号相当の負荷でも安定した超低速巻上げが可能と公式が明記している |
| 微細速度設定 | シマノ | 電動巻上速度を通常のダイヤル操作より細かく刻める機能。搭載段数は600番・300番が2段階、200番が1段階 |
| 速度一定モード | シマノ | 負荷の大小にかかわらず設定した速度を保つモード。1mを10秒という誘いを機械的に再現でき、釣れた速度の再現性が上がる |
| タッチドライブ | シマノ | 液晶画面をタッチして巻上速度をリアルタイムに変える操作機構。スピードロックを使えば速度を固定でき、両手を竿に使いながら巻き上げを維持できる |
| スピードクラッチ | シマノ | 電動巻上中にワンタッチでクラッチを切る機構。誘い上げから落とし込みへ、テンポを崩さずに移れる |
| フォールレバー | シマノ | サミングなしでフォール速度を調整するレバー。テンヤの落ちを一定に保ちたいときに効く(600番・300番が搭載) |
| JOGパワーレバー | ダイワ | ボディ中央のジョグダイヤル。竿を握った手の親指1本で巻上げとクラッチ操作ができ、空いた手をロッド操作に回せる |
| モーターON/OFF連動クラッチ | ダイワ | クラッチONで即立ち上がり、クラッチOFFでモーターが停止する連動機構。落とし込み中のアタリを取りやすくなる |
| ATD | ダイワ | 魚の引きに追従して自動でドラグ力を調整する機構。ドラゴン級の突っ込みに対してラインブレイクを抑えながら滑り出す |
| マグシールドボールベアリング | ダイワ | 磁性流体でベアリング自体を封止し、塩や水の侵入を抑える技術。シーボーグ系が搭載、レオブリッツ200番は非搭載 |

探見丸スクリーンは便利だけど、乗る船に親機が無いと使えないまま終わります。船宿に確認してから予算に入れましょう
テンヤタチウオ目線のコスパランキング ベスト3
「東京湾でテンヤ40〜50号、秋はドラゴン級も狙う」という前提で、実勢価格と装備の釣り合いから3台を選びました。
🥇 1位:シマノ フォースマスター600(600/600DH)
定価95,200円、実勢6.2万円前後。
最大ドラグ10kgとシマノ巻上力6.0kgを、アンダー500gの自重と細い2芯ライトケーブルで包んだ構成が決め手です。
タッチドライブ・微細速度設定2段階・スピードクラッチ・フォールレバーと、誘いの操作系も欠けがありません。
PE2号300mという器の大きさだけが弱点で、1.5号で組むなら下巻き前提になります。
🥈 2位:ダイワ レオブリッツ200J(200J)
定価81,800円、実勢5.7万円前後で今回の電動では入りやすい価格。
ダイワ公式のおすすめターゲット表に「タチウオ(天秤/テンヤ)」が名指しで並ぶ、いわば指名機です。
PE0.6号から糸入力できるドット液晶、10m毎のデプスアラーム、1〜5mの船ベリ停止と、タナを刻む道具は揃っています。
防錆ベアリングとモーター連動クラッチが省かれているぶん、釣行後の真水洗いはサボれません。
🥉 3位:シマノ フォースマスター200(200DH)
定価86,600円、実勢5.7万円前後。
ダブルハンドル仕様で385gという軽さは、一日手持ちで誘い続けるテンヤでそのまま体力の差になります。
速度一定モードと楽楽モードの両積みも、7機種ではこの番手だけ。
PE1号220mという糸巻量が上限なので、水深100m超のポイントに通う人は1つ上の番手を。
ロッドとの組み合わせ3パターン
予算感が違う3通りで、実勢価格ベースの組み合わせを用意しました。
電動デビューの1式:サーベルマスターSS テンヤ × プレイズ600
実勢の合計は7万円前後で、竿とリールをシマノで揃えた入門1式。
82調子のテンヤ専用ロッドに、速度一定モードを持つ電動を組み合わせるだけで、等速の誘いは形になります。
竿の選び分けはシマノのテンヤタチウオロッド比較にまとめてあります。
秋のドラゴン本番:サーベルマスターXR × フォースマスター600
合計10万円強、1m超が混じる秋以降の東京湾を想定した組み合わせ。
ドラグ10kgと巻上力6.0kgがあれば、走水や猿島沖の船団の中でオマツリを解くときも慌てずに済みます。
テンヤの号数と色の揃え方は船タチウオテンヤの重さ・メーカー比較もあわせてどうぞ。
軽さで一日粘る:アナリスターライトテンヤタチウオ × レオブリッツ200J
合計8万円強で、軽いテンヤを繊細に扱う方向へ振ったダイワ同士の組み合わせ。
30号や40号の軽いテンヤを使う日は、竿もリールも軽いほうがアタリが素直に出ます。
ダイワの竿のラインナップはダイワのテンヤタチウオロッド比較で確認できます。
タチウオの後の電動リールは、洗い方が違う
テンヤタチウオは、リールにとってなかなか過酷な釣り。
船上で暴れるタチウオの体表のヌメリと血が、ボディやハンドルに飛びます。
釣行後はドラグを締めた状態で弱いシャワーの真水を当て、塩とヌメリを流してから水気を拭き、ドラグを緩めて陰干しへ。
高圧の水は防水部の内側へ塩水を押し込みかねないので逆効果になります。
電源コードの端子も忘れずに。
接点に塩が残ると通電が不安定になり、シーズン中盤で急に巻き上げが止まる原因になります。
シーズン中に見ておきたいのは、糸長データと高切れ後の再入力の2つ。
タチウオの歯でリーダーごと持っていかれた後にカウンターを直さないと、指示ダナの数字が合わなくなります。
洗い方の細部は機種ごとに指定が違うため、最終的には各社の取扱説明書を優先してください。

タチウオのヌメリは乾くと本当に落ちません。船を降りたその日のうちに洗うのが結局いちばん楽ですよ
よくある質問
テンヤタチウオに電動リールは必要ですか?
