船検は自分で受けられる?代行なしで2回以上受けた当日の流れと、2026年7月からの手数料

船検の申し込みも当日の立会いも、毎回自分でやっています。代行に頼んだことは、まだ一度もないです
当日は30分から1時間ほどで終わります。
これまで指摘を受けたことはなく、毎回すんなり合格しました。

船検って、業者に頼まないと無理なんじゃないの?

手数料がいくらで、当日なにをされるのかが分からないんだよね
船検は自分で十分できます。
手数料は2026年7月1日の申請分から上がっているので、古い金額のまま覚えている人は注意が必要ですね。
この記事でわかること
- 自分で船検を受けるときの、申請から合格後までの手順
- 2026年7月改定後の定期検査・中間検査の手数料
- 当日の30分〜1時間で見られたもの
- JCIが公開している「よくある不具合」の割合
- 受検期間より早く受けると次回が繰り上がる仕組み
マイボートを持つまでの全体の順番は
船検は、船を持つと6年のあいだに2回まわってくる手続きです。免許・船選び・保険・係留場所まで含めた全体の順番は、所有して感じたことと一緒に別の記事に書きました。
船検は自分で受けられる。いるのは平日の立会いだけ
JCI(日本小型船舶検査機構)の案内には、代理人に頼む場合と、自分で手続きをする場合の2通りの手順が載っています。
どちらでも、定期検査と中間検査には立会いが必要です。
検査は平日に行われます。
平日に船まで行けない人のために、申請と当日の立会いを販売業者などの代理人に頼む方法も用意されています。
自分はこれまで2回以上、どれも代行なしで受けてきました。
代行を使ったことがないので、代行と比べてどちらが楽かは分かりません。
ただ、毎回指摘なしで通っているので、自分で受けるのが難しい手続きだとは思っていません。
申請書は船の情報が印字された状態で届き、当日は検査員が備品とエンジンを順に確認してくれます。
平日に1時間ほど、船のところで立ち会える日を作れれば、自分で受けられますね。
定期検査と中間検査は、いつ受ける?

総トン数20トン未満の小型船舶の検査は、JCIが国の代行機関として行っています。
一般的なプレジャーボート(旅客船以外)なら、6年ごとに定期検査、その中間の時期に中間検査を受ける決まりです。
| 検査の種類 | どんな検査か |
|---|---|
| 定期検査 | 初めて船を航行させるときと、船舶検査証書の有効期間が切れるときに受ける精密な検査 |
| 中間検査 | 定期検査と定期検査のあいだに受ける簡易な検査 |
| 臨時検査 | 改造・修理・設備の新替えなどをしたときに受ける検査 |
次の期限は、船体のシールと検査手帳で分かる
次の検査の年と月は、船体の船舶番号の横に貼ってある「次回検査時期指定票」に書かれています。
正確な受検期間を見るなら、船舶検査手帳の「検査の時期」の欄。
この期間内に合格しないと、その船は航行できません。
中古の船を買うときに船検の残り期間を確かめた話は、中古ボートを買う前に見た3つに書いています。
受検期間より前に受けると、次回が繰り上がる
受検期間は、中間検査で6か月、定期検査で3か月あります。
この期間のうちに受ければ、次回の検査時期は動きません。
逆に受検期間より前に受けると、次回の検査時期が前に繰り上がります。
早めに済ませたつもりで次の船検まで早まってしまうので、申し込むのは受検期間に入ってからが無難です。
船検の手数料は、2026年7月から上がった
検査手数料は、2026年7月1日以降の申請分から改定されました。
JCIは20年以上手数料を変えずにきたものの、物価高騰で令和5年度から採算割れが続いたため、と説明しています。
旅客定員12人までの船、つまり一般的なプレジャーボートの手数料は、船の長さでこう分かれます。
| 船の長さ | 定期検査 | 中間検査 |
|---|---|---|
| 3m未満 | 13,100円 | 5,900円 |
| 3m以上5m未満 | 19,000円 | 9,500円 |
| 5m以上10m未満 | 27,800円 | 17,200円 |
| 10m以上20m未満 | 35,200円 | 22,200円 |
| 20m以上30m未満 | 49,800円 | 32,300円 |
遊漁船のように旅客定員が13人以上の船は、これより高い別の区分です。
手数料は申請書を出す前に郵便局か銀行から振り込み、振込手数料は自分持ちになります。
検査の前に信号紅炎などを買い替えると、その代金は手数料とは別にかかります。
保管料や保険まで含めた1年の維持費は、マイボートの維持費の実例にまとめました。
自分で受けるときの流れ。申請から合格まで
JCIの案内にある、自分で手続きをする場合の流れはこの6つです。
- 申請書を用意:受検案内に入っている申請書に氏名と住所を書く
- 手数料を振り込む:郵便局か銀行から
- 支部に提出:申請書と払込の証明書を、船の保管場所を管轄するJCI支部へ(郵送可)
- 検査の打合せ:前日か前々日に検査員から電話
- 検査を受ける:指定の時間と場所で立ち会う
- 書類を受け取る:合格後、支部の窓口か郵送で
受検案内が届いたら、申請書に名前と住所を書く
受検時期が近づくと、JCIから所有者あてに受検案内が届きます。
同封の船舶検査申請書は船の情報が印字済みで、変更がなければ上の欄に氏名と住所を書けば完成です。
住所・航行区域・最大搭載人員などに変わったところがあれば、二重線で消して直せばOKです。
時期になっても案内が来ないときは、住所変更の手続きが済んでいない可能性があるので、船の保管場所を管轄するJCI支部に連絡します。
手数料を振り込んで、申請書と一緒に支部へ
振り込んだら、払込の証明書を申請書に添えて支部へ出します。
郵送でもかまいません。
申請の締め切りは受検希望日の5営業日前です。
ただ、1日に検査できる隻数には限りがあり、JCIも早めの提出をすすめています。
出した申請書が支部で受け付けられたかどうかは、JCIのサイトで船舶検査済票の番号と船の長さを入れると確認できます。
検査員から電話が来て、時間と場所が決まる
船検の日程は地区ごとに決まっていて、その中から希望日を選ぶ形です。
検査の前日か前々日に、担当の検査員から時間と場所を確かめる電話があります。
自分が手間だと感じたのは、この日程と場所を検査員と合わせるところでした。
平日の決まった日のなかから、自分も船のところへ行ける日を選ぶことになります。
合格したら、支部の窓口で書類を受け取る
合格すると、船舶検査手帳と次回検査時期指定票が交付されます。
定期検査のときは、これに船舶検査証書と船舶検査済票も加わる形です。
受け取りは検査をした支部の窓口で、宛先を書いた返信用のレターパックを申請時か検査時に渡しておけば郵送してもらうこともできます。
船舶検査済票と次回検査時期指定票は、船体の両側の見やすいところに貼れば完了。
当日は30分〜1時間。見られたのは法定備品とエンジン