必須ではありません。
ただ、テンヤタチウオの基本の誘いはただ巻きとストップ&ゴーで、1mを10秒ほどという遅い等速を長時間キープする釣りです。
ヤマシタの解説でも「電動リールを使用していればスピードを一定に出来るので便利」と書かれており、電動を選ぶ最大の理由はこの等速性にあります。
年数回の釣行で水深40m前後の浅場が中心なら、2万円台の手巻きカウンター付きでも十分に釣りは成立します。
1mを10秒という超低速まで、電動の巻き上げは落とせますか?
カタログの「常用巻上速度」は1kg負荷時の速い側の数字なので、そこからは判断できません。
ダイワはこの点を製品ページに書いていて、シーボーグの150サイズは「テンヤ50号ならば巻上げレバー値1からのデットスロー巻上げも可能」と明記しています。
シマノ側は微細速度設定と速度一定モードが該当し、段数は600番と300番が2段階、200番が1段階です。
PEラインは何号を何m巻けばいいですか?
東京湾のテンヤタチウオはPE1.5号が中心で、船宿の指示はたいてい2号以下です。
ポイントの水深は10m台から100m超まで動くため、1.5号を250m以上巻ければ足ります。
今回の7機種だと、シマノの200番だけが1.5号150mと足りない側なので、そこは1号220mで組む前提。
ドラゴン級は最大ドラグ5kgの小型電動でも獲れますか?
獲れます。
1mを超えるタチウオでも重量は2kg前後で、ドラグを締め上げて止める魚ではないからです。
やり取りではポンピングを避け、竿の角度を水平からやや立て気味で一定に保って巻き上げるのがヤマシタの推奨。
ドラグ力の余裕が効いてくるのは、むしろオマツリを解くときと、船べり直前で突っ込まれたときの主導権です。
バッテリーはどれを用意すればいいですか?
ダイワの小型電動は公式スペックで対応電源が直流12V〜16.8Vとされており、船の24V電源や家庭用100Vは使えません。
各社が専用のリチウムバッテリーを出していて、ダイワならスーパーリチウム、シマノならBTマスターが該当します。
ダイワ機は電圧が上がると数字も変わり、たとえばシーボーグの200サイズはスーパーリチウム使用時に最大巻上力28kg→31kg、常用巻上速度155m/分→172m/分へ伸びます。
対応電圧は機種ごとに違うので、購入前に取扱説明書で確認してください。
左ハンドルやダブルハンドルは選べますか?
シマノは4通り、ダイワは機種によって2〜3通りに分かれます。
フォースマスターの600番・300番・200番は、右ハンドルと左ハンドル、シングルとダブルが全部そろった構成。
ダブルハンドル仕様はハンドルアームが短くなり、600番なら65mm→55mm、200番は自重も10g軽くなります。
ダイワはシーボーグの200サイズが右左+ダブルハンドル、レオブリッツの200番とシーボーグの150サイズは右左の2通り。
竿を持つ手と逆側にハンドルが来る組み合わせを選ぶと、手持ちの誘いで持ち替えが減ります。
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※ スペック・定価は各メーカー公式サイトの製品ページ(シマノ=fish.shimano.com/ダイワ=daiwa.com)に掲載の数値で、価格は税抜きのメーカー希望本体価格です。
※ 出典はすべて公式サイト(source_tier: official)で、本文中の実勢価格はAmazon・楽天・Yahoo!ショッピング等の実勢価格(2026年8月25日時点)を参考にしています。
※ ダイワのシーボーグ150サイズは2026年9月発売予定のため、価格は釣具店の予約価格(税込)を掲載しました。
※ 誘い方・テンヤ号数・取り込みに関する記述は、ヤマシタ(株式会社ヤマリア)の「テンヤタチウオ入門者必見!東京湾のテンヤタチウオ徹底解説!」およびシマノ公式の東京湾テンヤタチウオ解説記事を参照しています。