自分が受けたときは、どの回も30分から1時間ほどで終わり、指摘を受けたこともありません。
検査員が見ていたのは、大きく分けて法定備品とエンジンの2つです。
法定備品は並べておいて、一つずつ確認
法定備品は、並べておいたものを検査員が一つずつ確認していきました。
JCIも、法定備品はすぐ確認できるように一か所にまとめておくよう案内しています。
求められる備品の種類と数は、航行区域や船の長さで変わります。
自分の船の航行区域は限定沿海なので、並べるのも限定沿海の船に求められる分です。
自分の船に何が要るかは、JCIの法定備品のページで航行区域ごとに確かめられます。
エンジンは実際にかけて動作を見る
もう一つがエンジンで、実際にかけて動くかどうかを見られました。
JCIの準備の案内でも、当日は主機を動かせる状態にしておくこと、航海灯・汽笛・排水などの設備を作動できることが挙がっています。
船体に安全に乗り降りできて、船の中を見られる状態にしておくことも条件の一つ。
船舶検査証書と船舶検査手帳を預ける
当日は、船舶検査証書と船舶検査手帳を検査員に預けます。
申請のときに一緒に出していれば、当日に持っていく必要はありません。
無線設備を積んでいる船なら、有効な無線局免許状も見せることになります。
前日までにやっておくのは、期限の確認
自分が船検の前に必ずやっているのが、信号紅炎など、期限のある備品の期限の確認です。
信号紅炎は火薬を使う備品で、劣化による性能の低下を防ぐために有効期限が決まっています。
期限が近いものを先に見つけておけば、検査の日までに買い替えが間に合います。
このやり方で、期限切れの交換に困ったことはありません。
JCIが公開している「よくある不具合」
JCIは、検査で見つかることが多い不具合を、検査全体に占める割合つきで公開しています。
| よくある不具合 | 検査全体に占める割合 | 中身 |
|---|---|---|
| 救命設備の表示不備 | 10% | 救命浮環に船名か船舶番号と、船籍港か定係港の表示がない。救命胴衣に船名・船舶番号・所有者名のどれも書かれていない |
| 最大搭載人員の表示不備 | 5% | 船体に最大搭載人員の表示がない(救命胴衣の格納場所の表示も必要) |
| 航海用具の不足 | 4% | 形象物(黒球)・双眼鏡・ラジオ・海図・レーダー反射器など、必要なものがそろっていない |
| 信号類の有効期限切れ | 4% | 信号紅炎・火せんなどの期限が切れている |
| 救命設備の数量不足 | 4% | 信号紅炎・火せん・救命胴衣などが必要な数に足りない |
| 機関不良 | 3% | 換気不良・始動不良・排気管系の不良など |
上位の5つは、エンジンではなく表示・数・期限の話。
どれも、船検の前に船の上で見ればその場で気づけるものです。
見つかった不具合は、直るまで合格になりません。
ほかにも、航海灯が点かない、汽笛が鳴らない、救命胴衣が破れているといった例が多いとされています。
救命胴衣そのものの選び方は、桜マーク付きライフジャケット(タイプA)の選び方で書きました。
船によっては、ほかにも準備が要る
第2種小型漁船や、航行区域が沿海区域以遠の船などは、船を陸に上げて船底を見る上架検査や、機関の解放が必要かどうかを確かめるよう案内されています。
35Vを超える電路がある船の絶縁抵抗試験、プロパンガスの固定配管の漏えい試験、EPIRBや救命いかだの整備も、積んでいる船だけの準備です。
代行に頼む場合に渡すもの
代行を頼むときは、委任状、受検案内に入っている船舶検査申請書、船舶検査証書、船舶検査手帳を代理人に渡します。
当日の立会いも代理人が行い、合格後の書類も代理人から受け取る流れです。
名義変更や住所変更があるときは、船検とは別に手続きと書類が必要になります。
船の事故やトラブルへの備えは、ボート保険の内容と金額の記事も合わせてどうぞ。
船検を自分で受けるときのよくある質問
船検は自分で受けられますか?
受けられます。
受検案内に入っている申請書を書き、手数料を振り込んで支部に出せば、あとは平日の検査日に立ち会うだけです。
自分は2回以上、代行を使わずに受けています。
船検の手数料はいくらですか?
2026年7月1日以降の申請分から、旅客定員12人までの5m以上10m未満の船で、定期検査27,800円、中間検査17,200円です。
長さで変わり、3m以上5m未満なら定期検査19,000円、10m以上20m未満なら35,200円です。
船検の当日はどれくらい時間がかかりますか?
自分が受けたときは、毎回30分から1時間ほどでした。
法定備品を一つずつ確認されて、エンジンをかけて動作を見られました。
船検は土日に受けられますか?
JCIの案内では、検査は平日に行われます。
平日に立ち会えないときは、販売業者などの代理人に申請と立会いを頼むこともできます。
受検期間より早く船検を受けてもいいですか?
受けること自体はできますが、受検期間より前だと次回の検査時期が繰り上がってしまう点に注意が必要です。
受検期間は中間検査で6か月、定期検査で3か月あり、その中で受ければ繰り上がりません。
船検で多い不具合は何ですか?
JCIの集計では、救命浮環や救命胴衣の表示不備が検査全体の10%で最も多く、最大搭載人員の表示不備、航海用具の不足、信号紅炎などの期限切れが続きます。

